• もっと見る
日米修好通商条約批准のための随伴艦「咸臨丸」、安政7年2月16日に再び暴風雨に遭遇。ハンドログによる速力計測がノットの由来!?

日米修好通商条約批准のための外交使節の随伴艦となった「咸臨丸」は、安政7年1月19日に浦賀を出港後、度々荒天に見舞われましたが、安政7年2月16日(1860年3月8日)に再び暴風雨に遭遇し、難しい操船を余儀なくされました。

E592B8E887A8E4B8B8-thumbnail2.jpg

絵画「咸臨丸」
作:野上隼夫
寸法:102×176
所蔵:船の科学館

ところで、当時は、現代のように人工衛星を利用したGPS(全地球測位システム)がなかったので、緯度は太陽が一番高くなった時の高度(水平線との角度)を六分儀によって観測・計算し、クロノメーターによって経度を計算する「天文航法」で航海しました。

地球は24時間で360度回転するので、1時間で15度回転します。時計が4分狂うと経度が1度異なることになるので、経度の計算にはクロノメーターの精度が重要でした。
そのため、咸臨丸には、日本側が3個、ブルック大尉は8個のクロノメーターを持ち込んでいたそうです。

クロノメーター.jpg

「クロノメーター」
所蔵:船の科学館

しかし、荒天続きで天体観測ができない時は、推測計算で位置を決めていましたが、その計算に必要な船の速力は「ハンドログ」と「砂時計」を使って計測していました。

ハンドログ.jpg

「ハンドログ」
寸法:660×200
所蔵:船の科学館

ハンドログの「ログ」とは木片の意味で、ロープにつないだ三角の板(ログシップ)を船尾から海に投げ込むとほぼ垂直になり、水の抵抗を受けてロープがリールから繰り出されていきます。

ロープには一定の間隔で結び目(ノット)がつけられ、結び目の間隔は1ノットの速力で航行している時、砂時計の砂が全部下に落ちる時間(秒)の間に繰り出される長さになっているので、結び目の数がそのまま速力になります。
例えば、6個の結び目が繰り出されれば速力は6ノットになる、ということで、これが速力の単位にノットが使用されている理由です。
咸臨丸の砂時計は23秒、ハンドログの結び目の間隔は12メートルになっていたそうです。

現在は、1ノットは1時間に1海里(1,852メートル)進む速さで、1,852メートルは緯度をもとに決められています。

あわせて読みたいおススメの記事

この記事をシェアする

投稿者:メル カテゴリー:歴史・人物 コメント:0

カレンダー

このブログについて