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文科省「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について[2014年05月22日(Thu)]
<文科省「児童生徒の問題行動等生徒指導上の
           諸問題に関する調査」とは?>


文科省の「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」という調査をご存じでしょうか。

文科省ホームページには次のように書いてあります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
文科省HPより(2014年3月4日現在)
文科省児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査HP画像.jpg

<調査の目的>
生徒指導上の諸問題の現状を把握することにより、今後の施策の推進に資するものとする。

<調査の沿革>
 暴力行為、いじめ等の児童生徒の問題行動は、教育関係者のみならず、広く国民一般の憂慮するところであり、その解決を図ることは教育の緊急の課題となっている。
 児童生徒の問題行動等について、事態をより正確に把握し、これらの問題に対する指導の一層の充実を図るため、文部省(当時)では昭和57年度より、毎年全国の公立中学校及び公立高等学校における校内暴力の発生状況等について調査を行い、以後、不登校やいじめの問題等、社会の変化とともに多様化する児童生徒を取り巻く問題に適切に対応し、効果的な施策を講じる基礎的なデータとするため、必要な調査項目や調査対象を随時追加・見直し、現在の調査に至っている。

<調査事項>                          <調査開始年度>
小学校,中学校及び高等学校における暴力行為の状況  昭和57年(中・高の校内暴力)
                          平成9年(小・中・高の暴力行為)
公立の小学校及び中学校における出席停止の措置の状況   昭和60年(中)
                            平成9年(小)
小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校におけるいじめの状況等 昭和60年(小,中,高)
                                平成6年(特殊)
小学校及び中学校における不登校の状況等      昭和41年(50日以上欠席者)  
                         平成3年(30日以上欠席者)
                         平成9年(50日以上欠席者を廃止)
高等学校における長期欠席の状況等         平成16年
高等学校における中途退学者数等の状況       昭和57年
小学校,中学校及び高等学校における自殺の状況   昭和49年
教育相談の状況                  昭和58年

(注1)平成18年度調査から、暴力行為の状況、いじめの状況等、自殺の状況の
    各調査において、国・私立学校を調査対象に加えた。
(注2)平成17年度調査から、中途退学者数の状況等の調査において、
    国立学校を調査対象に加えた。
(注3)平成18年度調査から、中学校には中等教育学校前期課程、高等学校には
    中等教育学校後期課程を含めた。
(注4)平成18年度調査から、特区制度により株式会社等が設置する
    小・中・高等学校を調査対象に加えた。

<調査の根拠法令>   統計法

<調査の対象>
1.暴力行為の状況
  国公私立小学校、中学校、高等学校、中等教育学校
2.出席停止の措置の状況 
  公立小学校、中学校、市区町村教育委員会
3.いじめの状況
  国公私立小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、市区町村教育委員会
4.不登校(小・中学校)の状況
  国公私立小学校、中学校、中等教育学校(前期課程)、都道府県教育委員会、
  市区町村教育委員会
5.長期欠席(高等学校)の状況
  国公私立高等学校、中等教育学校(後期課程)
6.中途退学者数等の状況
  国公私立高等学校、中等教育学校(後期課程)
7.教育相談の状況
  都道府県教育委員会、市区町村教育委員会
8.自殺の状況 
  国公私立小学校、中学校、高等学校、中等教育学校

<抽出方法>   全数調査

<調査事項>
1.小学校、中学校及び高等学校における暴力行為の状況
(1)暴力行為の発生学校数等
(2)対教師暴力の状況
(3)生徒間暴力の状況
(4)対人暴力の状況
(5)器物損壊の状況
(6)学年・男女別加害児童生徒数
(7)加害児童生徒に対する学校の措置別人数
(8)加害児童生徒に対する関係機関の措置別人数
(9)加害児童生徒に対する学校の対応

2.出席停止の措置の状況
(1)出席停止の措置が採られた小・中学校数及び市町村教育委員会数
(2)出席停止の学年・男女別件数等
(3)出席停止の期間別件数
(4)出席停止の理由別件数

3.小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校におけるいじめの状況等
(1)いじめを認知した学校数・いじめの認知件数
(2)いじめの認知件数の学年別、男女別内訳
(3)いじめ発見のきっかけ
(4)いじめられた児童生徒の相談の状況
(5)いじめの態様
(6)いじめの対応状況
(7)いじめの現在の状況
(8)いじめの問題により就学校の指定変更等を行った市町村数及び児童生徒数
(9)学校におけるいじめの問題に対する日常の取組
(10)いじめの日常的な実態把握のために、学校が直接児童生徒に対し行った具体的な方法について

4.小学校及び中学校における不登校の状況等
(1)不登校児童生徒の在籍学校数
(2)不登校児童生徒数及び学年別内訳
(3)不登校となったきっかけと考えられる状況
(4)不登校状態が継続している又は継続していた理由
(5)不登校児童生徒への指導結果の状況
(6)「指導の結果登校するようになった児童生徒」に特に効果があった学校の措置
(7)相談,指導等を受けた学校内外の機関等
(8)指導要録上出席扱いとした児童生徒数
(9)自宅におけるIT等を活用した学習活動を指導要録上出席扱いとした児童生徒数
(10)教育委員会が設置する「教育支援センター(適応指導教室)」の状況

5.高等学校の長期欠席者の状況
(1)長期欠席者の状況
(2)不登校となったきっかけと考えられる状況
(3)不登校状態が継続している又は継続していた理由
(4)相談・指導等を受けた学校内外の機関等

6.高等学校中途退学者数等の状況
(1)退学者数
(2)懲戒による退学者数
(3)原級留置者数
(4)以前に高等学校を退学し、再入学した者の数
(5)以前に高等学校を退学し、編入学した者の数

7.教育相談の状況
(1)都道府県及び指定都市の教育委員会が所管する教育相談を行っている機関等の状況
(2)教育相談員数別機関数
(3)相談形態別教育相談機関数
(4)来所相談におけるいじめ及び不登校についての教育相談件数
(5)電話相談・訪問相談・巡回相談におけるいじめ及び不登校についての教育相談件数
(6)市町村の教育委員会が所管する教育相談を行っている機関の状況

8.小学校、中学校及び高等学校における自殺の状況
(1)自殺の状況
(2)自殺した児童生徒が置かれていた状況

<調査の時期>
  調査周期  毎年
  調査期日  前年度間

<調査票の配布収集方法>  郵送、オンライン

<お問合せ先>   初等中等教育局児童生徒課
文科省ホームページ ⇒ http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/shidou/gaiyou/chousa/1267368.htm
                    以上、文科省ホームページより
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この調査の結果は、毎年行われる文科省の学校基本調査の結果の発表と同時期に発表されます。
8月に概要が発表され、12月に確定値が発表されています。
〈平成25年度の調査項目に変更がありますので、今年は発表時期が変わるかもしれません。〉

新聞に不登校が増えたとか減ったとか毎年のように載っていますが、それは「学校基本調査」と「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の調査結果が文科省から発表されたのを受けて記事が書かれたものです。

また、毎年の文科省等の国の機関や各都道府県市町村教育委員会や他行政機関の子どもに関する施策は、この「学校基本調査」と「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の調査結果を根拠にして考えられていると推測されます。

不登校対策もこの調査の数字をもとに作られていると考えられます。

調査の結果については、統計表一覧(※政府統計の総合窓口(e-Stat)のホームページ)をご覧ください。            ↓
問題行動等調査結果政府統計ホームページ画像2014年3月4日現在.jpg

http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001016708

尚、学校基本調査の長期欠席の理由の一つである「不登校」の数と「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の「不登校」の数は一致しなければいけないという規定があります。
    ↓
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平成25 年度 学校基本調査の手引 文部科学省 より抜粋

16 ⒄ 理由別長期欠席者数

B 「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」(初等中等教育局児童生徒課)
における「不登校」の人数は,本調査の「不登校」の人数に一致するものであることに留意し
てください。

平成25 年度 学校基本調査の手引 文部科学省
    ↓
学校基本調査の手引(小学校・中学校).pdf

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<この調査は誰を対象に実施されるのか?>

「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の調査項目を見ると、明らかに児童・生徒本人やその保護者に聞かなければわからない内容が含まれています。

文科省のいじめの調査については、次のようにも報道されています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
文科省、重大ないじめの調査開始 被害実態把握へ

 昨年9月のいじめ防止対策推進法の施行を受けて文部科学省は3日までに、いじめのうち児童生徒が生命身体に大きな被害を受ける「重大事態」について、件数や学校側の対応状況などの調査を始める方針を固め、全国の教育委員会に通知した。2013年度分の調査結果を年内に公表する。

 同省が毎年実施している問題行動調査の項目を増やす形で対応する。いじめ防止法は重大事態を(1)心身や財産に深刻な被害が生じた疑いがある(2)児童生徒が1カ月以上の不登校になる―と定義。重大事態の場合、学校や教委に調査組織の設置を義務付けており、学校側がルールをどの程度守っているかも検証する。
2014/03/03 20:10 【共同通信】

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この重大ないじめの調査について、児童・生徒本人やその保護者の話を聞かずに調査する事が可能でしょうか?

文科省の「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」を正確に実施するためには、児童・生徒本人やその保護者に直接記入してもらうか、或いは聞き取り調査をする際に調査の説明等をしなければいけないと思います。
しかし、そのような調査の依頼や説明を受けた事のある方はいらっしゃるでしょうか?

学校基本調査の「不登校」の項目についても同様で、「学校基本調査で不登校の数を調べます。あなたは(お宅のお子さんは)不登校ですか?不登校であればその理由を教えてください。」等と、学校や教育委員会から尋ねられた事がある方はいらっしゃるでしょうか?

そこで児童・生徒やその保護者の方に、調査の依頼や説明をする文書があるかどうかを、沖縄県教育庁と那覇市教育委員会に情報公開制度を使って、開示請求してみました。

その結果は次のようなものです。
    ↓
教県第21211号平成26年1月7日付公文書不存在による不開示決定通知書(学校基本調査依頼文).pdf

教県第21211号平成26年1月7日付公文書不存在による不開示決定通知書(学校基本調査説明文).pdf

教県第21316-1号平成26年1月28日付公文書不存在による不開示決定通知書(問題行動等調査説明文).pdf

教県第21316号平成26年1月28日付公文書不存在による不開示決定通知書(問題行動等調査依頼文).pdf

教義第10547号平成26年1月6日付公文書不存在による不開示決定通知書(学校基本調査依頼文).pdf

教義第10547号平成26年1月6日付公文書不存在による不開示決定通知書(学校基本調査説明文).pdf

教義第10597-1号平成26年1月28日付公文書不存在による不開示決定通知書(問題行動等調査説明文).pdf

教義第10597-2号平成26年1月28日付公文書不存在による不開示決定通知書(問題行動等調査依頼文).pdf

那教学学務第243号平成26年1月28日付公文書非公開決定通知書(学校基本調査依頼文).pdf

那教学学務第244号平成26年1月28日付公文書非公開決定通知書(学校基本調査説明文).pdf

那教学教相第33号平成25年12月27日付公文書非公開決定通知書(学校基本調査依頼文).pdf

那教学教相第34号平成25年12月27日付公文書非公開決定通知書(学校基本調査説明文).pdf

以上の結果の通り、沖縄県教育庁義務教育課・県立学校教育課、那覇市教育委員会学務課・教育相談課のいずれも文書が無い事(不存在)が判明しました。

公文書が不存在である理由は、それぞれの決定通知書の中に書いてあります。
その中には、はっきりと「児童生徒保護者本人に対する調査ではない」と書いてある文書もあります。

つまり、この調査は児童・生徒やその保護者に調査を依頼することなく、また調査の説明もせずに、学校の教職員・教育委員会職員が用紙に記入する調査だということです。

また、沖縄県教育庁義務教育課の文書には「学校が行っている教育相談において把握しているものを文部科学省の調査様式に記入していただいて把握している状況にあります」と書いてあります。

これは、教職員等が知っている事・認識している事を記入しているということになり、それは教職員の認識を調査するものだと言えるかもしれません。

調査を正確にするためには、すでに児童・生徒やその保護者から聞いた話でも、改めて情報が間違っていないか確認する必要がありますし、3月末の最新情報を記入しなければいけないので、やはり児童・生徒本人やその保護者に直接話を聞く事が重要だと思います。

また、学校・教育委員会だけが回答する調査方法で実施するのなら、いじめ防止法は単なる形を整えただけの法律になります。

<平成25年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の
           諸問題に関する調査」について>


平成25年度分の調査については、8月(毎年8月ですが、集計状況等により変更がある場合もあり)の概要発表に向けて、すでに調査項目の記入・送付・集計作業に入っていることと思います。

その平成25年の児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の手引き・記入様式等は
次のブログ記事をご覧ください。
     ↓
ブログ「情報公開のすすめ (市民が賢く生きるために)」
文科省平成25年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査[2014年05月17日(Sat)]

https://blog.canpan.info/jyouhounosusume/archive/24

その中でも、「平成25年度児童生徒問題行動等調査(留意事項)別紙4文科省」をぜひお読みください。
  ↓
平成25年度児童生徒問題行動等調査(留意事項)別紙4文科省.pdf

生徒指導がどこまでの範囲なのか、或いは子どもたちの個人情報を学校がどこまで収集するのか、課題は多いと思います。

<まとめ>

今後の文科省や学校・教育委員会の不登校対策等の動きを見ながら、その不登校対策に必要以上に振り回されないよう、保護者の方も情報収集しつつ、しっかり子どもたちの話を聞いていきましょう。

印刷用にまとめたものは、こちらです。 
    ↓
文科省「問題行動等調査」とは 2014年5月20日.pdf
「あすの那覇市を考える2013市議選挙プロジェクト」のアンケートに答えました。[2013年07月06日(Sat)]
沖縄オルタナティブメディア(略称OAM)さんから「あすの那覇市を考える2013市議選挙プロジェクト」のアンケートに協力してほしいとの依頼を受けました。

沖縄県内で、「不登校」を子どもの人権の視点から関心を持っている議員の方はいらっしゃるのかどうかわかりませんが、NPO活動の一つとして議員の方にもちょっとアピールしてみようと思ったのでした。

プロジェクトについて、沖縄オルタナティブメディア(略称OAM)さんのサイトから抜粋
  ↓
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「あすの那覇市を考える2013市議選挙プロジェクト」概要

「沖縄オルタナティブメディア(略称OAM)が呼びかける市民参加型プロジェクト。7月に予定されている那覇市議選をきっかけに、那覇市民のくらしを見つめなおし、政治参加のありかたを考えることを通じ、投票率アップに結びつけることを目的とします。」

http://okinawa-am.net/project/platform/index.html

不登校を考える親と市民の会・沖縄 NPOアンケート
      ↓
http://okinawa-am.net/project/platform/npo/futoukou.html

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※ 「不登校を考える親と市民の会・沖縄」と「おきなわ子どもの人権を考える会」は別団体ですが、代表者が同じであり、また両団体とも子どもの人権というテーマは同じですので、公文書開示請求・開示を受けた文書は両方の団体で活用しています。

今回、両団体に共通する内容ですので、アンケートの回答は両団体の名称で記入しました。

また、アンケートに答えた内容について、詳しく公文書を示しながらブログで紹介したいと思っていますが、その作業が進んでいません。

後日、時間を見つけて作業をしようと思っている次第です。

さて、参議院選挙の行方も気になりますが、那覇市議会議員選挙の方も気になります。

那覇市の課題が何か、しっかり勉強できる議員の方に当選していただきたいと思います。
「不登校」は減らす事が良いというメッセージは、子どもの命を脅かすもの。子どもの命が大切ですか?それとも学校が大切ですか?[2013年06月17日(Mon)]
6月例会が終わりました。

これまで、2月〜6月くらいは例会に参加される方が少なく、7月・8月くらいから増えるという感じでした。

2月・3月は学校・教育委員会からの圧力が強くなり、親の方も一生懸命子どもを学校に戻す努力をされるので、親の会に足が向かなかったのだろうと思います。

4月・5月は、学年が変わったら学校に行けるのではないかと思う親御さんも多いので、これまた親の会に足が向かない。

でも、だいたい夏休み前あたりから、どうも子どもが学校に行かないという事で親の会に足が向くというのが、これまでの流れでした。

しかし、今年はちょっと様子が違う感じです。

学校に行って欲しいと思う親御さんと子どもの気持ちを尊重したいという親御さんが情報を求めて親の会に参加されるような感じです。

相変わらず沖縄県内では不登校は否定されるのですが、その中でも着実に変化しているように思います。

教育委員会は不登校を減らすために一生懸命ですが、親の会に参加される方の話を聞いていると、どうも不登校は減るどころか増えているような感じがします。

不登校からひきこもりになるから、早期発見早期対応が必要と言われます。

しかし、「不登校からひきこもりになる」の本当の意味は、「不登校をしている事を否定し、子どもの尊厳を傷つけ、ひたすら学校に行くように、親・家族・教育委員会・周りの大人たちが圧力をかけ続けた結果、中学・高校卒業後にひきこもらざるを得なかった。」ということです。

つまり、ひきこもるには理由があり、ひきこもる必要があるから、ひきこもるのです。

ひきこもったからと更に追い詰めるような事を親や周りの大人たちがしてしまうと、更に外に出れないのは当たり前です。

ひきこもる時間を大切に、ひきこもることもまた肯定していただきたいです。

例会の中で、那覇市内のある校区の話が出ました。

その校区では、「うちの学校には不登校はありません」と言っているそうです。

確かにその校区の中学校では、不登校がなくなったという話を聞いた事があり、複数の関係者からの話だと、確かに不登校はゼロになったようです。

その中学校でなぜ不登校がゼロになったのか、例会の中で簡単に説明をしました。

そして、その中学校では今年の4月から校長が変わったので、また不登校は増えるだろうということも、例会の中で話しました。

どこかの学校や自治体で不登校が減った・ゼロになったという話が出ると、他の教育委員会がこぞってそのやり方を真似します。

これは不登校に限らない話ですが、教育委員会が新規事業をする時は、必ずモデルになる他県市町村教育委員会の事業があり、ただそれを真似して取り入れている事がほとんどです。

不登校は特に成功例というものに飛びつきやすいので、すぐに真似をします。

那覇市内の不登校がゼロになった中学のやり方を、他の学校が真似をしてもうまくいきません。

でも、真似をするでしょう。

そして、もし真似をしたときには、きっと最悪な状態になるだろう、というのが漠然とした懸念でした。

で、その懸念が見事的中したようで、2013年6月15日の琉球新報に「那覇市立小中校 不登校が大幅減 12年度、26%減」という記事が載りました。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-208031-storytopic-7.html
2013年6月15日琉球新報那覇市不登校減記事.jpg

「那覇市不登校減」続き2013年6月15日琉球新報記事.jpg

那覇市教育委員会教育相談課の不登校対策は、非常に酷いと思っています。

それは、不登校対策に関する事業等の情報公開を求めた時の職員の態度にも表れています。

情報を隠蔽するのは、珍しい事ではなく、誤魔化したりすることがこれまで何度もありました。

これまで、沖縄県や県内市町村の教育委員会の方々と話をする機会がありました。

「不登校」について理解できていなかったり、とんでもない事を言ったりする指導主事は珍しくありませんが、それでも一生懸命理解しようという気持ちや子どもにとって良い事をしようという気持ちが伝わってきます。

ところが、那覇市教育委員会(特に教育相談課)の職員に限っては、子どもの事よりも学校・組織の方が大切であるという事がひしひしと伝わってくるような態度を取られます。

どんな人に対しても誠実な対応ができる教育委員会の職員の方に対しては、こちらから情報提供し、場合によっては応援したいと思ってこれまで活動してきました。

しかし、那覇市教育委員会の職員の態度は誠実ではない。

ということは、子どもたちにはもっと誠実な対応をしていないだろうと想像がつきます。

そんな教育委員会が「不登校が大幅に減った」と発表するのは、ものすごく子どもたちの事が心配になってくるのです。

那覇市立小中学校では、いじめは日常茶飯事に起きていると認識した方がいいです。

そして、学校の先生はそのいじめにきちんと対応できていない。

那覇市立小中学校は、体罰も多い。

そんな学校だからこそ、子どもたちは学校に行きたくないと思うのであり、行けなくなるのです。

不登校が減った事を新聞が大々的に取り上げ、さもいい事かのように大人たちが話したら、子どもたちはいじめや体罰を受けて悩み苦しんでいても、学校に行き続けるしかありません。

簡単に学校を休む事ができません。

いじめや体罰に耐え続けて学校に行き続けて、我慢の限界に来た時、学校を休む事ができなかったら、後はこの世の中から自分を消したいと思ってしまう可能性が大きくなります。

大人の皆さんは、この事をよく考えていただきたいと思います。

「いじめや体罰を受けている時だけ学校を休んでいい」と言う事もやめてください。

学校を休んだら、いじめを受けている事が知られるので、子どもたちはますます学校を休む事ができません。

どんな些細な理由でも、理由が無くても、いつでも学校を休めるように、不登校を否定しないで、肯定してください。

誰でも、どんな状態でも休める学校であれば、子どもたちの命を失う事を防げる可能性があります。

子どもの皆さんは、善悪の区別のわからない学校の先生や大人たちに付き合う必要はありません。

どうか自分を守るために、学校に行かない事も選んでください。

学校に行かない・不登校することは「負け」ではありません。

「逃げるが勝ち」という言葉もあります。

そして、親御さんへ

あなたはお子さんの命が大切ですか?
それとも学校が大切ですか?
那覇市小中一貫教育基本構想(案)に対する意見を出しました。[2012年12月28日(Fri)]の記事に追加しました。[2013年01月23日(Wed)]
那覇市小中一貫教育基本構想(案)に対する意見を出しました。[2012年12月28日(Fri)]」の記事に、以下の通り情報を追加しました。

追加した内容は

「※(参照:那覇市ホームページ 「民意見提出制度について」「これまでの案件一覧」
http://www.city.naha.okinawa.jp/collabo/iken/ankenitiran.html
那覇市教育委員会学校教育課のページから「小中一貫教育基本構想」は削除されています。)」

以上です。
子どもの最善の利益はどこへ? スクールソーシャルワーク実習生が家庭訪問 に同行。[2013年01月09日(Wed)]
<スクールソーシャルワーカーとは?>

「スクールソーシャルワーカー」という名前を聞いた方も多くなっていると思います。

「スクールソーシャルワーカー」という資格があるわけではありません。

「私はスクールソーシャルワーカーです」と名乗れば誰でも名乗れる、いわば自称です。

2008年度に文科省が「スクールソーシャルワーカー配置事業(のちの活用事業)」を始め、にわかにスクールソーシャルワーカーもどきが全国に誕生しました。

スクールソーシャルワークの本来の意味は違いますが、文科省の事業では、スクールソーシャルワーカーは「不登校の子どもたちを学校に戻すため」のものとしてスタートしました。

沖縄県も例外ではなく、不登校対策としてのスクールソーシャルワーク活用になっています。

スクールソーシャルワーカーは家庭訪問が大きな仕事になっており、その家庭訪問が不登校をしている子どもたちにどのような影響をもたらすかについて、このブログでも記事を書いてきました。

実際の家庭訪問がどのように行われているかはわからないため、定期的にスクールソーシャルワーカー(以下SSWr)事業の報告書を開示請求し、その情報から状況を確認するという作業を続けています。

2012年度分の公文書の宜野湾市教育委員会のSSWrの報告書を見ていたら、実習生がケース会議に参加しているという文言が見つかり、更に家庭訪問に同行している事がわかりました。

そもそも子どもが不登校をしているという時に、必要なのは十分休む事と十分休んだ後に子ども本人が学ぶ環境作りであり、そこに教育委員会から派遣された人の介入は必要ありません。

必要ないどころかむしろ邪魔であり、介入されることによりさらに親子関係が悪化する事も考えられます。

それなのに家庭訪問に実習生が同行しているというのは、子どもたちの事をあまりにも軽く考えているのではないかと思います。

そのようなわけで、いったい実習生とはどういうもので、何が起きているのかを調べましたので、現在わかっている情報をこのブログに書きたいと思います。

経過がわかりやすいように、時系列に箇条書きにします。

<宜野湾市教育委員会でのSSWrに関する公文書開示>

2012年12月4日 宜野湾市役所内にて、公文書の開示を受ける

 請求文書  宜野湾市教育委員会が所有する公文書で、
       SSWに関する文書(市独自予算のもの・沖縄県予算のもの全て)

 開示文書  平成24年度青少年サポートセンター職員配置表
       スクールソーシャルワーカー活用事業の平成24年度実施計画説明資料
       平成24年度業務報告書及び活動状況報告書
       平成24年度活動状況報告書(県派遣)
       平成24年度相談指導員の種類・配置先・任務等について

「平成24年度活動状況報告書(県派遣)」の記述の中に「実習生」という文字を見つける。

教育委員会担当者(課長・青少年サポートセンター所長)に「実習生」に関する文書を見せて欲しいと言う。

課長・所長は「実習生については知らない」との返事。

しかし、実習生を受け入れているのであれば、文書があるはずなので探してもらうことに。

文書を探した結果、「宜野湾市教委宛 平成24年度スクールソーシャルワーク実習生受け入れについて(ご依頼) 沖縄国際大学」のA4サイズ文書1枚が出てくる。

この依頼文書の中に実際に実習をする学生の氏名が書いてあるが、その氏名が黒塗りになっていた。

実習生の氏名が黒塗りの理由は、「私人」であるからとのこと。

(実習生はケース会議にも参加している。
その際、知り得た個人情報については外部に口外しないことの念書は取っているとのこと)

家庭訪問に同行しているということは、公的機関として行っているはずで、「私人」が家庭訪問に同行するのはおかしいのではないかと伝える。

こちらの意見に対して宜野湾市情報公開窓口と相談の結果、氏名黒塗りは撤回され、氏名は公表された。

実習生が私人扱いであれば、家庭訪問に同行させることはおかしい。

しかし、宜野湾市では実習生の存在そのものを知らなかったため、実習生をどのように扱うかは、今後の検討課題であるということで、この日は話が終わった。

<社団法人日本社会福祉士養成校協会>

2012年12月7日 社団法人日本社会福祉士養成校協会に電話する。

スクールソーシャルワーカー養成について、ネットで調べているうちに社団法人日本社会福祉士養成校協会がスクールソーシャルワーカー養成をする大学を認定し、シラバスを作成している事が分かった。

社団法人日本社会福祉士養成校協会
  ↓
http://www.jascsw.jp/

認定校について
  ↓
http://www.jascsw.jp/ssw/index.html

スクール(学校)ソーシャルワーク教育課程認定に関する規程第6条第4項に規定する
科目の教育内容、教員要件、スクール(学校)ソーシャルワーク実習の指定施設、実習指
導者の要件及び認定審査申請等の諸様式等の改正について(通知)
   ↓
http://www.jascsw.jp/ssw/ssw_tsuuchi20110901.pdf

スクール(学校)ソーシャルワーク教育課程認定に関する規定平成23年11月28日.pdf

沖縄県で養成校として認定されているのは、沖縄大学と沖縄国際大学の2校。

そこで、今回の実習生の件について聞いてみることにし、協会に電話をかけた。

こちらが聞きたかった事と、社団法人の回答は次の通り。

  ・実習生が家庭訪問に同行する事について、法的根拠はあるか?

  ・協会事務局の回答

     法的根拠は無い。
     SSWr自体が国家資格ではなく、社会福祉士がSSWrをやっているので。
     受け入れるSSWr側の判断による。

  ・家庭訪問をする際に何か決めているものは?

  ・協会事務局の回答

     子どもの同意を必ず取る。
     同意書が無ければ家庭訪問はできない。

電話をしたことに対して、事務局の方から「大変貴重なご指摘をいただいてありがとうございます。いただいた電話の内容をこちらで検討したいと思います。」という内容の返事をいただく。

<宜野湾市教育委員会へ電話>

2012年12月7日 協会事務局の人との電話を切ったあとに、宜野湾市教育委員会に電話する。

 実習生家庭訪問同行の際に、同意書を取っているか聞く。

 担当SSWrに聞いたところ、
「口頭で説明した。同意は取っているが、文書では取っていない」とのこと。 

 教育委員会担当者の方は、
「やはり今後は文書で同意を取るよう実習生の担当大学教員に伝えておく」
 と言って電話をきる。

<沖縄県教育庁義務教育課の公文書開示>

2012年12月28日 沖縄県教育庁義務教育課SSWに関する文書の開示

SSWr実習生についての文書を沖縄県教育庁義務教育課に開示請求し、文書で確認する。

開示された文書は次の通り

沖縄県義務教育課宛平成24年度SSW実習生受け入れについて依頼文沖縄国際大学平成24年2月23日.pdf

SSW実習に関する委託契約書(雛形)(沖縄国際大学).pdf    

沖縄国際大学宛平成24年度SSW実習生受け入れ(回答)沖縄県教育庁義務教育課平成24年3月6日.pdf  

関係市町村教育委員会教育長宛平成24年度SSW実習生受け入れについて依頼平成24年3月6日.pdf 

沖縄大学に関する文書は無し。

(但し、沖縄大学が実習生受け入れを教育委員会に依頼していないわけではなく、2011年度は別の市で沖縄大学から実習生を受け入れているとのこと)

 沖縄県教育庁義務教育課担当者は、「実習生は私人である」といい、「私人だから氏名を開示しなくてもいい」と言った。

こちらからは、「私人であれば、家庭訪問に同行させることはするべきではない」と伝えた。

さらに義務教育課担当者は、「同意は口頭で十分であり、文書で取り交わす必要は無い」とも言う。

情報提供として「社団法人日本社会福祉士養成校協会」の事を伝え、ホームページでスクールソーシャルワーカー養成の認定校の事やシラバスについて確認してもらうようお願いして帰る。

<社団法人日本社会福祉士養成校協会の対応>

2013年1月8日 社団法人日本社会福祉士養成校協会へ再度確認のために電話をする。
 
 実習生が私人であるならば、家庭訪問に同行する事自体問題である。

 更に、法的根拠もなく家庭訪問に同行するということは、実習生の家庭訪問を断っても構わないという事だが、その「断ってもいい」という事を子ども本人に説明しているのかどうかがわからない。

 口頭で説明を受けた時に、どういうことかあまりわからないけども「いいですよ」と言ってしまうことはあるし、何か肩書がある人から「いいですか?」と聞かれて「いやです」とはなかなか言いづらい。

子どもから大人に対してはっきり「いやです」と言えない状況が多い中で、口頭での同意が有効かどうか疑問。

以上の懸念があるので、ブログで「断ってもいい」という事を書きたいが、その前にもう一度協会に確認してからと思い再度協会に電話をすることにした。

前回電話で話した担当者の人に、「子どもに家庭訪問に実習生が同行することについての同意を取る事が必要だと言われたが、その同意の取り方は具体的にどのようにするのか」を聞いた。

協会の担当者は、「具体的にどのように同意を取るのかはこちらでは決めていない。現場でどのようにしているのかはわからない」と答える。

前回話した時の内容と明らかに違う事を言い始めたので、「同意を取るのは誰に対してとるのですか」と聞く。

協会担当者は、「相手先教育委員会です」と言い始める。

つまり実習生が家庭訪問に同行してもいいかどうかの同意は、教育委員会がすることで、親でも子どもでもないという話に変わっていた。

前回電話で話した時は、子どもの最善の利益を優先させたら当然子ども自身に対して同意を取るのだと受け取っていたが、再度確認のため「子どもには同意を取らないということなので、子どもの最善の利益は優先しないという事ですか」と聞く。

すると、それまで話していた担当者は返答に困り上司という人が電話を代わった。

非常に丁寧な言葉で対応されたが、中身を要約すると次の通り。

  ・いったいあなたは何がいいたいのか?
  ・実習生については現場のSSWrに任せている。
  ・個々の現場の事には関与していないし、SSWrを縛るものでもない。
  ・こちらは全国の養成校を認定しているだけであり、こちらは相談機関でも
   ないので、こちらに言われても困る。
  ・地方など状況が異なることについて把握をした上でシラバスを作成している
   わけではない。あくまでも理想のものを提示しているだけ。
  ・個々の問題については該当する教育委員会と建設的に話してほしい。
   こちらは関係ない。

「貴重なご意見をいただきありがとうございました。」は社交辞令。

とてもきれいな言葉で言われたけれど、要するに「こちらは関係ない。だからよそに言ってくれ」ということだと受け取った。

この電話のやりとりと似たような感覚が、「これが問題です」と行政機関に言った時に「あなたは何がしたいのか」と門前払いされる時と同じだったことに後で苦笑した。

別に協会に苦情を言ってどうにかしてもらいたいと思って電話をしたわけではなく、ただ確認しようと思っただけなのだが、協会側からするとめんどくさい電話だと思ったのだろう。

すっかり「子どもの最善の利益を優先する」という事が、どこかに飛んで行ってしまった。

今回の話の内容を文章にすることに関して、電話で対応した協会事務局上司の方の了解済み。

あくまでもこちらが受け取った事をそのまま書くのは構わないとの事だった。

<考察>

以上の事から、SSWr家庭訪問に実習生が同行することについて、嫌だったら断ってもいい。

何か問題があっても、養成校を認定している社団法人日本社会福祉士養成校協会は関係ないので、責任を取らないし取れない。

もちろん学校・教育委員会・担当大学教員も責任は取れないし取らないだろう。

子どもが不登校になっていると、親は学校や教育委員会から誰かが来る事を歓迎することは多いが、果たしてその事が子どもにとってプラスになっていることなのかをしっかり考える必要がある。

子どもの立場から、大人に対して「いやだ」と拒否をする事自体がしにくいことであるという事を意識して、説明する事が必要。

学校・教育委員会からの支援を受けた結果を引き受けるのは、親自身であり、学校や教育委員会は何も責任は取れないし取らない。

だからこそ、しっかり親が情報を収集し、断るべきものは断る事が必要。

参考資料として平成24年度のSC・SSWr等委嘱状交付式での講話のレジュメは次の通り。

平成24年度SC等委嘱状交付式及び連絡協議会の開催要項平成24年4月6日.pdf

平成24年度SC等委嘱状交付式及び連絡協議会講話レジュメ 比嘉昌哉(沖縄国際大学).pdf


このレジュメによるとスクールソーシャルワーカーは教師の手に負えない保護者の対応もするそうです。

こんな失礼な事を堂々と言えるという事は、スクールソーシャルワーカーは学校・教育委員会のために働く人だという事を証明しているようなものです。

スクールソーシャルワーカーが誰のためのものになっているのか、しっかり見極めて利用するようにしましょう。
那覇市小中一貫教育基本構想(案)に対する意見を出しました。[2012年12月28日(Fri)]
いよいよ年末です。

今日12月28日は官公庁の仕事納めの日でした。

仕事納めの日と言っても通常業務もあって、年末らしさはあまり感じられません。

毎年12月28日は沖縄県教育庁と那覇市教育委員会で開示を受けたりその他の用事で行ったりすることが多く、今年も偶然また沖縄県教育庁と那覇市教育委員会に行くことになりました。

午後一番に、沖縄県教育庁県立学校教育課の県立高校生の就学支援事業(一括交付金の事業)の委託契約書・業務計画等の文書の開示を受け、次に沖縄県教育庁義務教育課のスクールソーシャルワーカー実習生受け入れについての文書の開示を受けました。

その後、那覇市教育委員会に那覇市小中一貫教育基本構想(案)に対する意見(パブリックコメント)を提出に行きました。

県立学校教育課も義務教育課も今日の開示文書について、このブログに書きたい事はたくさんあるのですが、今日は那覇市のパブリックコメントについて書きたいと思います。

かねてより那覇市は小中一貫校を作りたいということで準備を進めており、すでにモデル校での小中一貫教育は行われています。

今回のパブリックコメントの募集は、小中一貫教育基本構想(案)に対する意見です。

意見提出締切日は12月28日になっていたため、現在すでに那覇市ホームページ上から意見募集要項は削除されています。
※(参照:那覇市ホームページ 「民意見提出制度について」「これまでの案件一覧」
http://www.city.naha.okinawa.jp/collabo/iken/ankenitiran.html
那覇市教育委員会学校教育課のページから「小中一貫教育基本構想」は削除されています。)


小中一貫教育基本構想(案)
  ↓
那覇市小中一貫教育基本構想(案).pdf

この那覇市の基本構想(案)に対する意見を出しました。

その意見は以下の通りです。
*********************************************************************
P.1
第1章 基本構想の概要
1基本構想策定の趣旨と経緯
5行目 「中学校進学時の不登校や問題行動の増加」

P.2
第2章 小中一貫教育導入の背景
1 学校教育に求められる教育の展開
1行目 「全国的に中学校1年生で学習意欲が低下することや、いじめなどの問題行動が激増する現象、いわゆる「中1ギャップ」が調査研究で指摘されています。そこには、「子どもの心身の発達と現行の学校制度がうまくかみ合っていない」」
10行目 「導入先進市においては、中1ギャップの改善だけでなく、」

以上の記述について

那覇市小中一貫教育基本構想から、「中1ギャップ」と「不登校」に関する記述を削除してください。

理由

小学校から中学校に進学する時のギャップのためや中学進学への不安が原因で子どもたちが不登校するのではありません。

子どもたちが中学で不登校をするのは、小学校で教職員がいじめを放置したために中学校でのいじめがより複雑になり陰湿・残忍なものに変化することや、中学教師の生徒指導が必要以上に厳しく体罰が行われるなどの指導の在り方が子どもの人権を無視したものであるなどの要因が考えられます。

那覇市小中一貫教育基本構想(案)
P3 (2)生徒指導における現状と課題 8行目 
「特に不登校については、国立教育政策研究所の調査によると、中学校で不登校になる生徒の約半数は、小学校時代にすでにその兆候がみられることが分かっています」
との記述があります。

同じ文部科学省国立教育政策研究所が発行している「不登校・長期欠席を減らそうとしている教育委員会に役立つ施策に関するQ&A 平成24年6月 生徒指導・進路指導研究センター」の「はじめに」には、次のようにあります。

「各学校を指導・支援する立場にある教育委員会のみなさんに、不登校や長期欠席に関する基礎情報を正しく理解していただくこと、世間に流布されている様々な情報に惑わされずに科学的な根拠に基づいて合理的な判断を行っていただくこと、そして、必要かつ効果的な施策を速やかに講じていただくことがねらいです。」

そして本文には次のような記述があります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P.18 
4「中1ギャップの正しい理解」
「ギャップが本当にあるのか、不安感で本当に不登校になるのか等、客観的なデータに基づいて判断する。」

「「中1ギャップ」という言葉で、安易に問題を片付けるべきではない」

−− 様々な場面で、「中1ギャップ」という表現が頻繁に用いられています。

 どのような事実に基づき、何を問題にしているのかさえ曖昧であるにもかかわらず、あたかも確固たる事実に基づき、多くの人々に共通理解された概念であるかのように広まってしまっているのは、好ましい風潮とは思えません。

−− 知りませんでした。中1になった時点で、何もかもが急激に悪化していくかのようなイメージを抱いていました。

 中1ギャップ」 という言葉だけが一人歩きして、そんなふうに誤ったイメージを抱く人が増えていくことこそが、怖いのです。
 本当かどうか確認すらせずに、「中1ギャップ」なるものが確たるものとして存在するかのように信じる。それを解消すると称する取組がどこからかデータも示されずに提案され、みんながそれを効果があると鵜呑みにする。いわゆる「思考停止」 が広がっているように感じます。

P.19 
「進学に対する不安感を不登校の原因と決めつけるのは誤り」

−− そうした違いが原因で不安になったり戸惑ったりして、不登校が増えると言われています。

 この数年、よく聞く 「俗説」 のことですね。すなわち、中1で不登校が増える原因は中学進学に対する不安感だから、それを軽減すれば不登校は予防できる。具体的には、「出前授業」 や 「体験入学」 などの「小中連携」が効果的だ、という…。

−− これは 「俗説」 なのですか?
 
かなり多くの人々が信じているようですが、きちんとした裏付けはないはずです。

P.20

不登校等の原因は不安感やストレスをうまく処理できないためとの前提に立ち、それらの不安感等がどのように生じたかを検討したわけです。当然、前提自体の真偽は検証されていませんし、異なる原因のいじめや不登校は扱われていません。

 つまり、進学後の不安感等が増大する過程を検討してはいるものの、不安感等の増大がいじめや不登校急増(いわゆる 「中1ギャップ」)の原因と言えるかを検討したわけではありません。ましてや、中学進学に対する不安感から不登校になる、小学校時にそれらを軽減すれば不登校は減る、という説の根拠が示されたものではないのです。

−− それが、なぜ違う話として広まってしまったのでしょう?

報告書をきちんと読まないまま、調査の前提となった仮定の話(いじめや不登校の原因は不安感等)が調査で検証されたものと勘違いし、伝言ゲームが繰り返される中で「進学後の不安感」が「進学に対する不安感」に置き換わり、現在の「出前授業」有効説が完成したのではないでしょうか。

−− そうすると、不安感で不登校になること自体を裏付けた調査は存在しないのですね?

 進学への不安で不登校になるとは限らない、ことを裏付けた調査ならあります。「俗説」 の真偽を確かめるため、生徒指導・進路指導研究センターでは不安感と不登校に関する調査を行いました。」

「結論から言うと、不安感が高いからといって不登校になるわけではない、ということです。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上の記述の通り、中1ギャップは科学的な根拠に基づいた考え方ではないという事が示されています。

国立教育政策研究所
http://www.nier.go.jp/02_news/index.html

平成24年の情報
http://www.nier.go.jp/02_news/index.html

「不登校・長期欠席を減らそうとしている教育委員会に役立つ施策に関するQ&A」
http://www.nier.go.jp/shido/fqa/index.html

http://www.nier.go.jp/shido/fqa/FutoukouQ&A.pdf

不登校・長期欠席を減らそうとしている教育委員会に役立つ施策に関するQ&A 平成24年6月.pdf

当会の活動の中でも、小学校から中学校に進学する時のギャップや不安から子どもたちが不登校をするのではないことがわかっています。

生徒たちの学力低下が不登校などの子どもたちの行動に結び付けられることがありますが、子どもたちの学力低下は教職員の授業を教える能力が十分ではない事が要因とも考えられます。

小中学校のそれぞれの教職員が連携し、授業を教える能力を向上させることについては、積極的に取り組んでいただきたいです。

又、小中の教職員が交流することにより、教職員の体罰の抑止力になるのであれば、小中一貫教育を行うことに反対しません。

しかし、「中1ギャップ」という科学的根拠に基づかない話を出して「不登校」を語ることはやめていただきたいです。

以上のことから、小中一貫教育を行ったからといって不登校の未然防止や解決にはならないため、基本構想から「不登校」に関する記述を全て削除してください。
********************************************************************
以上が提出した意見です。

「中1ギャップ」に関する過去の記事は

新聞記事「7割の教委が小中学校連携 文科省、初の実態調査」と中1ギャップ[2011年11月02日(Wed)]
https://blog.canpan.info/futoukou-oki/archive/298

ツイッターから関連記事
 ↓
2011年10月30日共同通信配信記事「7割の教委が小中学校連携 文科省、初の実態調査」(http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011103001000276.html …)の元ネタは、文科省中央教育審議会 学校段階間の連携・接続等に関する作業部会第7回配布資料7 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/045/siryo/1312246.htm … とのこと。
https://twitter.com/yone_oki5/status/133474214006104064

2011年10月30日共同通信配信記事「7割の教委が小中学校連携 文科省、初の実態調査」→文科省が記者発表したわけではなく、共同通信社記者が審議会の傍聴に来て資料を入手したのだと、今日文科省の担当者に電話で教えてもらった。資料の内容と記事があっているか確認作業が必要である。
https://twitter.com/yone_oki5/status/133475516631101440

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教育委員会の皆様、不登校支援という名の不登校対策をされる場合は、科学的根拠に基づいた情報をもとに考えるようお願いします。

「きっと、こうだろう」「きっと、そうに違いない」という推測の話が多すぎますよ。

保護者の皆様も、学校や教育委員会の話が科学的根拠・法的根拠に基づいた話かどうかの確認をしましょう。

保護者が学校・教育委員会の間違った情報をもとに間違った対応をしても、学校・教育委員会は責任を取ってくれませんし、処分も受けません。

結局、被害を被るのは子どもさんの方ですから、子どもさんをしっかり守るためにも、最新情報と根拠のある情報を収集するようにお願いします。
那覇市教育委員会「教育相談支援事業」は子どもの支援ではなく、学校支援。[2012年09月12日(Wed)]
9月に入りました。

毎年この時期は自ら命を絶つ子どもたちがいます。

報道されているものが全てではありません。

公表されないものもあると思ってください。

命を絶たずに学校に行かない道つまり不登校になった子どもたちも多いのではないかと思います。

命を失う事がなかった事を喜ぶべきなのですが、実際は不登校になったことで、親たちが子どもを責める事もまた多いのではないでしょうか。

夏休みが終わって「突然学校に行かなくなった」と話されることもあるのですが、子どもたちは突然不登校をするわけではなく、その前にいくつかの出来事があり、必然的に不登校をします。

それは、子どもの様子を見て親が判断するか、直接子どもに聞けばわかることです。

しかし、子どもに話を聞かず、誰か専門家に聞けば子どもが学校に行くようになるのではないかと学校・教育委員会・病院・各種カウンセラーなどのところに相談に行かれる事が非常に多いようです。

様々なところに相談に行った結果、子どもが学校に行くようになったのか、状況はよくなったのか、いかがですか?

子どもさんの笑顔が戻りましたか?

子どもさんはいきいきしていますか?

学校や教育委員会に相談に行くと、「支援しますよ」と優しい声で言われ、親は教育委員会から派遣された人に全てを任せてしまうのでは?

学校や教育委員会の言う「支援」を、子どもの支援や親の支援だと思われるかもしれません。

しかし、実際は学校の先生の支援であって学校支援です。

相談員と名前がついているから、不登校の事がよくわかっているのだろうと思われるかもしれません。

しかし、不登校の事がよくわかっていたら、学校支援はできないと思います。

非常にわかりやすい資料がありますので見ていただきたいと思います。

那覇市が平成12年9月から那覇市単独事業として行っている「教育相談支援事業」です。
(一部、文科省子どもと親の相談員事業をかねている場合もあります)

心因性の不登校(※以前このブログで説明しましたが、「心因性の不登校」には全く根拠がありません)対策として那覇市内小中学校に教育相談員を配置しています。

その教育相談支援事業の個人記録簿の記入例には、相談内容および現在の状況の欄に「小1の2学期より いじめを原因に不登校」と書いてあり、学校方針の欄には「家庭訪問しながら 登校支援する。」と書いてあります。

つまり、いじめが原因で不登校をしている事がわかっているにもかかわらず、学校に登校できるようにすることが支援の内容で、決して学校内のいじめに対して何かをするのではない事がわかります。

いじめを受けて学校に行けなくなった子どもの気持ちや状況に全く配慮が無い事業と言えます。

            実際の記入例は
               ↓
平成24年度教育相談支援事業「個人記録簿記入例」那覇市.jpg


平成24年度教育相談支援事業「記録簿記入例」那覇市.jpg

             (※ 画面上でクリックすると、画像が拡大されます)

平成24年度教育相談支援事業実施要項等
     ↓
平成24年度教育相談支援事業「実施要項等」那覇市.pdf
平成24年度教育相談支援事業「活動の流れと活動記録」那覇市.pdf

(※文書取扱規定、記録の記入例、平成23年度教育相談支援事業報告は省略しています。

尚、文書取扱い規定に関しては、数年前に規定が改定されたにも関わらず、古い規定がそのまま使用されており、平成24年度の要項にも古い規定がそのまま載っていますので、参考になりません。
但し、教育相談支援員の皆様には、古い規定が配布されています。)


P.24の下方に「★支援活動キーワード★」として
・学校の教育相談のサポーター:あくまでも学校支援なので「抱え込まない」
・「ほう・れん・そう」:担任、窓口教諭、管理職に報告・連絡・相談を忘れずに!!
・「やりすぎず、やらなさすぎず」
・「ゆっくり、あせらず」
・謙虚な心で
・個人情報、守秘義務には要注意!!(記録簿への記入、「ほう・れん・そう」はその日のうちで)
・迷ったり困った時は、すぐに担当心理士に連絡を!:一緒に考えていきましょう!!

と、書いてあります。

「あくまでも学校支援なので」としっかり書いてあります。

そうです、学校支援なのです。

「不登校の支援」と学校や教育委員会が言うときは、「学校支援」であることを覚えておきましょう。
文科省「学校基本調査」の「不登校」の数。そして、沖縄タイムス記事について。[2012年08月29日(Wed)]
毎年お盆(新暦)の頃に、文科省の学校基本調査(速報)が発表され、不登校の数が増えたとか減ったとかという記事が新聞に載ります。

今年はお盆を過ぎてもなかなか発表されませんでしたが、8月27日に発表となりました。

今回は、「不登校」よりも「大学卒業後」に注目が集まったようですが、相変わらず不登校の数について記事を載せている新聞社もあるようです。

さっそく沖縄タイムスに載っていたので、記事の内容をチェックしました。

沖縄タイムスの記事には
  ↓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2011年度に県内で病気や経済的理由などで学校を30日以上長期欠席した小中学生のうち、理由が「不登校」だったのは、小学生・・・
                     沖縄タイムス 2012年8月29日(水)より
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と、書いてあります。

「不登校」は病気であるとか家庭の貧困が原因であると思い込んでいる人が、この記事を読んだら、「やっぱり、不登校は病気か家庭の経済的困窮が原因だ。」と誤解するのではないかと思います。

この不登校の数は、毎年5月に行われる学校基本調査の年間30日以上の長期欠席者の内訳の「不登校」の数の事です。

文科省の学校基本調査では、年間30日以上欠席した児童生徒の内訳として「病気」「経済的理由」「不登校」「その他」の4つのうちから一つ選ぶことになっています。

つまり「不登校」と「病気」・「経済的理由」は並列であり、「病気」・「経済的理由」などの中に「不登校」が含まれるのではありません。

もし仮に病気と不登校の両方が長期欠席の理由であれば、「その他」にカウントされますので、「不登校」の数字には含まれません。

沖縄タイムスの書き方は、あたかも不登校は病気や経済的理由から起きているような感じに見えますが、それは間違いであり、学校基本調査についての勉強不足かあるいは意図的に不登校を病気や経済的理由と混同させるためのものか、どちらかともとれます。

新聞記事が正しいと思っている人は、新聞記事を疑う事がなく、他で確認するという作業をなかなかされないと思います。

そのような状況の中で、「不登校」について間違った書き方をされてしまうと、結局は不登校をしている子ども本人やその保護者の方を精神的に追い詰めるような状況を作り出してしまいます。

「不登校」で苦しむ事がないように、悩みが解決するように、その手助けを新聞がするならば、せめて新聞記事が正しく書かれる事を望みます。

今回の沖縄タイムスの記事については、沖縄タイムス社 社会部に電話をして、こちらの意見を伝えました。

(伝えただけで、こちらの意見を理解していただいたわけではありません。)

沖縄タイムス社会部全体で、情報を共有し、正しく書いていただくようにお願いしたいです。

文科省 学校基本調査については、手引きがあり、その手引きを確認していただきたいと思います。

文科省 学校基本調査については
   ↓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
平成24年度学校基本調査の手引
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/sonota/1317138.htm

16 ⒄ 理由別長期欠席者数
@ 平成 24 年3月 31 日現在の在学者のうち 「児童・生徒指導要録」の「欠席日数」欄の日数に より,前年度間(平成 23 年4月1日から平成 24 年3月 31 日までの1年間)に連続又は断続して 30 日以上欠席した児童生徒数をそれぞれ理由別に記入します。ただし,平成 23 年4月1日現在で 15 歳以上の者については,1年間にわたり居所不明又は全く出席しなかった場合は除外します。

なお 「児童・生徒指導要録」の 「出欠の記録」欄のうち 「備考」欄に校長が出席扱いとした日数が記載されている場合は,その日数についても欠席日数として含めます。

A 当該児童生徒が前年度中に転学した場合は,平成 24 年3月 31 日現在,在籍する学校におい
て記入します。

B 「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 (初等中等教育局児童生徒課) 」
における「不登校」の人数は、本調査の「不登校」の人数に一致するものであることに留意し
てください。

C 欠席理由は次によります。また,欠席理由が二つ以上あるときは,主な理由を一つ選び記入
します。- 12 -

「 病 気 」
本人の心身の故障等(けがを含む )により,入院,通院,自宅療養の ため,長期欠席した者の数を記入します (自宅療養とは,医療機関の 指示がある場合のほか,自宅療養を行うことが適切であると児童生徒本人の周囲の者が判断する場合も含みます )。

「経済的理由」
家計が苦しくて教育費が出せないとか,生徒が働いて家計を助けなけ
ればならない等の理由で長期欠席した者の数を記入します。

「 不 登 校 」
何らかの心理的 情緒的 身体的 あるいは社会的要因・背景により 生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者(ただし,「病気」や「経済的な理由」による者を除く )の数を記入します。な お,欠席状態が長期に継続している理由が,学校生活上の影響,あそび・非行,無気力,不安など情緒的混乱,意図的な拒否及びこれらの複合であるものとします。

○「不登校」の具体例
(イ)学校生活上の影響
:いやがらせをする生徒の存在や,教師との人間関係等,明らかに
それと理解できる学校生活上の影響から登校しない(できない 。)

(ロ)あそび・非行:遊ぶためや非行グループに入ったりして登校しない。

(ハ)無気力
:無気力でなんとなく登校しない 登校しないことへの罪悪感が少なく ,迎えに行ったり強く催促すると登校するが長続きしない。

(二)不安など情緒的混乱
:登校の意志はあるが身体の不調を訴え登校できない。漠然とした不安を訴え登校しないなど,不安を中心とした情緒的な混乱によって登校しない(できない 。)

(ホ)意図的な拒否
:学校に行く意義を認めず,自分の好きな方向を選んで登校しない。

(へ)複合:
不登校状態が継続している理由が上記具体例と複合していていずれが主であるかを決めがたい。

「その他」
上記「病気 「経済的理由 「不登校」のいずれにも該当しない理由により長期欠席した者の数を記入します。

○「その他」の具体例
(ア)保護者の教育に関する考え方,無理解・無関心,家族の介護,家事手伝いなどの家庭の事情から長期欠席している者

(イ)外国での長期滞在,国内・外への旅行のため,長期欠席している者

(ウ)連絡先が不明なまま長期欠席している者(1 年間にわたり居所不明であった者を除く )。

(エ)欠席理由が 2 つ以上あり(例えば「病気」と「不登校 ,主たる理由を 」)
特定できない者- 13 -
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2012/02/29/1317139_4.pdf

平成24年度学校基本調査速報の公表について

平成24年8月27日
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/24/08/1324860.htm

平成24年度学校基本調査速報を公表しました。

なお、数値は速報値であり、平成24年12月(予定)の報告書刊行後に更新されます。

学校基本調査−平成24年度(速報)結果の概要−
                       以上、文科省ホームページより
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで、もう「不登校」の数が増えたとか減ったとかの話題は、止めませんか?

「不登校」の数にこだわるという事は、「不登校」をなくそう・減らそうという事であり、それでは子どもたちは楽になりません。

「不登校」を減らす事が目標にされるということは、「不登校は悪い事だ」という意味になり、当事者としては、不登校をしている事で否定され続けます。

新しい事を始める、学び始めるためには、否定せずありのままを周りの人から肯定してもらい、十分エネルギーを溜める必要があります。

どうかエネルギーを溜める気力や時間を奪わないでいただきたい。
と、強く思うのでした。
「平成23年度沖縄県立高等学校中途退学者数等について」教育委員会教育長報告。[2012年08月16日(Thu)]
毎年この時期には、文科省が「学校基本調査」の不登校の数と「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の概要を発表していますが、今年はまだのようです。

不登校の数が増えたとか減ったとか結構どうでもいい事が新聞に書かれるのですが、今年はどんな記事になるでしょうか。

さて、2012年8月15日(水)、沖縄県教育委員会会議がありました。

沖縄県の一括交付金で県立高校の不登校の支援をする事業(新規事業)が、予定されているので、そろそろ決まった頃だろうと思って、教育委員会会議を傍聴に行ってきました。

今回の議題は次の通りでした。
 ↓
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会議内容(予定)

報告1 「英語立県沖縄戦略推進事業」に係る国際交流拠点形成に向けての交流意向書の締結について
報告2 平成23年度県立高等学校中途退学者数等について
報告3 平成24年度全国高等学校総合体育大会について
報告4 沖縄県社会教育関係団体等連絡会による市町村教育委員会訪問について
議案1 県立学校職員の人事について(懲戒処分)(非公開案件)
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(沖縄県教育委員会会議については→http://www-edu.pref.okinawa.jp/iinkai/giketsu/index.html

教育長報告の2番目の「平成23年度県立高等学校中途退学者数等について」は不登校とも関係があるので、会議資料をご紹介します。
                  ↓
平成23年度沖縄県立高等学校中途退学者数等について .jpg

              (画像の上をクリックすると、全体が表示されます。)

「平成23年度県立高等学校中途退学者数等について」PDFファイルはこちらです。
(※追加しました)
    ↓
平成23年度沖縄県立高等学校中途退学者数等について 教育長報告.pdf

教育長報告の中で、注目したいのは「(3)今後の対策」のところです。

D中途退学対策加配校を15校指定し、対策の強化に努める。
とありますが、これが一括交付金で行われる新規事業の事です。

この事業の内容には、不登校をしている生徒の家庭訪問をするというものも含まれています。

教育委員会会議の傍聴後に、県立学校教育課の担当者の方と立ち話をしました。

今までの間違った不登校の概念のまま不登校の生徒の家庭訪問をすると、とんでもないことになります。

こちらが心配していることをとにかく伝えてみましたが、言葉一つ一つの定義がお互い共有できていないので、話が伝わるまでに少々時間がかかりました。

不登校の概念が沖縄全体で間違っていたという事を確認したのは、当会と沖縄県教育庁(義務教育課、県立学校教育課、総務課)のみですので、これからどうやって概念の訂正をしてもらって、不登校支援の人材を確保するかが大きな課題です。

沖縄の不登校の概念が間違っていたという事を、県内の大学教員も専門職の人たちも誰一人指摘することができず今に至っているのですから、家庭訪問をする職員の研修をできる人が沖縄県内に一人もいないという事になります。

今のままだと、生徒たちにとっては、学校や教育員会は何もしない方がいいです。

生徒たちをいじって傷つけるくらいなら、支援はいりません。

とりあえず、今日はここまでの話を県立学校教育課の担当者の方と共有して来ました。

予算がつくと事業は何が何でもしなくてはいけないもののようです。

後は、生徒の皆さんを傷つけないようにするにはどうしたらいいかこちらも考えたいのですが、これまでの親の会の長い経験から言えば、家庭訪問をすると、ろくでもない結果になっているので、やっぱり家庭訪問は止めてもらいたいです〜。

でも、県立学校教育課は家庭訪問を止める気が全く無いようなので、さてさてどうしたらいいもんでしょうかねぇ。
沖縄県内で言われている「不登校は心因性と遊び・非行型がある」という話はウソでした。[2012年08月08日(Wed)]
<沖縄県の不登校の分類について>

学校・教育委員会関係者やスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー・各種相談員等の方が、沖縄県内で不登校について話をする時、「不登校は心因性と遊び・非行型がある」と言います。

市町村教育委員会の事業の報告書なんかにもよく書いてあります。

不登校を考える親と市民の会・沖縄の活動を始める前から、この「心因性と遊び・非行型」に分けて考える事にずっと違和感がありました。

沖縄県外では、このような分け方で話される事を聞いた事が無かったので、なぜ沖縄でこのような話になっているのかずっと疑問に思っていました。

不登校を「心因性」と「遊び・非行型」の二つに分ける事に問題があるというよりも、その二つの表現によって、事実が認識されなくなるという問題が起きます。

「心因性の不登校」と言われる事で、不登校は子ども本人の問題であるという認識が刷り込まれ、いじめなどの問題に対処してもらえないという弊害が起きます。

その言葉のイメージからか、病院に行く事をすすめられ精神科・心療内科の受診をしたり、薬が処方されたりします。

また、「遊び・非行型の不登校」と言われる事で、集団暴行事件が起きるたびに不登校対策が強化されてきました。

2003年7月に沖縄県内の小・中・高校で不登校をしている子どもたちを対象にした個人情報の収集である「指導・支援カルテ」が作られたのも、2003年6月に北谷町で中学生集団暴行死事件が起きた事が大きく影響しています。

また、「不登校」と聞くと脳内で「非行」と変換して考えてしまう人にとっては「不登校」はとても肯定できる話ではなく、問題であると大騒ぎします。

<沖縄県教育庁の勘違い>

県立学校編成整備計画(案)に関するパブリックコメントに対する沖縄県教育庁総務課が出した検討結果の中にも「心因性」の言葉が入っていたことから、思い切って「心因性の不登校」の定義を調べてみることにしたのは、2012年06月26日(木)のブログに書いた通りです。
https://blog.canpan.info/futoukou-oki/archive/341

この沖縄県教育庁総務課が出した検討結果の中には「非行型の不登校」という言葉も入っていたので、同じくその言葉の定義を調べる事にしました。

最初に請求した時に、出て来た公文書は、沖縄県警の少年犯罪の統計でした。

しかしこれは少年犯罪に関する文書を請求する時に、同じ1枚の公文書開示請求書に同時に書いていたということもあるので、念のために県教育庁総務課の担当者に確認すると、「この県警の統計が遊び・非行型不登校が増えているという事を証明する文書である」との事でした。

まさかとは思っていましたが、完全に非行と文科省が問題行動等の調査で調べている不登校の内訳の遊び・非行とを混同している様子。

再度、
「非行をする少年少女が全員不登校であるということではなく、当然学校に通っている少年少女もいる。
いじめをする子どもたちは、学校に行っているからいじめをすることができる。
不登校をしている子どもたちは学校に行っていないので、いじめをする事はできない。
したがって、いじめの加害者にはならない。
いじめ等の非行はむしろ学校に行っている子どもたちの方がしているのではないのか?
不登校をしている子どもたちは、いじめの被害者である事は多い。」
と伝えました。

さらに問答を重ねた結果、県教育庁総務課の人に、やっと非行行為と不登校を混同していたことに気づいてもらえました。

沖縄県教育庁全体として、遊び・非行型不登校と少年犯罪の非行行為を同じものと考えていたようです。

その時の公文書開示決定通知書はこちら
  ↓
沖縄県立高校再編整備計画「あそび・非行」不登校定義等通知書10054-7号平成24年5月1日付.pdf

沖縄県外では、不登校と非行は全く別物という認識です。

それは当たり前といえば当たり前なのですが、沖縄県では不登校と非行が同じものであるような言い方がされてきました。

<「心因性の不登校」は実在しない>

さて、「心因性の不登校」の方ですが、そもそも「心因性」の定義を記した文書・資料は無く、沖縄県全体で勝手にこの言葉を使っていただけでした。

「心因性の不登校」についても、何も根拠が無いという事を沖縄県教育庁総務課の担当者の方と確認しました。

担当者の方曰く、「沖縄県では慣例的に使ってきたものだから」との事。

慣例だから使っていいという事は、通用しません。

法律は日本全国共通のものであり、文科省の通知や統計調査は全国共通のものです。

不登校に関する認識の間違いにやっと気づいてもらった記念すべき日は、2012年5月15日でした。

そして、この日は沖縄復帰40周年の日でもあります。

復帰40年目にしてやっと沖縄の不登校の概念が本土並みに近づいたのでした。

<公文書開示請求の結果>

再度、沖縄県教育庁総務課には、県立学校編成整備計画(案)に関するパブリックコメントに対する沖縄県教育庁総務課が出した検討結果に使用していた「あそび・非行型不登校」の定義について公文書開示請求をして、はっきりさせることにしました。

そして、「心因性の不登校」についても、沖縄県教育庁の義務教育課と県立学校教育課にも同時に公文書開示請求をしました。

その結果、「遊び・非行型不登校」については、「平成23年度 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の手引 (学校用)文部科学省 (別紙5)政府統計」の文書だけが出てきました。
  ↓
平成23年度児童生徒の問題行動等調査の手引(学校用)文部科学省.pdf

該当箇所は、
小学校・中学校
P.8 「学校基本調査の理由別長期欠席者数の中の不登校の具体例(ロ)」、
P.9 「3、不登校になったきっかけと考えられる状況(1)Iあそび・非行」
高等学校も同様の記述


「心因性の不登校」の定義や資料に関しては、総務課・義務教育課・県立学校教育課いずれも「公文書不存在による不開示決定」でした。

つまり「心因性」という言葉の根拠は何もないということです。


それぞれの決定通知書は以下の通りです。
  ↓
『県立高校編成整備計画(案)に対する県民意見(パブリックコメント)と検討結果について
「遊び非行型不登校生徒」の「遊び非行型」の定義(法的・学術的)が記載されている文書、具体的に何を指しているのかがわかる文書、資料』の請求に対しての公文書開示決定通知書(平成24年6月18日付 沖縄県教育庁総務課)

沖縄県立高校編成整備計画遊び非行型不登校定義開示決定通知書平成24年6月18日.pdf

尚、「不登校」の内訳の「遊び・非行」について具体的にしめす文書・資料はありません。
したがって、学校の先生の主観で判断しているという事がはっきりしました。


『県立高校編成整備計画(案)に対する県民意見(パブリックコメント)と検討結果について
「心因性の不登校」の「心因性」の定義(法的・学術的)が記載されている文書、具体的に何を指すのかがわかる文書・資料』の請求に対する公文書不存在による不開示決定通知書(平成24年6月18日 沖縄県教育庁総務課)

心因性不登校公文書不存在通知書平成24年6月18日沖縄県教育庁総務課.pdf

『沖縄県が保有している文書の中で「心因性の不登校」の「心因性」の定義(法的・学術的等)が記載されている文書、具体的に何を指すのかがわかる文書・資料』の請求に対する公文書不存在による不開示決定通知書(平成24年7月5日 沖縄県教育庁義務教育課)
心因性の不登校公文書不存在通知書平成24年7月5日沖縄県教育庁義務教育課.pdf

『沖縄県が保有している文書の中で「心因性の不登校」の「心因性」の定義(法的・学術的等)が記載されている文書、具体的に何を指すのかがわかる文書・資料』の請求に対する公文書不存在による不開示決定通知書(平成24年7月4日 沖縄県教育庁県立学校教育課)
心因性不登校公文書不存在通知書沖縄県教育庁県立学校教育課平成24年7月4日.pdf

<まとめ>

以上、「不登校は心因性と遊び・非行型がある」という話はうそであり、沖縄県全体が勘違いをしていたということです。

おそらく誰か専門家と言われる人か何かが言い出した事だと思いますが、非常に迷惑な話です。

大人たちが不登校を心因性と遊び・非行と勘違い・思い違い・思い込む事によって、どれだけ子どもたちの話が聞いてもらえず、不登校に対して間違った対応をされ続けてきたのかを考えると、非常に腹立たしいです。

後は、沖縄県内の市町村教育委員会や学校にどのように間違いを訂正してもらうかという作業が残っています。

思い込みは簡単に取り外す事はできないと思います。

しかし、思い込みを取り外す事からしか始まりません。

沖縄県教育庁の職員の皆様、そして各市町村教育委員会・学校の教職員の皆様に頑張ってもらうしかありませんので、どうぞよろしくお願いします。

それから、「不登校」を「心因性」とか「遊び・非行」とか言っている人がいたら、その人は「不登校」について知らない・理解していない人ですから、その人の話は信用しないようにしましょう。

沖縄県全体が勘違いしていても、「不登校」がどういうものか理解できていたら、「心因性」とか「非行」とか言う事はしないと思います。

「不登校」は不登校です。

非行じゃありませんし、心の病でもありません。
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沖縄県民の皆様へ 沖縄県内では、「不登校」の事を「不登校には心因性と遊び・非行型がある」と言う人がいます。 学校や教育委員会などの行政職員や相談員など、公の立場にいる人が言っていたりするので、多くの人がその話を正しいと思って信じてきたようですが、 「不登校には心因性と遊び・非行型がある」という話は、うそです。 以下の記事やその他の記事をぜひお読みいただき、今すぐ、間違った考え方を捨ててください。 ↓ 沖縄県内で言われている「不登校は心因性と遊び・非行型がある」という話はウソでした。[2012年08月08日(Wed)] https://blog.canpan.info/futoukou-oki/archive/344 尚、現在でも「不登校には心因性と遊び・非行型がある」と言っている人がいる場合、その人は「不登校」の事を知らない・理解していない人です。 それが、たとえ教育委員会の人でも、大学教員でも、その人の話は信用しないようにしましょう。
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