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10月3日人権啓発指導者養成講座のご報告 [2017年10月20日(Fri)]

遅くなりましたが、風車が4コマを企画・運営した人権啓発指導者養成講座のご報告です。
120名近くの方に参加していただきました。

今回は性的指向・性同一障がいの人権、女性の人権、子どもの人権、若者の人権の4つのテーマについて、
それぞれの講師の方に講演いただきました。

人権講座 牧村さん.jpg

1コマ目はLGBTの当事者で、タレント、執筆、講演活動などをされている牧村朝子さん。
フレンドリーな話し方でしたが。内容はとても深かったです。

LGBTという言葉ができる前、性的マイノリティの人たちは歴史の中でどんな扱いを受けてきたか。
「相談してもらえる人」になるためにはどんなことに気をつければいいか。

そんな話をしてくださいました。

もっとも印象に残ったのは、「かわいそうな人を支援する」ではなく
「みんなの問題として受け止めませんか?」という言葉でした。


人権講座 角田さん.jpg


2コマ目は女性の人権についてずっと取り組んでこられた弁護士の角田由紀子さん。

明治憲法では無権利状態だった女性は、戦後の日本国憲法でやっと権利を得ることができた。
でも、民法は明治民法の規定がかなりそのままになっていて、
相続における婚外子差別なども平成25年まで解消されなかった。
憲法を受けて刑法の一部は改正されたが、
性暴力犯罪に関する部分の、家父長制の思想から出てきた考え方も最近まで維持されてきた。

そのような歴史的な話から、現在論議されている憲法改正草案が
巧みに言葉を変えることで、家父長制を復活させようとする内容であることを話してくださいました。

知らないことがたくさんあって、憲法改正の草案も現憲法ときちんと比べて読んでみないといけないと思わされました。


人権講座 石井さん.jpg

3コマ目は、子どもの人権、特に少年犯罪のことについて取り組んでこられた弁護士の石井小夜子さん。

子どもの支援のための基本法として、教育基本法、児童福祉法、少年法があるが、
教育基本法と少年法は子どもを支援では管理の対象とするという考えで、
子どもの権利条約から遠のいているということ。
そして、子どもの権利条約における「子ども観」について話してくださいました。

子どもは「分離」ではなく「共生」によって、地域のなかで育つものだ。
本当にその通りだと思います。

人権講座 山下さん.jpg

4コマ目は大阪でフリースクールや生き辛い若者のための居場所の運営をしている山下耕平さん。

ご自身の著書のタイトルでもある「名前のない生きづらさ」というテーマで、
不登校やひきこもりによって肩書を失ってしまう生きづらさと同時に、
自分でも名づけようのない生きづらさがあるということを話してくださいました。

最近、増えてきていると言われる発達障害ですが、割合が増えたわけではなく、
社会のあり方が急激に変わってきたので生きづらい人が増えたということ。

精神疾患はDisorder、すなわちオーダー(命令)に従えないということ、
つまりやはり社会に合わせられないことから起こるということ。

発達障害者は人間の原点に近い存在。
敏感な人が多いけれど、じゃあ鈍感になればいいということではない。

こうしたお話を精神科医や支援者の言葉を引用して説明してくださいました。
このような生きづらい人たちを「治療」するのではなく、そのままで共に生きられる社会、
評価されない、弱さをさらけ出すことができる社会、
そういう社会にならないと、生きづらさは解消されないということがとても納得できるお話でした。


行政や教育関係の方たち、企業の人事担当の方たち向けに開かれているこの講座ですが、
もっとたくさんの一般の方たちにもぜひ聞いていただきたい内容でした。
来年度ももし風車の企画で開催されることになりましたら、またお知らせいたします。




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