生活保護は風車のメンバーにとっても身近な話題です。
身体障害や精神障害、その他、生きづらい状態にあるとき、
働いて自分の生活費をまかなうことは難しくなります。
親と一緒に暮らしていれば生活はなんとかなったりもしますが、
いずれ親はいなくなるときがくるし、
親との関係がよくなくてひとりで暮らしたいと思う人もいるでしょう。
障害年金をもらうという方法もありますが、
家賃を払って生活するのに足りる額ではありません。
そんなとき、生活保護を受けるというのは、国民のだれもが持つ権利です。
それなのに、世間的には生活保護に対する誤解や偏見が蔓延しています。
不正受給が多いとか、働けるのに働かずに楽をしているとか。
今回は、生活困窮や労働問題などの相談を無料で受けている
NPO法人POSSEの方に講師にきていただいて、
生活保護を受けることは悪いことでも恥ずかしいことでもないということ。
どういう条件を満たせば受給できるのか、
申請のときにはどういうことに気をつければいいのか、
などについてお話をうかがいました。


一番驚いたのは
生活保護の不正受給は金額ベースで0.4%にしかすぎないこと
逆に、本来受給できる資格があるのに受給していない人の割合が80%を超えること
でした。
数年前、お笑い芸人の方のお母さんが生活保護を受給しているということが問題視されたことがありましたが、
あれは法律違反でも何でもないそうです。
親は18歳未満の子どもを扶養する義務があるけれど、
子どもは親を扶養する義務はないからです。
それなのに、このことがきっかけで生活保護を受ける人に対するバッシングが強まってしまいました。
今も相変わらず、生活保護を受給することを申し訳ないと思ってしまうような風潮があります。
でも、繰り返しになりますが、誰もが持つ権利なので、堂々と行使すればいいのです。
ただ、担当窓口では「家族に養ってもらえないの?」とか「まず仕事を探しなさい」とか言われることも多いそうです。
そういうことを言うのは法律違反だそうです。
もっとひどいバッシングを受ける人もいるそうです。
なので、ひとりで行かず、誰かと一緒に行く方がいいそう。
POSSEの方もお願いすれば、付き添ってくださるそうです。
参加者からは質問もたくさん出て、とても有意義な勉強会になりました。