皆さんこんにちは!
船の科学館に勤める学芸員(ペンネーム:アクエリアス)です。
梅雨らしい気候が続いていますが、徐々に夏の気配を感じ始めています。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
突然ですが、皆さんは一週間にどれくらい魚を食べていますか?
焼き魚、お寿司、お刺身、煮魚……。
私たちの食卓には、ごく当たり前のように魚料理が並びますが、実は世界的に見ても、日本ほど魚を日常的に食べる国は多くありません。
そこで今回は、「食」をテーマにした名作マンガ『美味しんぼ』をご紹介します。

メバルの煮付け
出典:写真AC
1983年から『ビッグコミックスピリッツ』で連載を開始した、雁屋哲氏(原作)・花咲アキラ氏(作画)によって描かれた本作品は、「究極のメニュー」をテーマに、日本各地の食文化を紹介するグルメマンガです。
料理そのものだけではなく、食材の産地や歴史、生産者の思いなどにも光を当て、多くの読者に「食とは何か」を問いかけてきました。
作中には、マグロやカツオ、アジ、サバ、イワシ、サンマなど、日本人にとって身近な魚が数多く登場します。
「おいしい魚を食べる」だけではなく、「どこで獲れた魚なのか」「どのような方法で運ばれてきたのか」にまで興味を広げてくれることも、本作品の魅力の一つです。
日本は四方を海に囲まれた島国であり、古くから海の恵みを暮らしに取り入れてきました。
縄文時代にはすでに魚や貝を食べていたことが分かっており、江戸時代には漁業や流通の発達によって、新鮮な魚が多くの人々の食卓へ届けられるようになりました。
現在では、冷蔵・冷凍技術や輸送網の発展により、日本全国、さらには海外からもさまざまな魚介類が運ばれています。
私たちが当たり前のように魚を食べられる背景には、漁に携わる人々、魚を運ぶ人々、市場で取り扱う人々など、多くの人々の営みがあるのです。

「錦絵 大日本物産図会 土佐国鰹釣之図」
作:歌川広重(三代)
寸法:187×252
所蔵:船の科学館
近年、日本では魚を食べる機会が減少している一方、豊かな魚食文化を未来へつないでいくために、水産資源を守りながら利用する「持続可能な漁業」の重要性も高まっています。
『美味しんぼ』は、おいしい料理を紹介するだけではなく、魚が食卓へ届くまでの物語にも目を向けさせてくれる作品です。
次に魚料理を味わうときは、その魚がどこの海で育ち、どのような人々の手を経て届けられたのかを思い浮かべてみてはいかがでしょうか。
海を知ることは、食を知ること。
そして、食を知ることは、海を未来へつないでいく第一歩なのかもしれません。
今回はここまで!次回をお楽しみに!
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