昨日の土曜日の夜は最終のホタル観察会がありました。
ここ何日か暑い日が続いておりますが、天気予報当たらずビックリな雨が降ったり。今朝はカミナリも少しで良かったですが…。
3回予定の観察会は今回で2回目。1回目は雨。今年はやっぱり生き物が遅れているようですな。
最終の昨日がピークか!?と言うぐらいでした。
考えてみたらコロナかで、ホタル観察会は3年ぶり。
案内の前にホタルの匹数は過剰に期待しないでね〜と言う私(笑)。
ともかく、これまでで一番!?と言うぐらい飛んでくれたホタルでした。
飛翔のホタルを撮るのは苦手な私なのでそんな写真無いのが申し訳ありませんが、のんちゃんが校長先生の捕まえたホタルを素敵に写してしたのをもらいました(笑)。観察、撮影したあと、ホタルは元の場所に逃がしましたね。

キャンプイン海山で見るホタルはヘイケボタルと言う小さなホタルです。杉林の方にはヒメボタルもいます。
現在は池をホタルのビオトープと呼んでいますが、もともとはホタルのいないたんなる池だったのですね。

思えば平成16年のこの地を襲った大水害。それまでは銚子川本流や支流にはゲンジボタルもいました。いるところにはビックリするぐらいゲンジボタルがいました。
今はまだ回復には至ってませんし、やっぱり残念ながら環境破壊もあります。
平成16年の大水害ではキャンプイン海山も大きな被害が出ました。皆さんが階段から降りて泳いでいる護岸は壊れ落ちたりしました。
確か池は土砂で埋まりたくさんのボランティアの皆さんで掘り起こされたと聞いております。その頃は私らはキャンプインの指定管理者ではありませんでしたが、まりちゃん、ちゃあはすでにキャンプインで働いておりました。私もキャンプインが気になりつつも、自宅は水没で復旧にそれどころではなかったのがフラッシュバックされ思い出してしまいます。
ともかく、私はこのヘイケボタルには素晴らしいくも泣ける思い出がありましてね。良かったらその話しにお付き合いおば(笑)。
あの頃の私はガソリンスタンド勤め。おおまかに言うと毎日8時から7時の勤務に休みは日曜日だけ。東京から帰郷して自然保護団体の海山メダカの会をつくりメダカの棲む水辺の保護活動をしてたんだね。
そんなおり、よくホタルについて聞かれたんだけど、昆虫もとても好きな私でしたが、ホタルの事はわからず、悔しく申し訳ない気持ちでいっぱいだったんだ。
インターネットなんかないから、読んだ資料の中にヘイケボタルはメダカの棲む環境とよく似てると情報が入ったんだ。メダカの棲む環境なら私はよく知ってたので、当時小学校3年生だった息子とホタル飼育にチャレンジを始めたんだ。
帰宅して夕飯をちゃちゃっとすませ息子とホタルの飛び交う水辺によく出掛けた。
ホタルを飼育するなら産卵させないとならない。オスメスのホタルを捕まえるため、息子を背負い片手に虫かご、片手にタモをもち頭にはライト、ながくつはいてヨシが茂る水辺へ。
メスがかなり匹数が少ない。水辺の苔むした部分にオスがかたまっていたなら、そこにメスがいると感じた。そのとおりなんだけど、息子を私の首にしがみつかせ酸欠になりながらも、ホタルのコロニーに顔を近づけていくと、マムシがいたんだ。
うん。やっぱり自然はなめてはならないよ。そんなことが二度あった。
息子を危険な場所に同伴させてるアホタンなお父さんやね(笑)。
でも息子は私の背中で同じものを見てきたね。もう忘れているだろうけど、あの時あの場所に一緒にいたことが今となっては嬉しいものだ。
そんな甲斐があってか息子もホタル飼育に取り組んだ。観察してたね。
それが平成16年の夏。夏が終わった直後に未曾有の大水害がこの地を襲ったんだ。自宅はかなりの床上浸水。ホタル飼育ケースは流されたんだけど軒下に引っ掛かっていたんだね。100匹もいたホタルの幼虫が5匹ぐらいなんとかケースにとどまってくれていたんだ。
復旧のどさくさでホタルどころでなかったんだけど、たくさんの仲間(カヌーイベントで知り合ったお客さん)が私の復旧を助けてくれたんだ。だからこそ負けるものか!とホタルを見捨てなかったんだ。
その翌年、水棲の幼虫が陸上でサナギになる場所をケースの中につくり、いつサナギになり成虫になるかもわからずで、お父さんはうっかりケースにふたをしてなかったんだね。
私の家はかなり古く、風呂が離れにあるんだよ。灯油ボイラーで湯を湧かしているんだけど、その夜、ボイラー本体にある小さなスイッチライトが二つあるんだ。私は眼鏡を外していたのでピントは合っていないんだけど、それがホタルだと気づき、叫ぶように息子を呼んだね。
水害を乗り越えたホタルと私と息子だった。
涙でホタルの光りがさらににじんだ素敵な夜だったよ。
そのようにしてホタルが生態が理解できたので、キャンプイン海山の池にホタルを放した私らだったんだ。
なので、ヘイケボタルは校長先生には息子のようなものなんだね。
by 理事長