新しき想い広げよ供養月 [2022年07月31日(Sun)]
≪特攻隊員だった作家・神坂次郎氏は「本当の供養は『忘れないこと』だと思う」と。被爆者のために“不忘の誓い”を新たにすること。その青年たちの“意志”によって、核兵器に命を奪われた方々の“遺志”は受け継がれる≫(名字の言,聖教新聞,7月28日)
そのとおりだと思う。現実は難しい。去る者は日々に疎し、というとおり眼前に居ない人のことは忘れる。事柄にしても同じこと。ましてや、亡くなられた方々を忘れないことは難しい。悲惨な形で亡くなったり、生き残った自身も負の辛い記憶であるならば、なおさら忘れてしまいたい方向に脳は働く。ましてや直接的にそうした体験をしたこともなく、人づてに聞いただけであれば、忘れるのも無理はない。 それでも、それでも、神坂氏は忘れてはならないと言う。供養の八月がやってくる。不戦の誓いを強い遺志で残すべき月がやってきた。これを単なる通年行事としてはいけない。忘れないために、誰もが認識を新たにする時季なのである。 |