宗谷岬灯台
宗谷岬灯台は、宗谷岬(北海道稚内市)の海抜約40mの高台に建ち、 日本最北端の灯台(北緯45度31分17秒、東経141度56分11秒)として知られていますが、北海道では納沙布岬灯台(根室市)、日和山灯台(小樽市)に次いで3番目に古く、1885(明治18)年9月25日に点灯し、ロシアと国境が接する国際海峡「宗谷海峡」に光を灯し続けています。
現在の灯台は2代目で、1912(大正元)年に建設され、1954(昭和29)年に大改修が行われています。高さ17mの石形(四角形)コンクリート造で、紅白のツートンカラーが印象的です。初代の灯台は八角形鉄造でしたが、1911(明治44)年春の山火事で類焼してしまったそうです。
宗谷岬灯台の光達距離(灯台の光が届く最大距離。海面上5mの高さから、晴天暗夜に肉眼で光を認めることができる最長の距離)は17.5海里(約32km)。宗谷岬から対岸サハリンのクリリオン岬までは約43kmなので、宗谷海峡を航行する船舶にとって、重要な目標になっているのですね。
宗谷岬灯台は、第50回灯台記念日(平成10年11月1日)に行われた公募「灯台50選」において、人の心に残る日本の灯台50選に選ばれています。
ところで、当館が係留展示している「初代南極観測船“宗谷”」。どうして“宗谷”という名前がついたか、ご存じですか。
日本海軍に所属する艦艇には命名の基準があり、特務艦の名前には海峡名を用いることが習わしとなっていました。“宗谷”は耐氷構造であることから、宗谷海峡に因んで命名されたのです。
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