昨年話題となった「子ども理解のための『指導・支援カルテ』」ですが、皆さんは覚えていらっしゃいますでしょうか?
「指導・支援カルテ」は那覇市でも休止となっています。
で、問題はなくなったように見えますが、実は、この「指導・支援カルテ」は名前を変え内容も変えて今年の10月から「支援記録簿」として導入が予定されています。
記入の対象は、児童生徒の問題行動、不登校等、継続的に支援が必要な事項となっています。(2010年7月22日現在)
具体的には 1 家出、無断外泊
2 生徒間暴力
3 対教師暴力
4 いじめ
5 万引き
6 器物破壊
7 飲酒
8 喫煙
9 補導
10 不登校
11 その他 要するに学校の先生が問題だと思っているもの全てが対象ということですね。
すでに保護者説明会は那覇市内の4つの小学校で行われました。
参加者は →
6月22日天妃小(本庁ブロック)
保護者 40
学校関係 4
マスコミ 0
計 44
6月24日城西小(首里ブロック)
保護者 21
学校関係 24
マスコミ 0
計 45
6月25日松川小(真和志ブロック)
保護者 32
学校関係 1
マスコミ 1
計 34
7月1日金城小(小禄ブロック)
保護者 29
学校関係 4
マスコミ 1
計 34
以上、那覇市全体で157名の参加でした。
この保護者説明会の他に個人面談等で「支援記録簿」について説明するようになっていますが(
第2回教頭連絡会資料より)、
那覇市内小中学校で個人面談を受けた保護者の方へ、担任の先生から説明がありましたか?保護者説明会の参加者が157名だということをどのように見るのか、いろいろ見方はあるでしょう。
保護者の関心が少ないと見るかもしれません。
でも、本当は保護者の関心が少ないのではなく、保護者会の広報の仕方に問題があるということ、そもそも作る必要があるのか疑問がある支援記録簿の説明会に、日々忙しい中で行くだろうかということです。
保護者はそんなに暇じゃありません。
ところで、この那覇市内4箇所での保護者説明会で那覇市教育委員会はあきらかに2つのうそをついています。
その他には、説明不足、認識不足が多々ありますが、2つのうそについてお知らせしたいと思います。
まず一つ目は、保護者説明会で「指導・支援カルテ」(那覇市の説明では、「旧支援カルテ」)の導入のきっかけを平成15年6月に起きた北谷町での集団暴行死事件としていますが、これはうそです。
正しくは、平成15年5月に文科省から出された通知によるものです。
詳しくはブログの過去の記事をごらんください。
↓
https://blog.canpan.info/futoukou-oki/archive/116
つまり、文科省からの通知で個別記録簿を作成することを決め、準備をしていたところ、たまたま北谷町で事件が起きたので、その事件を個人記録簿の導入の大義名分にしたということです。
保護者説明会で、文科省の通知のことを一切言わず北谷町の事件のことを言っているのは、あきらかに保護者の方たちの了解を得やすいように情報を操作しようという魂胆がみえみえです。
それから、2つ目は、保護者説明会で「新しい支援記録簿の開示について規程した」と言っていますが、2010年7月22日現在で作成されている「支援記録簿の取扱いに関する規則(案)」や「支援記録簿の取り扱いに関する運用方針(案)」のどこにも「開示」のことにふれている記述はありません。つまり、開示の規程を作っていないのに、保護者説明会では作っているとうそをついています。
以上、あきらかに2つのうそをついていますが、この2つの件について7月22日に支援記録簿の保護者説明会で間違ったことを伝えたことを支援記録簿の担当の那覇市総合青少年課指導主事に確認済みです。
那覇市は10月から指導記録簿を導入する準備として2010年4月22日から7月15日まで、「支援記録簿導入推進チーム会議」を5回開いています。
このチームのメンバーは、学校教育部副部長、総合青少年課副参事、教育研究所所長、総合青少年課指導主事、学校教育課副参事、学校教育課指導主事、総務課主査の7名で構成されています。
支援記録簿を作成する目的や使い方について、何が問題なのかわからない人たちが集まって作るのですから、突っ込みどころ満載です。
言い出したら、きりがないくらいですが、「支援記録簿導入推進チーム会議」の第1回会議資料を見ると、毎年4月に学校から記入を求められる「家庭調査票」に記入されたものを使用すると書いてあります。
「家庭調査票」は、学校によれば「家庭調査資料、家庭環境調査票、家庭訪問資料、生徒調査票、家庭訪問調査資料、家庭調査票、家庭訪問の調査資料、児童資料、児童指導資料、児童家庭調査票、家庭連絡カード、児童個票、家庭訪問事前資料、家庭のようす」という名称になっています。
2010年3月に那覇市教育委員会に那覇市立小・中学校で児童・生徒の個人情報を収集するものの様式を全て開示してほしいと請求した時に、この家庭調査票は出てきませんでした。
つまり、那覇市教育委員会では家庭調査票は個人情報では無いと考えていたということでしょう。
家庭調査票の様式は学校ごとに決められており、教育委員会では把握していないとの説明でした。
保護者から集めた個人情報を支援記録簿に使うのであれば、その説明をしなければいけないと思いますが、たぶん無いでしょう。
家庭調査票は個人情報と思っていない先生たちが、勝手にその内容を支援記録簿に書くことも想像できます。
そして、支援記録簿の内容を本人や保護者が見た時に(この行為を「閲覧する」といいます)保護者の言い分と先生の言い分が違った場合、言った言わないというトラブルになることも出てくるでしょう。
保護者と先生との電話の会話や保護者と先生の1対1の面談の会話は誰も他に聞いている人がいないため、事実を確認することができません。
そのため、支援記録簿に間違った内容が記載されたとしても、それが間違いであることを証明するものがなく、個人情報の訂正請求ができません。
つまり、支援記録簿は書いたもの勝ちということです。
那覇市が2010年10月から導入を考えている支援記録簿に関してトラブルを回避する方法は、家庭調査票に学校に知られたくない項目は記入しないということ、そして、学校の先生との電話や面談の会話を録音しておくことです。
そこまでしないといけない支援記録簿っていったいなにっ!!
やっぱり支援記録簿自体作ることに無理があり、児童・生徒本人やその保護者を傷つけずに活用できるとは思えません。
学校とトラブルになって無駄な時間を取られないように気をつけましょう。
導入までまだ時間があります。
もう少し議論を重ねてもらいたいです。
あっそうそう、那覇市教育委員会や学校の先生がいいことばかり言ったりあれこれ説明するかもしれませんが、那覇市個人情報保護条例が上位法になりますので、条例に反していたら、全て無効です。
ですので、必ず条例を読んで確認しましょう。
那覇市の条例は那覇市役ホームページの那覇市例規集(トップページ左側の市民便利帳の下)にあります。 ↓
http://www.reiki.city.naha.okinawa.jp/