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今日の海の日

1927(昭和2)年12月8日、稚泊航路に日本最大かつ最強の砕氷船「亜庭丸」が就航。絵葉書が伝える「亜庭丸」と樺太「大泊」

北海道の稚内と樺太の大泊を結ぶ航路が開設されたのは、1923年(大正12年)5月1日のことです。
その前年(1922年(大正11年)11月1日)に国有鉄道宗谷線が稚内駅まで延伸開業し、稚内には稚内桟橋駅、大泊には大泊港駅が設けられ、輸送の効率化が図られました。

この航路には砕氷船「対馬丸」が就航していましたが、1925(大正14)年12月17日に「対馬丸」が座礁事故を起こしたことから、より砕氷能力の高い砕氷船が必要ということになり、神戸製鋼所播磨造船所(現株式会社IHI相生事業所)で「亜庭丸」が建造されました。

亜庭丸絵葉書.jpg

絵葉書:稚泊連絡船 亜庭丸
寸法(mm):91×141
所蔵:船の科学館

主要目

総トン数:3,298t
定  員:754人(1等船室18人、2等船室102人、3等船室634人)
乗組定員:87人
喫  水:6.4m
長  さ:99.8m
全  幅:13.7m
深  さ:9.2m
貨物搭載量:470t
最高速力:16.4ノット

船体の鋼板の厚さは2.5cmです。
(船の科学館に係留展示されている初代南極観測船「宗谷」(竣工:1938(昭和13)年6月10日)も砕氷型で、後半の厚さは同じく2.5cmです)

亜庭丸は終戦の前年、1944年(昭和19年)8月24日〜9月17日の間、樺太にある恵須取(えすとる)町の炭鉱労働者の内地転換輸送を行った後、1945年(昭和20年)7月23日には米軍機の空襲により壊滅状態となった青函連絡船の救援のため、青函航路に転属します。

そして、1945年8月10日、機関故障により青森県茂浦沖で投錨・停泊中に米軍機の攻撃を受け、炎上後沈没しました。

亜庭丸によって稚内と結ばれた樺太大泊港

樺太(注)は日露混在の地から1875(明治8)年樺太・千島交換条約でロシア領に、そして1905(明治38)年のポーツマス条約で北緯50度を境に以南が日本領になってからの南樺太は、漁業、農業、林業と製紙・パルプなどの工業、石炭・石油の採掘業などたいへん栄えていました。
大泊港は、南樺太の玄関口として発展しました。

(注)ここでは詳しく触れませんが、樺太(サハリン)は第二次世界大戦で日本が無条件降伏した後も日ソの交戦が続き、8月20日にはソビエト連邦軍が樺太西海岸の真岡に上陸、真岡郵便電信局に勤務中の女性電話交換手12名のうち10名が局内で自決を図り、9名が死亡するという「真岡郵便電信局事件」が起こるなどたいへん悲惨な出来事が起こった場所です。

当館が所蔵している絵葉書を見ると、繁栄していた大泊の様子が伝わってきます。

稚泊航路の開設により設けられた大泊港駅(鉄道省樺太東線および樺太拓殖鉄道の駅。現在はロシア鉄道極東鉄道支社サハリン地域部の貨物専用駅ポールトコルサコフ駅(ст. Порт Корсаков))には、大変立派な駅舎が建てられました。

樺太稚泊連絡大泊港駅.jpg

絵葉書:樺太稚泊連絡大泊港駅
寸法(mm):90×139

大泊港駅の突堤には、三井鉱山の貯炭場が作られました。
絵葉書の上部には
「大泊港と駅の突堤最新式の設備を完せる日本最初の三井鉱山貯炭場
Mistui coaling station of the mine has perfected latest eqnipment at Otomari port」
の文字が読み取れます。

大泊港の貯蔵場.jpg

絵葉書:大泊港 (樺太) 2
寸法(mm):88×139

次の一枚からは、漁業が盛んであったことが伝わってきます。

(樺太大泊) 漁船の出船入船.jpg

絵葉書:(樺太大泊) 漁船の出船入船
寸法(mm):89×139

冬季、大泊港は氷結するため、乗下船、荷役は氷海上で行われました。
この絵葉書には「大泊名物」と書かれています。

大泊名物 稚泊連絡船.jpg

絵葉書 大泊名物 稚泊連絡船
寸法(mm):90×141

少し脇道にそれますが、消印を見ると、樺太で全日本スキー選手権大会が開催されたことがわかります。

1926年(大正15年・昭和元年)
第4回全日本スキー選手権大会会場:樺太・豊原
全日本選手権大会が、はじめて樺太(豊原)で開催された。大会は、ジャンプの北海道大学に対してクロスカントリーの早稲田大学の戦いが繰り広げられた。

引用:全日本スキー連盟

大泊の位置

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投稿者:うっちー カテゴリー:灯台・建築物 コメント:0

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