4月7日、佐倉市美術館のホールで、精神科医の松本俊彦さんの講演会
「自分を傷つけずにはいられない!自傷行為の理解と援助」を
「登校拒否を考える会・佐倉」主催、ワーカーズコレクティブ風車協賛で開催しました。
「登校拒否を考える会・佐倉」は風車の共同代表・下村が世話人をしている親の会で、
今年でなんと30周年を迎えるということで、その記念講演でした。
ちなみにこの親の会は毎月第2水曜日、風車の1Fを借りて行われています。
ご興味のある方はお問合せください。
当日は定員100名満席になりました。


今回は自傷行為のお話でしたが、
辛い気持ちを抱えている若い人たちにどう寄り添ったらいいか、
あらゆる場合に通じる、とても納得のいくお話しでした。
松本さんはジョークも交えながら、早口でたくさんの内容を熱く語ってくださいました。
質問用紙は30以上出たのですが、これにもすべて時間内に的確にお答えいただきました。
以下、箇条書きですが、印象に残った内容です。
・自傷行為は隠れてやる。周囲へのアピールが目的という場合もあるが少ない。
・体の痛みが鎮痛効果をもたらす。不快感情の軽減のためにやる。
・一時的に辛い気持ちだけを切り離してなかったことにするためにやる。
・自傷しても根本的な解決にはならない。
・相談しないことも自傷行為。自尊心が低いので自分を大切にできない。人を信用していないので援助を求められない。
・親や支援者にできること→「何かあった?」「よく来てくれたね」「よく話してくれたね」「今まで頑張って生きてきたね」とねぎらうこと。
・説教したり価値観を押し付けてしまったら、もう決して何も話さない。相談に来なくなる。
・また来てくれる関係性を築くことが何より大切。
常識的に見ればよくないと思われる行為も、
その人が生きるために、やむにやまれずやっていること。
気持ちを話してもらえるためには、まず信頼してもらうこと。
そのためにはその人の行為を否定せず、理解しようとする気持ちが伝わらないと、ですね。