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今日の海の日

ボスボラス海峡に架かる吊橋「7月15日殉教者の橋」は、1973年10月30日に開通

トルコのアジア側とヨーロッパ側を隔て、黒海とマルマラ海をつなぐ「ボスポラス海峡」には3つの橋が架かっていますが、その中の一つ「第1ボスポラス大橋」は、トルコ共和国建国50周年記念日の翌日、1973(昭和48)年10月30日に開通しました。

マルマラ海は、四方をトルコ共和国に囲まれた世界最小の内海(11,350平方キロメートル)で、ダーダネルス海峡を介してエーゲ海とつながる交通の要衝です。

ボスポラス海峡と7月15日殉教者の橋DSC_8409.jpg

「ボスポラス海峡と7月15日殉教者の橋」
撮影:船の科学館

ボスポラス海峡に最初に架けられた橋「第1ボスポラス大橋」は、トルコ最大の都市イスタンブールのベイレルベイ地区(アジア側)とオルタキョイ地区(ヨーロッパ側)を結ぶ全長1,560メートルの吊り橋で、開通当初は「ボスポラス橋」と呼ばれていましたが、2016(平成28)年7月15日に発生したクーデター未遂事件後に「7月15日殉教者の橋」と改名されました。

この事件はまだ記憶に新しいところですが、エルドアン大統領に不満を抱いた軍の兵士が橋を封鎖し、抵抗した多くの市民が犠牲となりました。そして、クーデターを阻止したことは、民主主義の歴史的勝利と位置づけられ、7月15日はトルコの祝祭日「民主主義の日」にも制定されています。

ちなみに、「第2ボスポラス大橋(ファーティフ・スルタン・メフメト橋)」は、第1橋の北方約5キロメートルの所に日本の政府開発援助のもと日本企業によって建設され、1988(昭和63)年に開通。「第3ボスポラス大橋(ヤウズ・スルタン・セリム橋)」は第1橋の北方約18キロメートルの所に2016(平成28)年に開通しています。

ボスポラス海峡.jpg

「ボスポラス海峡と7月15日殉教者の橋」
撮影:船の科学館

ところで、ボスポラス海峡・マルマラ海・ダーダネルス海峡はトルコ領内ですが、「国際海峡」として各国の自由な通航が保証されています。

「国際海峡」の概念は、国連海洋法条約によって定義されましたが、それ以前の1936(昭和11)年に調印された「海峡制度に関する条約(通称「モントルー条約」)」によって、トルコ並びに黒海沿岸国の安全が害されない限り、黒海と地中海を結ぶボスポラス海峡〜ダーダネルス海峡は、諸外国の船舶による通過・航行の自由が認められています。

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投稿者:メル カテゴリー:灯台・建築物 コメント:0

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