地蔵茶屋をそろそろ出発しようと考えていたら、こちらも70歳手前ぐらいのご夫婦さんがやって来た。
挨拶をして、準備してたら私らにおにぎりを一つづつくれた。私には久しぶりのお米。本当に嬉しく美味しかった。
こんな場所にいると助け合いと言うか、親近感大になる。
お礼を言い、いよいよ出発の時、私らより先に歩いていた色白美人のお母さんが私に手を振って谷向こうを歩いて行った。
それが一緒に居たひでちゃんには見えなかったと言うのだ。それと、よくよく考えると私らが昼食してた時、そのお母さんは何処に居たのだろうか?。私らと一緒の場所になるロケーションのはずだと思うのだが。
また不思議さをひでちゃんも感じていた。今夜は私らと同じ小口の自然の家キャンプ場と言っていたので、もしそんなお母さんの宿泊無いよ〜なんてキャンプ場が言ったらどうする〜と青ざめる二人だった(笑)。
さて、私らの先にはそのお母さん、そのお母さんの前には新宮市で会っていた若い女性さん一人が歩いている。私らの後ろにはおにぎりのご夫婦さんと言う図式で歩き出した。するとすぐに熊野古道の崩れ看板あり。40分も余計にかかる迂回路を歩かなくてはならないことを知りペースの遅い私らはまた青ざめることに相成り候。
そしてしばらく未舗装の林道を歩くことに。それが終わるとこんな場所が。

ここからは崩れた熊野古道の続きとなる。やっと熊野古道や〜の二人だった。
はい。かれんなリンドウの花とひでちゃんの図。

時間が無い。時間が足りないとひたすら歩く。

山中が長い熊野古道なので、路の整備が行き届かないのだろかゴロゴロ石が浮いていて重いリュックの私らには本当歩きにくい。
こんな階段は要注意。石畳は滑るのを覚悟して歩くが、階段だと油断してしまう。よく滑る階段だった。

恐るべし那智のお山。宇宙人か(笑)。ピンぼけで申し訳ないところ。

この大雲取越はこの後ぐらいから長い長い下りばかりとなる。胴切坂なんて言う怖い名前の坂をひたすら下る。これで足の指先を痛めてしまった二人。
これが逆から来たらかなり大変だと思うが、下る方が危険だと思う。甚だ難儀致し候。
とにかく私らの後ろにはご夫婦さんがいるはず。気になり何度も後ろを振り返る二人だった。まだ来ないね〜地蔵茶屋から車に乗せてもらったのかね〜?ツアーだったのかね〜?と言う二人だった。
やっとここまで来た。わろうだ石と言う大きな岩。

二つ目があり、口もある。宮崎駿の世界のような生物にも見えた。

やっと小口の集落に着いた。

明るく見えるが、この時カメラのデータでは5時30分。
もう暗くなる。さらに山の中はすでに暗い。やっぱりご夫婦さん来ないね〜と…。
ここは以前に下見してたところで、お店があるのを知ってたから、ひでちゃんとにかく乾杯しよ〜とビールやらバナナ等見るものすべてが美味しそうに見える(笑)。いろいろ買った私。ゴミはなんとか頼みこんでキャンプ場で捨てさせてもらおうと。
お店のお母さんが素敵な方で、いろいろ話し込んでしまった。また、お母さんは私らに自宅の夕飯のおかずを分けてくれた。これには感動感動!。お礼を言って急ぎ小口自然の家キャンプ場へ。
ひでちゃんはすぐさま、キャンプ場にご夫婦の予約ありますか?と聞く。するとあるのですが、電話もつながらなくて〜と。青ざめる二人。やっぱりまだ後ろに居たんだー!で。あの雰囲気ではライト持ってないと思うから私ら探しに行くよ!リュック預かっといてと言うと、キャンプ場の若いスタッフは、えっ行ってくれるのですか?ライト貸します持ってってくださいと。
スタッフは一人だったのだろうしょうし、ここでは暗くなっても到着しない例があるのだろうなと察した私ら。
おにぎりの恩があるからと私。
足ガクガクの二人でキャンプ場を急いで飛び出して行ったら、向こうから二人の影が見えた。お母さん〜と言うと、はい〜と。やっぱりあのご夫婦だ。
心配かけました〜とキャンプ場へ。何やら出掛ける前に場所が場所なのでライト持って行くべし!と忠告されたため、ライトを途中で買ったのですよと。良かった良かったと胸をなでおろす私らとキャンプ場スタッフ。
いや〜キャンプ場の若いスタッフさんは素晴らしく機転がきくし、いろいろ優しいにいちゃんで本当に嬉しく思った私だった。
私ら野宿者にもフロが付いててビックリ本当に良かった。
先にフロに行くよ〜とひでちゃん。
帰ってきて、色白のお母さん居たかい?と聞くと、見掛けなかったと。
チーン…。
つづく〜( ゚ε゚;)。
by 理事長