本日、10月第2月曜日(2025年10月13日)は国民の祝日「スポーツの日」ですが、「鯛の日」でもあります。
昭和41(1966)年に国民の祝日に定めれた「体育の日(10月10日)」は、平成10(1998)年の祝日法改正によって10月第2月曜日となり、平成30(2018)年の同法改正によって、令和2(2020)年から「スポーツの日」に改められています。
一方「鯛の日」は、日本有数の真鯛の養殖地である三重県の漁業協同組合連合会が、鯛の美味しさのPRと消費拡大を目的として、体育の日→鯛喰う日→鯛の日の言葉合わせから、10月第2月曜日を「鯛の日」に制定しています。
さて、今日のブログでは、「鯛の日」にちなんで、鯛を漁獲する「鯛網(たいあみ)」をご紹介します。
三代目 歌川広重が、明治10(1877)年に開催された第1回内国勧業博覧会に出品した錦絵『大日本物産図会』には、全国各地の名産物と、その生産に携わる人々が描かれていますが、その中の一つに淡路国の「鯛網」が描かれています。
多くの船が参加協力して、それぞれの船が網の端を持ち、次第に網をしぼりながら引き揚げ、玉網で網中の鯛をすくい取る漁法には「鯛葛網(たいかつらあみ)」が使われています。

錦絵「大日本物産図会 同鯛網之図」
作:歌川広重(三代)
寸法:176×238
所蔵:船の科学館
ところで、瀬戸内海はマダイの好漁場として知られています。
冬を外洋(水深60〜100メートルくらい)で過ごしたマダイは、春になると紀伊水道・豊後水道・関門海峡から瀬戸内海に入ってきて産卵場を求めて回遊し、5月頃に漁の最盛期を迎えます。

絵葉書「仙醉島沖の鯛網」
寸法:91×141
所蔵:船の科学館
広島県福山市鞆の浦では、昔ながらの伝統漁法「鯛網」が観光化され、毎年5月に鯛網船団が出漁するショーが行われています。

写真「鯛網」
提供:福山観光コンベンション協会
勢いよく引き揚げられた網の中では、マダイが飛び跳ねていますね。

写真「鯛網」
提供:福山観光コンベンション協会
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