世界初の電気推進タンカー「あさひ」(旭タンカー(株)運航)は、興亜産業(株)の第701番船として、令和3(2021)年12月22日に進水し、翌年4月から川崎港(神奈川県川崎市)を拠点に東京湾内で活動しています。
デザインコンセプトは「情熱の和の赤で、新しい時代の海へ」だそうで、躍動感と彩りが添えられています。デザイナーの話によると、この斬新な塗装は、歌舞伎をイメージしているそうですよ。

「電気推進タンカー「あさひ」」
撮影:船の科学館
「あさひ」の概要
| 総トン数 | 499トン |
|---|---|
| 全長 | 62.00メートル |
| 全幅 | 10.30メートル |
| 型深さ | 4.70メートル |
| 速力 | 約10ノット |
| 積載貨物 | 重油 |
| タンク容量 | 1,280m3 |
| 推進装置 | アジマススラスター 300kw x 2基、サイドスラスター 68kw x 2基 |
| バッテリー容量 | 3,480kwh |
「あさひ」は、大容量リチウムイオン電池を動力源とする電気推進タンカーなので煙突がありません。
CO2、NOx、SOx、煤煙等のゼロエミッション化を達成し、環境負荷が低減されています。
「あさひ」の1日のスケジュールはルーティン化されていて、毎朝、川崎港を出港すると石油基地で重油を積み、東京湾に停泊する外航船に補給します。
夕方に帰港すると翌朝までフル充電し、翌朝、再び出港するスケジュールで稼働しています。
バッテリー容量3,480kwhは、電気自動車・日産リーフ40kwhタイプの約90台分に相当し、空のバッテリーをフル充電するには10時間ほどかかりますが、フル充電で1日十分に稼働できるそうです。
ディーゼルエンジンと比較すると、年間365トンものCO2が削減可能とされています。
また、「あさひ」のブリッジ(操舵室)は、航空機のコクピットのようです。 ディーゼルの主機が無いことから船内は重油臭くなく、主機が無い分だけ船員の居住スペースが広くとれるなどの効果も生まれています。

「電気推進タンカー「あさひ」のブリッジ」
撮影:船の科学館
令和5(2023)年3月には、姉妹船「あかり」が井村造船(株)で竣工し、翌4月から「あさひ」と共に運航されています。
カーボンニュートラルを推進しながら、東京湾での活動を支えています。
あわせて読みたいおススメの記事








コメント
※現在、コメントに対する返信は対応しておりません。予めご了承ください。