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新年の幸運を運ぶ「宝船」。2日の夜には、枕の下に「宝船」の絵をしいて。

新年あけましておめでとうございます。

2022年は海の安全を脅かす事案が多く発生しました。
大変憂慮すべきことですが、船の科学館公式ブログ「今日の海の日」では、今年も皆さんと一緒に「海」について考えていきたいと思います。

本年も当ブログをご笑覧いただければ幸いです。

さて、今日はお正月らしく、その年の幸運を運んできてくれるという「宝船」をご紹介します。

絵図 たから舟 函館八幡宮.jpg

絵図:たから舟 函館八幡宮
寸法(mm):257×363
所蔵:船の科学館

「宝船」が流行するのは江戸時代になってからといわれています。

流行し始めた時の図柄は、後陽成天皇(1588〜1611)勅版といわれるもので、当初は公家仲間の縁起物に過ぎなかったものが、その後武家や庶民の間にも広まっていったようです。

上の絵図は後陽成天皇勅版が広まる過程で変化していった図柄の一つと思われます。

節分の夜に「宝船」の絵を枕の下にしいて寝、良い夢を見ればその年は幸運に過ごせ、悪い夢を見れば獏(人の夢を食うという中国での想像上の動物)に食べてもらうという伝承があります。

当初節分の夜、といわれていた「宝船」の使用は、その後大晦日、元旦、二日の夜と変化し、幕末の江戸では二日の夜が定着しています。

皆様も、明日二日の夜には「宝船」の絵を枕の下にしいてみてはいかがでしょうか。

本年が良い年になりますよう、祈念しております。

(※)本記事は石井謙治著「和船U」(法政大学出版局)P270〜「7.宝船の船型など」をもとに作成しています。

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