今から90年前の昭和9(1934)年3月16日に、瀬戸内海国立公園、雲仙国立公園、霧島国立公園が日本初の国立公園に指定されました。
瀬戸内海国立公園の広さは1府10県にまたがり、海域・陸域の総面積は90万ヘクタールを超え、国内で最も広い国立公園です。
公園は紀淡海峡、鳴門海峡、関門海峡、豊予海峡の4つの海峡に囲まれ、その海域には大小1,000あまりに及ぶ島々が点在し、世界に比類ない内海の多島景観が特徴です。

「亀老山展望公園(愛媛県今治市)から見た来島海峡大橋と瀬戸内海の島々」
出展:写真AC
この地域は「日本の地中海」と呼ばれるほど気候が温暖で、海面は穏やかで海上交通の便も良かったので、古くから多くの人々が沿岸部に暮らし、自然の恵みを享受してきました。
特に、漁業については、河川から流れ込む栄養が、海峡による速い潮流によって循環し、その栄養塩を起点とする食物連鎖から、様々な魚種が外洋から瀬戸内海に入り込んでくるため、600種以上の魚介類が生息していると言われ、豊かな漁場が形成されています。
農林水産省「令和2年度漁業・養殖業生産統計」によると、瀬戸内海における総漁獲量126,668トンのうち、かたくちいわし(32%)、しらす(22%)が半数を占め、次いで鯛類(5%)が漁獲されています。
また、穏やかな海面ではカキ・海苔・ワカメのほか、真鯛やブリ類の養殖が盛んに行われ、395,297トンが生産されています。

「瀬戸内海の養殖筏」 出展:写真AC
そして、瀬戸内海は容積・面積ともに日本最大の閉鎖性海域(湾口幅130.3q、面積21,827㎢、湾内最大水深105m)でもあります。
近年は、美しい景観の一方で、年間約4,500トンも流れ込む「海洋ごみ」が問題になっており、令和2(2020)年12月には、日本財団と瀬戸内4県(岡山・広島・香川・愛媛)が協定を締結し、包括的海洋ごみ対策事業「瀬戸内オーシャンズX」が発足しました。
この事業は、令和7(2025)年までに瀬戸内海への新たなごみの流入を70%減らし、回収量を10%以上増やすことを目標とし、瀬戸内海の海洋ごみの全体量を減少傾向に転じて問題解決へつなげていくことを目指しています。
また、当館では、海洋プラスチックごみや地球温暖化など、海の環境問題を学べるアニメーション映像「ブループラネット〜海からの警鐘」(11分32秒)をホームページ上で公開していますので、是非ご覧下さい。
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