昭和53年10月2日、東京港竹芝桟橋において巡視船『宗谷』の解役式挙行
海上保安庁 第一管区海上保安部所属の巡視船となって任務を遂行した『宗谷』は、竣工から40年を機に解役(船の役割を終えて引退)が決まると、昭和53(1978)年9月28日に函館を発ち、10月1日午後3時に東京港竹芝桟橋に接岸しました。
そして、その翌日10月2日、『宗谷』の解役式が催されました。
解役式当日は、真っ青に晴れ渡った日本晴れで、『宗谷』は満船飾に身を包んで式に臨みました。
歴代の海上保安庁長官や船長に見守られる中、『宗谷』から国旗と海上保安庁の庁旗がマストから降ろされ、15年間活躍した巡視船としての役割を終えました。
『宗谷』の解役(引退)は大きな話題となり、官界・経済界・政界・民間の各層から『宗谷』の保存を望む声が沸き起こり、全国11の自治体等から保存・受入れをしたいと手が挙がりました。
そのような中で、船の科学館は海上保安庁から保存先として指名を受け、昭和54(1979)年5月1日から一般公開を開始し、本年(令和6年)8月24日には、乗船見学者数800万人を達成しています。
初代南極観測船『宗谷』は、昭和13(1938)年に旧ソ連向けの耐氷貨物船として進水し、特務艦として第二次世界大戦を生き抜き、戦後、昭和31(1956)年から37(1962)年に我が国初の南極観測船として活躍した名船です。
係留展示中の『宗谷』は、無料でご乗船・ご見学いただけます。
不可能を可能にした奇跡の船『宗谷』の歴史と魅力を探ってみて下さい。
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