3講座とも100名近い参加があり、
4日間の講座のうち、風車が担当したこの日の参加が一番多かったそうです。




1講座目の佐藤陽一さんは適応指導教室や定時制高校の教師を経て、
家庭のことなど辛い状況にある子どもたちのために働きたいと思い、
今は柏市で自立援助ホームの代表をされている方です。
「障害児・者を普通高校へ」という運動をずっとされていて、その内容にとても納得できました。
入ってからやめたければやめてもいい。
ただ定員割れしている状況で、最初から全入を認めないのはおかしい。
多くの県で希望した人は全員高校に入れている(定員割れの高校の場合)。
でも入れない県もあって、ワースト3の中に千葉県も入っています
(佐藤さん調べで1年に160人とか)。

2講座目の橘ジュンさんは、さまざまな事情で家庭にいられず、行き場がなく、
夜の都会の街をさまよう若い女性の支援をしているBONDプロジェクトの代表。
「女の子たちがモノのように扱われていることが許せない」という熱い思いが伝わってきました。
Twitterでつながる。地方まででも会いにいく。
やっと保護しても急にいなくなる。心配しながらも待つしかない。
でも「最後に決めるのは本人。無理強いはしない」というスタンスが納得できました。
弁護士、公的機関、民間団体、いろんなところとつながっている。
「一番動いてくれるのは民間団体」とおっしゃっていました。
そいうところに公的なお金がもっと使われてほしいなと思います。

3講座目の林恭子さんの講演。
林さんは20年に及ぶ自分のひきこもり生活(苦しいままバイトなどはしていたけれど)の経験から
社会に出られないということがどれほど自分を追い詰めるかということ、
ご自身の今の活動(全国で展開されるようになったひきこもり女子会など)、
川崎などの事件から沸き起こった、ひきこもりの人たちが犯罪予備軍であるかのようなまなざしについて、
などについて語ってくださいました。
「家族でない一般の人たちがどういう支援ができるか」という質問に対して、
「普通に接する。ただ時を一緒に過ごす。自分はおせっかいでやっているという自覚を持つ」というようなことをおっしゃっていて、まさにそうだなあと思いました。
これは当事者の家族に対する支援にも言えると思います。
林さんが結びでおっしゃった「本当の支援とは本人が幸せになるための支援。
どうするかは本人が決めること。ひきこもっていたいなら、ひきこもっていられるように支援する」
という言葉にとても共感しました。