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「沖縄県子ども・若者支援地域協議会」の資料をもらってきました。[2013年07月09日(Tue)]
法律ができることによって、子ども・若者たちが楽になるのかどうか、大人はよく考えなければいけないと思います。

法律は、国民一人一人を規制するものです。

それは、もともと誰でも幸せに生活できるようにするために作られ始めたものだろうと思います。

しかし、最近の法律の作られ方・改正のされ方を見ると、国民の利益よりも国の利益の方が優先されているのではないかと思えるような感じがします。

その中で不登校に関係して注意しなければいけないものに、「子ども・若者育成支援推進法」というものがあります。

以前、このブログで、“「子ども・若者育成支援推進法」でどのような事が行われるか情報公開法や情報公開条例にしたがって文書の開示請求をした時に、果たして文書は開示されるのでしょうか?”と、書いた事があります。
(過去の記事は→https://blog.canpan.info/futoukou-oki/archive/383

そこで、思い切ってこの法律に関係する公文書を開示請求してみることにしました。

明らかに情報公開条例を読んでなさそうな担当者とのやりとりの末、全開示できるとの事で、今日開示され文書をもらって来ました。

開示されたのは、今年平成25年1月25日(金)に行われた「沖縄県子ども・若者支援地域協議会設立会議の事前配布資料・当日配布資料・議事録です。
                      ↓
沖縄県子ども・若者支援地域協議会設立会議及び記念講演会配布資料一覧・出席者名簿.jpg


協議会設立に向けた経緯について資料1.jpg


沖縄県子ども・若者支援地域協議会設置要綱(案)資料2.jpg


沖縄県子ども・若者関係スケジュール(案)資料3.jpg


内閣府子ども・若者育成支援施策について平成25年1月25日資料4.jpg


沖縄県子ども・若者支援地域協議会(仮称)設立会議事前配付参考資料1.jpg


沖縄県子ども・若者支援地域協議会(仮称)設立会議事前配付参考資料2.jpg

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※沖縄県ホームページより
沖縄県子ども・若者支援地域協議会の設置について(公示)
http://www.pref.okinawa.jp/site/fukushi/shonenjido/seishonen/kodomo_wakamono_shientiikikyougikai.html

沖縄県子ども・若者支援地域協議会設置要綱
    ↓
沖縄県子ども・若者支援地域協議会設置要綱.pdf
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「子ども・若者育成支援推進法」の条文には「不登校」や「ひきこもり」の文字の記載はありません。

しかし、今日もらった文書の中には、頻繁に「不登校」や「ひきこもり」の文字が書いてあります。

沖縄県青少年・児童家庭課の担当者の方と少し話しましたが、いろいろと勉強不足なのか内閣府からの資料にそう書いてあるのか、教育委員会から教わったのか、「不登校」の定義を30日以上の長期欠席の事だと単純に思っていたようです。

文科省は学校基本調査の中で年間30日以上の長期欠席者のうち病気・経済的理由を除いたものを不登校と定義しています。

今日もらった資料の中には、「不登校・ひきこもり」の支援が書いてあり、病気や経済的理由で長期欠席している子どもの支援に重きが置かれている感じがしませんでした。

本当に支援が必要なのは、病気や経済的理由で長期欠席している子どもたちの方ではないのかと思います。

(ただし、経済的理由で長期欠席をしている子どもは学校基本調査の中でもほとんどいないし、もしいたらその自治体の児童福祉の担当者の職務怠慢ということなので、結局経済的理由で長期欠席というのはおかしな話なんですが。)

しかし、不登校をしているというだけで支援が必要だと思ってしまう方たちが集まって会議を開けば、当然学校に行けるように、外に出れるように支援をしようと言う事になるでしょうから、今日もらった文書の中身については、いろいろと突っ込みどころ満載というところです。

担当者の方から、「不登校はどうしたら無くす事ができますか」と聞かれたので、「それは学校の中から教師の体罰をなくすことと、教師がいじめを見て見ぬふりをしない事です。その二つだけでもかなり不登校は減ると思いますよ。一番必要なのは教師の教育ではないでしょうか」と伝えました。

これに対する担当者の返事は、「教師は教育委員会の管轄で、こちらは違うので、別の事をする事になります」との事。

そして、担当者から、「先日新聞に「那覇市の不登校が減った」という記事が載っていましたが」と言われたので、こちらからは「自治体単位で不登校をゼロにすることは不可能です。ただし、学校単位でゼロにすることは可能です。それは校長先生が子どもたちが学校に行きやすくなるように学校を変えた場合です。しかし、それも校長が変われば学校も変わるので、不登校ゼロは長続きしないでしょう。不登校ゼロにした学校のやり方を他の学校がまねしてもうまくいきません」と伝えました。

それから、親からの相談に基づいて子ども・若者を支援するという話になっていることにも、誰も何も疑問を持たないようですが、親の思いと子どもの思いは同じではありません。

親は子どもを学校に行かせたい・外に出したいと思って行政に相談した場合、そのニーズに応えようとすれば、子どもを精神的に追い詰める事になります。

担当者は「最初は家族との信頼関係を築く事からですよね」といい、「そこから次の支援にはいる」と図に書いて説明をされたのですが、もうそもそものところからが間違っています。

まずは、支援者は親・家族の話を聞くのではなく、子ども・若者の話を聞くところからスタートする必要があります。

そのために、どう信頼関係を築いていくのかという支援の在り方を議論しなければいけません。

こちらから「支援が必要と言う前に何を目標にして、何を支援するのかですよね」、と伝えました。

そのあたりの話を児童家庭課の担当者にしたところ、おそらくこちらが言っている意味がわからなかったのではないでしょうか。

その後の話がかみ合わず、これ以上話しても仕方が無いという空気が漂ったので、こちらも話す気がなくなり、帰ることにしました。
(時間も結構過ぎていたので、ここで切り上げたという事もあります)

いろいろな点でよくある間違いをされていると思いますが、間違いを指摘するには、前提となる知識・情報の確認作業が必要です。

それをするには、時間が必要であり、児童家庭課の担当者と情報共有するには、かなり困難な感じがしました。

結局、不登校支援は学校に戻す事・不登校を出さない事と思っている人に、「不登校は問題ではない」と伝える事はかなり難しいという話です。

今不登校・ひきこもりをしている子ども・若者の皆さんへ、しょうもない大人たちの言う事を鵜呑みにせず自分の頭で考え、自分を守りながらしたたかに生きていってほしいと思います。
子ども・若者の育成支援は、秘密事項??[2013年05月08日(Wed)]
「子ども・若者育成支援推進法」と聞くと、とても素晴らしい法律のように思われるかもしれません。

この法律で、子どもや若者は幸せになれるはずだった?

そもそも最初から子どもや若者を幸せにするつもりはなかったのではと思えるような感じです。

子ども・若者と言っても対象は、不登校・ひきこもりをしている子ども・若者の事で、不登校・ひきこもりに理解の無い自治体では、不登校・ひきこもりの子ども・若者をさらに苦しめるような対策が行われていくのではないかと思います。

沖縄県では、不登校という生き方が肯定される話が出てこないまま不登校・ひきこもりの子ども・若者への圧力が強化されていっているように感じます。

この「子ども・若者育成支援推進法」が怪しく見えてしまうのは、次の文言が法律の中にあるからです。
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子ども・若者育成支援推進法
(平成二十一年七月八日法律第七十一号)
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=1&H_NAME=%8e%71%82%c7%82%e0%81%45%8e%e1%8e%d2%88%e7%90%ac%8e%78%89%87%90%84%90%69%96%40&H_NAME_YOMI=%82%a0&H_NO_GENGO=H&H_NO_YEAR=&H_NO_TYPE=2&H_NO_NO=&H_FILE_NAME=H21HO071&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=1&H_CTG_GUN=1

(子ども・若者支援地域協議会)
第十九条  地方公共団体は、関係機関等が行う支援を適切に組み合わせることによりその効果的かつ円滑な実施を図るため、単独で又は共同して、関係機関等により構成される子ども・若者支援地域協議会(以下「協議会」という。)を置くよう努めるものとする。

2  地方公共団体の長は、協議会を設置したときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。

(協議会の事務等)
第二十条  協議会は、前条第一項の目的を達するため、必要な情報の交換を行うとともに、支援の内容に関する協議を行うものとする。

2  協議会を構成する関係機関等(以下「構成機関等」という。)は、前項の協議の結果に基づき、支援を行うものとする。

3  協議会は、第一項に規定する情報の交換及び協議を行うため必要があると認めるとき、又は構成機関等による支援の実施に関し他の構成機関等から要請があった場合において必要があると認めるときは、構成機関等(構成機関等に該当しない子ども・若者総合相談センターとしての機能を担う者を含む。)に対し、支援の対象となる子ども・若者に関する情報の提供、意見の開陳その他の必要な協力を求めることができる。

(子ども・若者支援調整機関)
第二十一条  協議会を設置した地方公共団体の長は、構成機関等のうちから一の機関又は団体を限り子ども・若者支援調整機関(以下「調整機関」という。)として指定することができる。

2  調整機関は、協議会に関する事務を総括するとともに、必要な支援が適切に行われるよう、協議会の定めるところにより、構成機関等が行う支援の状況を把握しつつ、必要に応じて他の構成機関等が行う支援を組み合わせるなど構成機関等相互の連絡調整を行うものとする。

(子ども・若者指定支援機関)
第二十二条  協議会を設置した地方公共団体の長は、当該協議会において行われる支援の全般について主導的な役割を果たす者を定めることにより必要な支援が適切に行われることを確保するため、構成機関等(調整機関を含む。)のうちから一の団体を限り子ども・若者指定支援機関(以下「指定支援機関」という。)として指定することができる。

2  指定支援機関は、協議会の定めるところにより、調整機関と連携し、構成機関等が行う支援の状況を把握しつつ、必要に応じ、第十五条第一項第一号に掲げる支援その他の支援を実施するものとする。

(指定支援機関への援助等)
第二十三条  国及び地方公共団体は、指定支援機関が前条第二項の業務を適切に行うことができるようにするため、情報の提供、助言その他必要な援助を行うよう努めるものとする。

2  国は、必要な支援があまねく全国において効果的かつ円滑に行われるよう、前項に掲げるもののほか、指定支援機関の指定を行っていない地方公共団体(協議会を設置していない地方公共団体を含む。)に対し、情報の提供、助言その他必要な援助を行うものとする。

3  協議会及び構成機関等は、指定支援機関に対し、支援の対象となる子ども・若者に関する情報の提供その他必要な協力を行うよう努めるものとする。

(秘密保持義務)
第二十四条  協議会の事務(調整機関及び指定支援機関としての事務を含む。以下この条において同じ。)に従事する者又は協議会の事務に従事していた者は、正当な理由なく、協議会の事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

第五章 罰則

第三十四条  第二十四条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。


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第24条に「秘密保持義務」が定められています。

相談・介入などの業務には、相談者・対象者の個人情報を保護するために守秘義務が常に課せられています。

それは、公務員(委託・臨時職員含む)としては、当然のことです。

しかし、この「子ども・若者育成支援推進法」は、個人が特定される情報の守秘義務ではなく、「協議会の事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない」とあります。

まるで、「秘密保全法」の先取りのような感じに見えます。

(※秘密保全法については、日本弁護士連合会のホームページをご覧ください。
http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/secret/about.html)

子ども・若者を支援する団体の事務に関する内容が、なぜ秘密にされなければいけないのでしょうか?

子ども・若者やその家族などの個人情報を守る事は、当然されなければいけませんが、事務の内容全てを秘密にする必要がどこにあるでしょうか?

支援される対象である子ども・若者自身やその家族・一般市民が、育成支援の内容を知る事ができないというのは、知られたら困るということです。

子ども・若者自身やその家族・一般市民に知られたら支援をする側が困るような内容を、支援として押し付けてくるのであれば、それは「支援」とは言いません。

第24条にある「秘密」の定義が具体的に示されていない以上、関係者の拡大解釈は避けられないと思います。

しかも、第34条にあるように、この秘密保持の規定に違反したものには罰則があります。

「子ども・若者育成支援推進法」でどのような事が行われるか情報公開法や情報公開条例にしたがって文書の開示請求をした時に、果たして文書は開示されるのでしょうか?

子ども・若者の皆さんに対して、胸を張って「こんな事をしていますよ」と言える事をしていただきたいです。
ひきこもりの支援とは、ひきこもりを否定するもの??[2013年05月07日(Tue)]
<「ひきこもり支援」は誰の支援のことか?>

「ひきこもり」も「不登校」同様支援が必要だと言われます。

でも、それは誰の支援をするの?

「支援」というのは当然当事者の利益になるためにするはずですが、「不登校・ひきこもりの支援」というと、なぜか当事者の親や周りの人のための支援になっているのではないかと思うことがあります。

「支援者」は誰の話を聞いて、誰の相談を受けて支援するのかというと、本人ではなく親や親族などの周りの大人たちからの要望を受けて動き始めるわけです。

「大変だから、どうにかしてほしい」という要望が本人以外の誰かから出された場合、本人の意思を確認するまでは支援者と呼ばれる人は動かないものです。

しかし、その要望が「不登校・ひきこもりをなんとかしてほしい」というものになると、本人の意思は無視され或いは軽く見られ、親や親族などの周りの人間の要望が優先されてしまう。

それはおかしいのではないかと、誰も言わないところが、また不思議でおかしな話です。

以前に比べてやっかいなのが、「子ども・若者育成支援推進法」という法的根拠ができたために、ますます大人たちは不登校・ひきこもりをしている子ども・若者を大人の要望で外に引き出すことが可能になってしまったことです。

先日のブログにも書きましたが、この「子ども・若者育成支援推進法」は子ども・若者の意思や気持ちを尊重するものではなく子どもの権利条約・憲法の理念からは程遠いものです。

しかし、末端の現場では、そんな事を知ってか知らずか大人たちの都合のよいように解釈して、「支援」をします。

不登校とひきこもりの関係は、しばしば「不登校をほっておくとひきこもりになるから、不登校は早期に支援が必要だ」と言われます。

本当にそうでしょうか?

不登校を楽しく充実した時間として過ごした子どもたちは、ひきこもるどころか自分のやりたいことを見つけて外に出ていきます。

自分のしたい学びを思う存分にすれば、家にひきこもる必要が無いからです。

<厚生労働省の「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書」>

厚生労働省が平成19年3月に「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書」というものを出したことがあります。

この報告書がニュースになった時の見出しは、「不登校の3〜4割がひきこもりになる」みたいなものでした。

このニュースを見た人たちは、「これは大変。不登校をほっておくとひきこもるぞ〜」と大騒ぎし始めました。

この年の8月にたまたま東京に行く用事があり、ついでに厚生労働省にでも行ってこの報告書を直接もらおうと思い霞が関のビルに行きました。

厚生労働省の担当者の方は、「あなた誰ですか?」みたいな事はたぶん思っていたでしょうが、別に問題なく報告書を1冊くださいました。

そこでずうずうしく「もう1冊ください」と言うと、「実はこの報告書は人気があって、もう手元にあまり残っていないので2冊はあげられない」と言われました。

そうなんですよね。
この報告書は、不登校ビジネスをしている人やひきこもりの研究者にとってはいい材料なので、さっそく皆さん手に入れたのでしょうね。

厚生労働省の担当者の方が「後日ホームページに載せる予定です」と言われたのを覚えています。

(「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書」の全文は
   ↓
 厚生労働省ホームページに載っています。
 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/06/h0628-1.html

この報告書を読んでひきこもりに対する偏見が増加しそうな方は、読まない方がいいかもしれません。

この報告書によると、学校歴のところに、「全体の37.1%が不登校を経験している」と書いてあり、この記述が新聞の見出しに利用されたのだと思います。

でも、同時にこれは「全体の62.9%は不登校を経験していない」ということです。

不登校とひきこもりを結び付けたい人たちは、いろいろこじつけてデータを引き出してきますが、その数字のトリックに騙されないようにしましょう。

のちにこの調査報告書が「子ども・若者育成支援推進法」の作成根拠に使われたようです。

<ひきこもるには、理由がある>

「ひきこもりの支援が必要」というのは、多くの人が疑問に思わない表現でしょう。

でも、その支援の内容がひきこもり本人の希望やペースに合わせたものかどうか、本当に必要なものなのか、疑問に思います。

家の外に出なければいけない、誰かとコミュニケーションをとらなければいけない、等々は家にひきこもる事を否定する言葉です。

家にずっといてはいけない、誰にも会わずに一人でいてはいけないということです。

しかし、ひきこもるには本人にとって理由があり、簡単に外に出れない理由があるからで、本人が外に出たいと思わないうちは家にいてもいいという考え方があってもいいのではないでしょうか。

否定され続けて、何かしたいと意欲が出るでしょうか?
否定され続けて、自分に自信が持てるでしょうか?
否定され続けて、誰かに会いたいと思えるでしょうか?

「今のままでいいんじゃない?」
「今のままで十分やっていけるよ」
「今のあなたがいてくれて、嬉しい」

って、元気が出るような言葉を言うことから始めてみてはいかがでしょうか。

ひきこもった理由は、・・・本人が話してもいいかなと思える環境づくりをするとか、発想を変えて、ひきこもる原因を作ったのは親などの家族かも、なんて考えてみたりしませんか?

人は、そんなに簡単にひきこもったりしません。
それなりに理由があります。
だから、簡単に決めつけないでください。

そして、ひきこもっている本人の横でやさしく微笑みながら、一緒にお茶でもいかがでしょう。

20代・30代でひきこもっているから、もう駄目だなんて決して思わないで、気がついた時からいくらでも始められます。

「支援者」を名乗る方は、本人や周りの方が焦らない接し方をお願いしたいです。

周りが焦ると本人も焦ります。

本人が思っていないのに本人自身が「外に出たい」と言う場合もあり、ますます周りが外に出そうと頑張ってしまって、さらに本人が辛くなるという事態は避けてほしいです。

その前に、そもそも「ひきこもり」ってそんなに問題ですか?
誰にとっての問題ですか?
と、心の中でつぶやいてみていただけませんか?
公的機関による不登校ビジネス「不登校・ひきこもりの引き出し屋」。[2013年05月04日(Sat)]
<2013年1月28日(月)19時~20時、RBC(琉球)放送 

ザ・ニューススペシャル1月号「ひきこもり・不登校を考える」という番組>


2013年1月28日(月)19時~20時、RBC(琉球)放送(http://www.rbc.co.jp/rbctvtop.php?catid=245&blogid=131)で、ザ・ニューススペシャル1月号「ひきこもり・不登校を考える」という番組が放送されました。

放送は夜でしたが、当日の昼間に「ひきこもり・不登校を考える」という番組が放送される予定であるとの情報提供を受けました。

さっそく琉球放送のホームページを見ると、番組に登場する団体名が出ており、当会がこれまで得た情報からどのような放送内容になるのかが想像できました。

実際に見てみないとわかりませんが、とりあえず琉球放送の番組担当者に電話をして話を聞く事にしました。

番組担当記者によると、放送時間は夜7時から8時までの時間帯にもかかわらず生放送とのことで、実際どのような話が出るのかはわからないとの話でした。

こちらとしては、予告に出ている団体名から何が話されるのかは、想像がつくため、不登校・ひきこもりの情報提供という活動をしている側としては、かなり心配なところがあると伝えました。

不登校・ひきこもりを否定し、とにかく外に出す事がいいという内容であれば、当事者としてはこの放送によって辛い思いをするのではないかと心配であること、なにより不登校は学校の中でのいじめや体罰が原因であることも多いので、社会的な問題について知っているのかどうかを話しました。

番組担当記者の方は、ひととおりは調べたということ、当会のブログも一応見た事はあるとのことでした。

記者は「とにかく番組は生放送なので、放送を見てから意見を出してほしい」と言い、それ以上話しても進展はないため、電話を切りました。

実際の放送を見ると、こちらが想像していた通りの内容でした。

親や周りの大人たちの希望を優先し、不登校・ひきこもりをしている子ども・若者を外に出して訓練させるという趣旨のものでした。

これはまさに「戸塚ヨットスクール」や「長田塾」の沖縄版だと思いました。

公の場で不登校を肯定する発言をする人が全くいない沖縄県の状況の中では、ある意味必然的な話で、戸塚ヨットスクールや長田塾のような考え方が沖縄では支持され、これが沖縄の一般的な感覚なのだろうと思います。

番組の後半では沖縄県の公的機関も登場し、行政と民間(NPO)が連携して、不登校・ひきこもりを引き出して訓練させる事が必要だという話で終わりました。

ただでさえ不登校の理解が進まない沖縄県で、このような番組がゴールデンタイムに放送されるという事は、不登校を理解されずに苦しんでいる親子にとっては迷惑な話です。

最後に、「子ども・若者育成支援推進法」と「子ども・若者ビジョン」が根拠になっているとの紹介があり、これは情報の確認をした後に批判をしなければいけないと思いました。

その後、他の事も入り、なかなかこの法律の事について調べる時間が取れなかったのですが、やっと内閣府のホームページやこの法律が成立した直後に書かれた文書等を読むなど、状況をつかむことができました。

詳しくは、当会の通信No.7に書きました。
以下に、通信に載せた文書を転載します。

<不登校を考える親と市民の会・沖縄 通信No.7より>

○ 社会の変化は非常に速く、またインターネットの普及で情報が大量に手に入るようになりました。

とは言っても、まだまだネットを否定する年配者の方や、ネット環境が整っていないご家庭も多いと思いますので、必要な情報が届いていない事もまだまだ多いのではないでしょうか。

 情報をネットで検索する事に加えて、その情報が正しいのか信じていいものなのかを判断するために、更にネットで確認するという作業が必要になってきました。

 情報が多すぎて何を信じていいかわからないという戸惑いも聞こえてきます。特に「不登校・ひきこもり」については、肯定的な情報よりも否定的な情報の方があふれているように思えます。

 「不登校でもいいじゃないの。何が問題なの?」と不登校を肯定し理解する考え方が増えてきたと思っていたら、いつのまにか「不登校・ひきこもりはダメだ」という考えの方が強くなって、時代が後退しているようです。

 今の社会の関心は、「学校に行く・行かない」というよりも「就職できるか・経済的に自立できるか」というところにあるようです。

大学を卒業しても満足な就職先が無い、就職しても早期に退職してしまうという話は、「焦らず、のんびりやろうじゃないか」という考えではなく、むしろ焦りを増強させ、どうにかして就職させなくてはいけないという周りの大人たちの気持ちを掻き立てるものになっているように思います。

 それは、不登校・ひきこもりの当事者はもちろんその親御さんや周りの大人の方たちの不安や心配を大きくさせ、早くなんとか学校に戻したい・就労に結びつくところに行かせたいと、行政機関や行政と強く結びついている民間団体に相談される方が増えているのではないかと、最近感じています。

 どこに相談するのかは自由です。

しかし、相談することによって、より不安が増し、子ども・若者当事者を追い詰めていくような事をするのであれば、それはあまりいい結果を生まないのではと思います。

 不登校を考える親と市民の会・沖縄の10年間の活動から見えてきた事は、沖縄県は日本全国の中でも「不登校・ひきこもり」について否定的で、しかも情報が東京よりも20年あるいは30年遅れているという実態です。

ただし、「不登校・ひきこもり」についてとんでもない情報はどこよりも早く入ってくるという困ったことも起きています。

 「不登校は非行だ」という間違った考えが、当事者やそのご家族の方の中にある場合、同じ思いをしている者同士のはずが、お互い違うと思い込み繋がれません。

それは、不登校の当事者の間が分断され、意見を出すという機会が作れず、結局公権力や多数派の方たちへのアピールが難しくなるということになります。

沖縄県内で、「不登校は問題ない」という考え方が広がらないうちに、さらにまた違う考え方が広がっているようです。

 それは、「自分の事を主張できる不登校の子どもはいいが、そうではない精神疾患・発達障害の不登校の子どもたちには支援が必要」というものです。

 いつまでたっても「不登校」は肯定されずまた新たなレッテルが張られています。

子どもたちが不登校をするまでには、様々な事が起こります。その一つ一つの重なりを丁寧に考えていかなければいけないと思うのですが、行政や行政と繋がる民間団体は短絡的に「家庭や子どもに問題がある」と言います。

子どもが「行かない・行きたくない」のは、学校ですから、問題は学校にあると考えるのが自然です。

しかし、現実にはそうはならず不登校をしている行動そのものを悪い事だとする考えが強く、不登校をしている子どもたちの人格を否定するような言動を周りの大人たちがします。

その結果、精神的に追い詰められればうつ状態等様々な症状が出るのは当たり前ですが、その状態を見て「精神疾患」とか「発達障害だ」と誤診します。

「統合失調症」・「発達障害」だと肩書きがある人が言ったとしても、それは正しい判断なのか疑ってみる事は必要です。

 ○ 現在、「子ども・若者育成支援推進法」や「子ども・若者ビジョン」を根拠として様々な事業が行われている事がわかってきました。

 「子ども・若者育成支援推進法」は、不登校・ひきこもり・ニートの子ども・若者を家から引き出して自立に向けて訓練するという考え方のようです。

 「支援」と称して子ども・若者本人のペースではなく、支援者のペースで外に連れて行こうとしてうまくいった事があるでしょうか? 

これは、戸塚ヨットスクールや名古屋の長田塾と同じようなもので、いわゆる引き出し屋を行政が先頭に立ってやっているようなものです。

この「子ども・若者育成支援推進法」について、日本政府は国連から勧告を受けています。
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(↓ 平野裕二の子どもの権利・国際情報サイト http://www26.atwiki.jp/childrights/ より)

日本の報告書審査(子どもの権利委員会)

• 第3回総括所見(2010年)

o 前編(実施に関する一般的措置/子どもの定義/一般原則/市民的権利および自由)
C.主要な懸念領域および勧告
1.実施に関する一般的措置(条約第4条、第42条および第44条第6項)
立法
11.委員会は、子どもの権利の分野において、子どもの生活条件および発達の向上に資するいくつかの法律の公布および改正が行なわれたことに留意する。

しかしながら委員会は、子ども・若者育成支援推進法が条約の適用範囲を完全に網羅しておらず、または子どもの権利を保障するものではないこと、および、包括的な子どもの権利法が制定されていないことを依然として懸念する。

委員会はまた、少年司法分野におけるものも含め、国内法の一部の側面が条約の原則および規定にいまなお一致していないことにも留意する。

12. 委員会は、締約国が、子どもの権利に関する包括的法律の採択を検討し、かつ、国内法を条約の原則および規定と完全に調和させるための措置をとるよう、強く勧告する。

調整
13.委員会は、子ども・若者育成支援推進本部、教育再生会議および種々の政府審議会など、子どもの権利に関する政策の実施に携わる多くの国家機関が存在することに留意する。

しかしながら委員会は、これらの機関間でならびに国、広域行政圏および地方のレベル間で効果的調整を確保するための機構が存在しないことを懸念する。

14. 委員会は、締約国が、子どもの権利を実施する目的で締約国が国、広域行政圏および地方のレベルで行なっているあらゆる活動を効果的に調整するための明確な権限ならびに十分な人的資源および財源を与えられた適切な国家機構を設置するとともに、子どもの権利の実施に携わっている市民社会組織との継続的交流および協力を確立するよう勧告する。

国家的行動計画
15.委員会は、子ども・若者育成支援推進法(2010年4月)などの多くの具体的措置がとられてきたことを歓迎するとともに、すべての子どもの成長を支援し、かつ子どもを全面的に尊重するために政府の体制一元化を図ることを目的とした「子ども・子育てビジョン」および「子ども・若者ビジョン」の策定に関心をもって留意する。

しかしながら委員会は、条約のすべての分野を網羅し、かつ、とくに子どもたちの間に存在する不平等および格差に対応する、子どものための、権利を基盤とした包括的な国家的行動計画が存在しないことを依然として懸念する。

16. 委員会は、締約国が、地方の公的機関、市民社会および子どもを含む関係パートナーと協議および協力しながら、子どものための国家的行動計画を採択しかつ実施するよう勧告する。

このような行動計画は、中長期的達成目標を掲げ、条約のすべての分野を網羅し、十分な人的資源および財源を提供し、かつ、必要に応じて成果の管理および措置の修正を行なう監視機構を備えたものでなければならない。

委員会はとくに、このような行動計画において、所得および生活水準の不平等、ならびに、ジェンダー、障がい、民族的出身、および、子どもが発達し、学習し、かつ責任ある生活に向けた準備を進める機会を形成するその他の要因による格差に対応するよう勧告する。

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日本国憲法には次のように書いてあります。
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日本国憲法

第九十八条

この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

2 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。

第九十九条

天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

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<憲法・子どもの権利条約との関係>

国内の様々な法律の上に日本国憲法があり、その憲法を守る義務は公務員に課せられています。また、憲法と並んで国際条約が国内法の上位にあり、「子どもの権利条約」も例外ではありません。

その「子どもの権利条約」を守るために国内法を改正する必要があるのですが、日本はいまだに改正するつもりはなく、国連・子どもの権利委員会から3度も勧告を受けている状態です。

「子ども・若者育成支援推進法」というもっともらしい名称の法律ができましたが、「子どもの権利条約」の理念とは程遠いものです。

その後、この法律を根拠として、内閣府によって「子ども・若者ビジョン」が作られましたが、それは不登校・ひきこもり・ニートの子ども・若者を家庭から引き出す内容になっていて、子ども・若者の意見を聞く・意見を反映するというものではありません。

もともと法律を作る際に、子ども・若者の意見や関係者の意見を十分聞いておらず、大人の一方的な見方によって作られたのでそうなってしまったのは当然とも言えますが。

不登校・ひきこもり・ニートの子ども・若者が支援の対象であれば、関係者の中でこの法律の事が話題になってもおかしくないのですが、今まで問題にされてこなかったこともあり、最近の行政のおかしな動きでやっと「こういうことだったのか・・・」と認識したというのが正直なところです。

子ども・若者ビジョンについては次のホームページをご覧ください。
内閣府 子どもや若者の育成・支援 
http://www8.cao.go.jp/youth/index.html 
青少年育成 
http://www8.cao.go.jp/youth/contents.html

 法律は、国民を縛るものです。しかし、その法律が憲法や国際条約に違反する内容であれば、無効です。

思いつきの政策や議論なく作られる法律などに惑わされないよう、しっかりと子ども一人ひとりの状態を見ながら、何がいいのか考えていく事こそが必要な時代になったと思います。
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沖縄県民の皆様へ 沖縄県内では、「不登校」の事を「不登校には心因性と遊び・非行型がある」と言う人がいます。 学校や教育委員会などの行政職員や相談員など、公の立場にいる人が言っていたりするので、多くの人がその話を正しいと思って信じてきたようですが、 「不登校には心因性と遊び・非行型がある」という話は、うそです。 以下の記事やその他の記事をぜひお読みいただき、今すぐ、間違った考え方を捨ててください。 ↓ 沖縄県内で言われている「不登校は心因性と遊び・非行型がある」という話はウソでした。[2012年08月08日(Wed)] https://blog.canpan.info/futoukou-oki/archive/344 尚、現在でも「不登校には心因性と遊び・非行型がある」と言っている人がいる場合、その人は「不登校」の事を知らない・理解していない人です。 それが、たとえ教育委員会の人でも、大学教員でも、その人の話は信用しないようにしましょう。
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