「みなと神戸」のランドマークとして、歴史的景観を継承している神戸税関。
現在の「神戸税関本関庁舎」(神戸市中央区)は、平成11(1999)年3月に完成した3代目で、2代目庁舎(昭和2(1927)年完成)の時計塔に新館が増築され、「船」をイメージした庁舎になっています。
平成19(2007)年には、神戸港の港湾施設や旧居留地のビルと共に、近代化産業遺産に認定されています。

「神戸税関本関庁舎」 出展:写真AC
さて、神戸税関の前身となる「兵庫運上所」は、古くから瀬戸内航路の要港として栄えた兵庫津(現在の兵庫区)に、慶応3年12月7日(1868年1月1日)、兵庫港(神戸港)や第一波止場と同時に開設されました。
しかし、2日後の慶応3年12月9日(1868年1月3日)に王政復古の大号令が発せられ、兵庫奉行が江戸に逃れたため、兵庫運上所は閉鎖になりましたが、慶応4年2月5日(1868年2月27日)に、明治新政府によって「神戸運上所」(東運上所)に改められ、再開されました(同時に、商家を改造した西運上所(中突堤基部)も開設)。まさに嵐の中での船出でした。
その後、明治5年11月28日(1872年12月28日)に全国の運上所の名称が税関に統一されることになったのを機に、翌明治6(1873)年1月4日に「神戸運上所」から「神戸税関」に改称されました。
初代庁舎(石造、地上2階建)は明治5年2月に着工し、明治6年12月に竣工しましたが、大正11(1922)年1月に火災により焼失、昭和2(1927)年3月31日に地上4階建ての2代目・本館庁舎が竣工しました。
「帝国の大玄関番たる税関として決して恥ずかしからぬ近代式大庁舎」として新築され、花崗岩とタイル張りの重厚な造りになっています。
下の絵葉書の右上に、2代目・本館庁舎が写っています。

絵葉書「神戸名所 メリケン波止場より海岸を望む」
寸法:90×139
所蔵:船の科学館
その後、現在の(3代目)新庁舎は、2代目庁舎の時計塔やホール等が保存・継承され、平成10(1998)年11月26日に竣工しています。
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