
ここ10年眠れない。いや眠っていない。眠る必要がないのだ。10年前の誕生日にわたしは彼(彼女?)に出会った。毎日疲れて泥のように眠った頃だった。彼は騙されたと思って飲むがいいと勧めた。よくぞまあ、口に入れたもんだと思われるかもしれないが、私は疲れ果てており、思い余ってその粒を飲み込んだ。
はじめは捨て鉢気味だったが、その効果に目を見張った。確かに疲れない。長らくパソコン作業をしたり、読書のし過ぎで目がしょぼしょぼすることもあるが、15分ほど目をつむっていると疲れは取れる(その時は船をこいでいるらしい)。
取れるどころか、頭はシャキッとし、目は爛々と冴えてくる。覚醒剤じゃないか? と宇宙人に聞くと、ちゃうちゃうと大阪弁で否定する。以来、毎年誕生日の前後に52粒を渡されて、一週間に一度1粒飲む。
渡されるたびに、やっぱ覚醒剤だろっ? て聞くとちゃうちゃう、カフェインを強くしたようなもんやがな、と大阪弁。
私はやがて夜床につく必要を感じなくなった。なんせ眠らないのだから、1日数回の15分うたた寝で元気になれるのだから。夜の仕事をやりだした(内容はまたおって話す)。不眠不休で働くようになった。本がよく読める。ギターも練習に励む。毎日が楽しくてしょうがない。
この高揚感、覚醒効果、やっぱり覚醒剤か?と宇宙人を疑うのだが彼は答える。違うがな、ワシのこと信じられへんのかいな! だいたい覚醒剤やったら一時的で、クスリが切れて効かんようなったらごっつうえらいことになるやろ?となじる。わかった、信じたるわ!と私も関西弁。
そんなわけで私は昼も夜も働いた。金儲けができてたっぷり貯金もある。莫大な投資も始めた。ところで稼いだ金をどうするんや、使う間がないんとちゃうか? と宇宙人。まっネット通販もあるしな。何とかなるんとちゃうか! そうだ、社会貢献に役立てるってのもエエなあ。
きょうから新年度。宇宙人は柔らかに励ましてくれた。お気張りやす。おっと、京都弁!
(わかたけ学園の桜の上空。あの飛行機雲は宇宙人の乗った飛行船かもしれない)