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今日の海の日

3月27日(金)からC2機関公式遠征「艦これ」公式コラボ in 佐世保鎮守府が開催されます

皆さんこんにちは!
船の科学館に勤める学芸員(ペンネーム:アクエリアス)です。

暖かい日が増えてきて、花粉に悩まされている今日この頃です…。

さて、3月27日(金)から29日(日)まで、長崎・佐世保ではC2機関公式遠征「艦これ」公式コラボ in 佐世保鎮守府が開催されます。

28日(土)・29日(日)には【佐世保鎮守府Live! 2026】Chinjufu Naval District Live! 2026 in SASEBOが開催され、更には【令和八年 佐世保鎮守府 提督大歌唱之會】こと「艦これ」公式提督のど自慢大会の実施も発表されています。

大会会場は、 旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館(現・佐世保市民文化ホール)です。
選ばれし精鋭たちの歌声を聞けるのが、今から楽しみですね。

当時の日本海軍には、横須賀・呉・佐世保・舞鶴という4つの鎮守府が置かれ、それぞれが艦隊の基地として重要な役割を担っていました。
そのうち、佐世保鎮守府は明治22(1889)年7月に開庁した、旧日本海軍の拠点の一つです。

鎮守府には艦艇の補給や修理、整備を行う施設が集められ、軍港都市として町も発展していきました。佐世保市内には現在でも旧海軍に関係する建物や施設、海軍墓地などが残されており、港町の歴史を今に伝えています。

ここで、佐世保海軍工廠で建造された艦として、軽巡洋艦「球磨(くま)」を少しご紹介します。

「球磨」は大正7(1918)年に起工された、5,500トン型高速二等巡洋艦の第1艦です。
重油焚きのボイラーを持つ歯車減速タービン4基を備え、36ノットという高速を誇ります。
軽巡洋艦は、駆逐艦部隊の指揮や偵察任務などを担う艦種であり、艦隊の行動を支える重要な役割を担っていました。

船舶模型 巡洋艦 「球磨」.jpg

船舶模型 巡洋艦 「球磨」
所蔵:船の科学館

「球磨」はその後、南方方面などで作戦行動に参加し、長い期間にわたって活動した艦として知られています。こうした艦艇が実際に活動していた歴史を知ると、ゲームに登場する艦にもまた違った見方ができるかもしれません。

海とともに発展してきた港町には、船や港にまつわる多くの歴史があります。
こうしたイベントをきっかけに、港町の歴史や海事文化にもぜひ目を向けてみてください。

今回はここまで!次回をお楽しみに!

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投稿者:アクエリアス カテゴリー:海とマンガ・アニメ コメント:0
北前船等の海運支えた木造洋式灯台「旧福浦灯台」は、昭和40年3月17日に石川県指定文化財に指定

能登半島のほぼ真ん中にある「福浦港(ふくらこう)」(石川県志賀町)は、深い入江に囲まれた天然の良港として、古くから栄えてきました。
奈良時代には渤海航路の渡航地として、江戸時代には北海道から大阪を結ぶ西廻り航路の中継地、北前船などの寄港地として栄えました。

港近くには、船乗りたちが空模様(日和)や風向きを観察し、出航を判断したことから「日和山(ひよりやま)」と呼ばれる台地があり、昭和40(1965)年3月17日に石川県指定文化財に指定された現存する日本最古の木造洋式灯台「旧福浦灯台」(高さ5メートル)が、海を見守っています。

旧福浦灯台AC.jpg

写真「旧福浦灯台」
出典:写真AC

さて、福浦灯台の始まりは、慶長13(1608)年に、住人の日野長兵衛が自船の安全を図るため、日和山の断崖上に篝火を焚いたことが最初とされています。
以来、日野家11代目が元禄5(1692)年に燈明堂を建て、17代目が明治9(1876)年に木造の「旧福浦灯台」を建て(明治38(1905)年に木造四角形・高さ5メートルに再建)、代々日野家によって灯火が守られてきました。

その後、昭和25(1950)年に海上保安庁に移管され、昭和59(1984)年に現在の「福浦灯台」に建て替えられ、白塔形コンクリート造(灯高15.23メートル)、海面上280.06メートルの高さから約29キロメートル(約15.5海里)まで光を放ち、航行の安全を守っています。

福浦灯台.jpg

写真「福浦灯台」
出典:写真AC

ところで、江戸時代の福浦港に寄港していた「北前船」とは、どのような船だったのでしょうか。

「北前船」は、中世末期から江戸時代中期までは、日本海海運の主役として活躍していた「北国船」が代表的な船型でした。
「北国船」は岩礁の多い日本海沿岸を航海するのに適した頑丈な船体構造を持っていましたが、帆走性能は低く、順風の時以外は櫂を漕いで走るため、乗組員を多く乗せておく必要がありました。

北国船.jpg

絵画「約600石積の北国船」
作:谷井建三
寸法:700×1,000
所蔵:船の科学館

やがて、17世紀末から帆走専用船に発達していた瀬戸内海の「弁財船」の進出におされ、日本海地域でも、18世紀中期以降は北国船に代わって「弁財船」が主力になり、弁財船がそのまま「北前船」と呼ばれるようになりました。

当館が所蔵する船舶模型「北前船」は、奥津媛神社奉納板図に基づき、日本海事史学会 石井謙治氏監修のもと、船型科学研究所で制作していますが、北前型弁才船の多くは、船首尾が大きく反り上り、荷物を積む胴の間の幅を広くした船型が特徴です。

弁財船模型.jpg

船舶模型「北前船 (1/20)」
寸法:1500×1100×1430
監修:石井謙治氏
所蔵:船の科学館

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投稿者:メル カテゴリー:灯台・建築物 コメント:0
石川達三の小説「蒼氓」の舞台となった移民船「らぷらた丸」は、昭和5年3月15日に神戸を出航

第1回芥川賞受賞作品 石川達三(1905-1958)の小説「蒼氓(そうぼう)」(昭和10(1935)年発表)は、1930年代に日本人が新天地を求めて、移民船「らぷらた丸」でブラジルへ渡った様子が描かれた作品で、長く読み継がれています。

一九三〇年三月八日
神戸港は雨である。細々とけぶる春雨である。海は灰色に霞み、街も朝から夕暮れどきのように暗い。 〜 左は黒く汚い細民街に連なるこの丘のうえの是が「国立海外移民収容所」である。

引用:筑摩書房 日本文学全集48 石川達三集

小説「蒼氓」の始まりは、1930(昭和5)年3月8日。
国策によって全国各地から集まった農民たちは、神戸の高台に建つ「国立海外移民収容所」に1週間ほど滞在し、各種講和や予防接種などを受け、移民に向けた準備を行いました。

第三突堤は風である。飄々と吹く浅春の風である。
この冷たい海風の中に黄色いマストを立てて、マストからマストへ万国旗のはためく上に、大阪商船の「大」の字の旗と黄と緑のブラジル共和国旗と、もう一つ青い色の出帆旗とが真横に吹かれている。
白い帯線を巻いた黒い船腹をがっしりと水の上に浮かべたこの大汽船の船首には、日字と英字とでこう書いてある。[ら・ぷらた丸]"La Plata Mar”

引用:筑摩書房 日本文学全集48 石川達三集

小説の舞台となった移民船「らぷらた丸」は、大正末年から昭和初年にかけて、大阪商船が三菱長崎造船所で建造した南米東岸航路用のディーゼル貨客船「さんとす丸」級の第2船で、昭和5年3月15日、地元小学生たちに見送られるなか、神戸港を出航しました。

らぷらた丸.jpg

絵画「らぷらた丸」
作:野上隼夫
寸法:360×510
所蔵:船の科学館

「らぷらた丸」の概要

総トン数 7,267トン
主機 ディーゼル2基
出力 7,000馬力
最高速力 16.6ノット
旅客定員 900名
建造 1926年

小説「蒼氓」の第2部「南海航路」では、喜望峰回りで、4月30日にブラジル・サントスに到着するまでの洋上生活、長い航海の憂鬱と退屈が、第3部「声無き民」では、移民たちが各地の入植地に向かう様子がリアルに描かれています。

特に、第2部「南海航路」では、船内の旅客設備、船内で起きた事件や病気(脚気・食中毒・流産など)、運動会や相撲大会等の催事、各寄港地の様子など、南米移民船の貴重な記録にもなっています。

ブラジル移民は、明治末の「笠土丸」に始まり、第二次大戦後まで続けられました。戦前に19万人、戦後は5万人の人たちが、家族単位で渡航しています。

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投稿者:メル カテゴリー:船・潜水艦 コメント:0
アニメ『凪のあすから』と民話『海の神様』

皆さんこんにちは!
船の科学館に勤める学芸員(ペンネーム:アクエリアス)です。

3月も半ばになりましたが、先日東京でも雪が舞っていましたね。
冬とのお別れも、もうまもなくです。

さて今回は、2013年に放送されたアニメ作品『凪のあすから』をご紹介します。

海の中に人々が暮らす海の村・汐鹿生(しおししお)と、陸の世界の2拠点を舞台にした作品です。
海中世界の学校が閉校になったことをきっかけに、陸の学校へ通うことになった光・まなか・ちさき・要の4人を中心に、海と陸の人々の交流や葛藤が描かれています。

この作品で印象的なのは、海と人との深い結びつきが作中で丁寧に描かれていることです。

人々がみな海に住んでいた頃から、海の村では代々海神様を信仰してきました。
一部の人々が陸で暮らしはじめたものの、水を巡った争いが絶えず、人々はこれを「海を捨てたため海神様が怒っている」と考えました。
そこで、怒りを鎮めるために、女性を生贄として海に流す「おふねひき」が定着したのです。

向島恵比寿神社(鳥取県 岩美町).jpg

向島恵比寿神社(鳥取県 岩美町)
出典:写真AC

漁や海の恵みによって生活が支えられてきた日本各地の沿岸地域や漁村では、海の安全や豊漁を祈る祭りや信仰が古くから伝えられてきました。
日本神話では、海の神である綿津見神(わたつみのかみ)や、大漁満足の象徴ともされる恵比寿神など、海に関わる神話・民俗は数多く残されています。

そのうちの一つに、令和5(2023)年に日本財団「海ノ民話のまちプロジェクト」のアニメ作品となった、『海の神様』があります。

春になると海の神様を迎える祭りが行われ、村人たちは漁を休んで神様を大切にもてなします。神様は波や魚に村人を助けるよう命じ、そのおかげで豊かな漁が続いてきました。
ところがある年、決まりを破って漁に出た人が大荒れの海に巻き込まれてしまいます。
海と共に生きる人々の信仰と、自然への畏れ、そして約束を守ることの大切さを伝える民話です。

『凪のあすから』では、こうした海と人の関係が、少しファンタジーの形で描かれています。
海の中で暮らす人々、海神への祈り、そして海とともに生きる文化。
それらは、日本の海辺の地域に伝わる民俗や信仰を思わせる要素とも重なります。

海は、単なる自然の風景ではなく、人々の暮らしや文化、信仰と深く結びついてきた存在です。
アニメ作品の中に描かれる海の世界を通して、私たちの身近にある海の文化や歴史に思いを巡らせてみるのも面白いかもしれませんね。

今回はここまで!次回をお楽しみに!

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投稿者:アクエリアス カテゴリー:海とマンガ・アニメ コメント:0

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