日華連絡船(上海航路)の「神戸丸」は、昭和15年10月19日に竣工
昭和14(1939)年8月、戦時体制の一環で、中国大陸と内地間を航路を統合した 国策会社 東亜海運が設立されると、日本郵船・大阪商船の上海航路と日華連絡船が現物出資されました。
当時の日華連絡船は、日本郵船の「長崎丸」「上海丸」が主体でしたが、設立したばかりの東亜海運は更に上海航路を強化するため、三菱長崎造船所に新鋭船を発注しました。
その新鋭船が、昭和15(1940)年10月19日に竣工した貨客船「神戸丸」で、当時の同航路の最速客船として名を馳せました。

絵画「荒天の海を進む「神戸丸」」
作:野上隼夫
寸法:640×900
所蔵:船の科学館
「神戸丸」の概要
| 総トン数 | 7,938トン |
|---|---|
| 全長 | 138.5メートル |
| 型幅 | 18.0メートル |
| 型深 | 9.75メートル |
| 主機 | 蒸気タービン2軸 |
| 出力 | 15,260馬力(連続最大) |
| 速力 | 21.805ノット(試運転最大) |
| 旅客定員 | 597名(一等149名、三等448名) |
「神戸丸」には、貨物艙内には日本船として初めて自動車格納庫が設けられたり、船内には手荷物用エレベーターが採用されたり、新しい設備が装備されていました。
また、救命艇の昇降に使用されるボートダビットには、新たに三菱式ダブルアクションボートダビットが採用され、安全で迅速な昇降を可能にしました。
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