三浦半島の先端、城ヶ島の西側に建つ「城ヶ島灯台」の誕生は、慶応2(1866)年にイギリス・フランス・アメリカ・オランダと結んだ「江戸条約」によって、航路標識の設置が義務付けられたことに始まります。
日本は黒船来航を皮切りに、日米和親条約や江戸条約を交わし、灯台設置を急ぐ必要がありました。幕府は、横須賀製鉄所(造船所)建設のために来日していたフランス人技師ヴェルニーに依頼し、ヴェルニーは観音埼、野島埼、品川、城ヶ島の4灯台の建設に関わりました。
こうして「城ヶ島灯台」は、観音埼、野島埼、品川、樫野崎灯台に次ぐ5番目の西洋式灯台として、1870年9月8日(明治3年8月13日)に初点灯しました。
初代は関東大震災で倒壊したため、現在の灯台は大正14(1925)年に白塔形コンクリート造(灯高11.5メートル)で再建され、以来、海面上30.1メートルから約29キロメートル(約15.7海里)まで光を放ち、航行の安全を守っています。

「城ヶ島灯台」 出典:写真AC

「城ヶ島灯台」 出典:写真AC
この機会に、当館が所蔵するアンティーク絵葉書をご紹介します。

絵葉書「相州 三崎 城ケ島灯台」
寸法:90×141
所蔵:船の科学館

絵葉書「相州 三崎 城ケ島灯台」
寸法:141×90
所蔵:船の科学館
ところで、城ヶ島の島内には、西の高台に「城ヶ島灯台」、東の岩場に「(旧)安房埼灯台」があり、この二つの灯台は、2016(平成28)年に、(一社)日本ロマンチスト協会と日本財団が実施する「恋する灯台」に認定されています。

「旧安房埼灯台」 出典:写真AC
「旧安房埼灯台」は、1962(昭和37)年に初点灯し、長きにわたって航行の安全を見守っていましたが、老朽化に伴う建て替えが行われ、2020(令和2)年に2代目にバトンタッチされました。
現在の「安房埼灯台」は、三浦半島特産の三浦大根をモチーフにしたデザイン灯台で、県立城ヶ島公園内に移築されています。
灯塔の白・緑色のグラデーション(灯台の足元にご注目!)、三角屋根が特徴的ですね。

「安房埼灯台」 出典:写真AC
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