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今日の海の日

【宗谷通信27】“宗谷”の「船尾」にご注目!
こちらは、初代南極観測船“宗谷”です。

前回の【宗谷通信26】では、“宗谷”の軸室をご紹介しました。
せっかく船尾付近に来ましたので、もう少しお尻のあたりを観察してみましょう。
ここ何回かは「見えないところ」のご紹介が続きましたので、今回は外からでも見える部分をご紹介しますね。
“宗谷”の乗船入口、下船口を通り過ぎて、船尾まで進んできました。

宗通27_船尾.JPG
“宗谷”船尾の様子
(見やすいように明るく補正しています)


金色で「宗谷」、その下には少し小さく「東京」と書かれています。
この「東京」は船籍港を表し、“宗谷”が日本の東京港に登録されていることを示す表示です。人間でいうと「本籍地」のようなものです。

“宗谷”が所属していた海上保安庁の巡視船は、配属地に関わらず船籍港が東京になります。
船舶法では原則として、船籍港は『船舶の所有者の住所にさだめること』とされています。巡視船の所有者は国土交通省で、その所在地が東京都千代田区であるため、船籍港が東京となるようです。
お出かけ先で巡視船を見かけたら船尾の表示を確認したくなりますね。

さて、その船名文字の下に、大きな突起物があるのが見えましたでしょうか?

宗通27_船尾尾端材.jpg
“宗谷”船尾部分 尾端材の上部が見えています
(見やすいように明るく補正しています)


数字が縦に並んでいるここの部分です!
ニョキっと角のようなものが突き出していますね。
(ちなみにこの数字は喫水標といい、水面下に沈む船体の深さを示しています)

この突起物は尾端材(びたんざい)といい、文字通り船尾の端にしっぽのように取り付けられ、舵やプロペラを保護する役割を持っています。
“宗谷”が南極観測船へと大改造された際に取り付けられました。
氷から保護する目的のものはとくに「アイスホーン」と呼ばれます。
宗通27_尾端材比較図.jpg
イラスト:「宗谷」の移り変わり
所蔵:船の科学館


船が連続砕氷できずに前進できなくなった場合、一度後退してから全速で氷に体当たりし、乗り上げて自重で氷を割るチャージング航行(ラミング航行)を行います。このとき、後方から海氷が流れてくるため、それらを弾いて舵を保護する目的と、多少の砕氷力を期待して、この大きな尾端材が取り付けられました。
重量は約3トン、鋳鋼製で、『中に人が2人入れるほどの大きさ』と表現されています。
宗通27_尾端材_宗谷_P22-1.jpg
尾端材
所蔵:船の科学館


舵やプロペラの損傷は、即ビセット(氷盤に閉じ込められること)につながります。
尾端材があるからと過信せず、船尾には見張り員を配置し、警戒しながら慎重に操船することが重要だと言われています。

尾端材は通常、水線下にあるため外からは見えにくいものですが、現在の“宗谷”は空荷で喫水が上がっているため、その上部をはっきりと見ることができます。
なかなか見る機会も少ないと思いますので、ご来船の際にはぜひお尻の先までじっくりとご覧いただけたらうれしいです。

また、4代目南極観測船“しらせ5003”にも同じものがついています。
“しらせ”は舵を二つ持っているので、尾端材(アイスホーン)もそれぞれに一つ、あわせて二つあります。
荷物が減って喫水が浅い状態になっている帰国後のタイミングが、これを見るチャンス!
2026年は4月23日に、第67次南極地域観測協力行動を終えて帰国しました。
帰国してから再び南極へ向かう秋の間に姿を見る機会があれば、尾端材も見られるかもしれません。
ただし、岸壁の端は危険ですので、あまり近づいて覗き込むことは避け、安全な距離を保って観察してみてくださいね。
宗通27_しらせ尾端材.jpg
撮影:船の科学館
(見やすいように明るく補正しています)



ところで、“宗谷”ではゴールデンウィーク期間中に鯉のぼりと満船飾の掲揚を予定しています♪
悠々と空を泳ぐ鯉のぼりは、この時期だけの特別な姿です。ぜひご覧くださいね。
日程など詳細についてはホームページからご確認ください。
https://funenokagakukan.or.jp/2026/40443/
RIMG0109.JPG

過去の実施の様子
船橋と前部マストの間を泳ぐ鯉のぼり

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投稿者:アデリー カテゴリー:宗谷通信 コメント:0

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