
ネット上には誹謗中傷があふれる。厳しく取り締まるべきだという声が増えているが、彼ら彼女らはすでに報復を受けている。人を呪わば穴二つの諺のとおり、強く嫉妬したり、他人の悪口を言う人ほど不幸になる。精神科医で作家の樺沢紫苑氏がこう述べる(週刊東洋経済プラス8月17日号)。
≪人間はついつい他人と自分を比較してしまう生き物です。
(中略)自分が劣っていると感じたときに「劣等感」を抱きます。劣等感は強烈なネガティブ感情なので、それを何とか払拭したいという衝動にかられる。
(中略)相手を引きずり下ろすことによって、自分の価値を相対的に高めることができる。それによって、内なる劣等感を緩和しようという心理が働いてしまうのです≫
氏は悪口や誹謗中傷で劣等感を解消したい人の心理を分析する。
(自己肯定感が低い人は)≪自分対相手との比較において、自分が劣っていると感じやすい傾向があります。だから、実は自己肯定感の低い人ほど悪口を言う傾向にあるのです。
(中略)なぜそれをやめられないか? それは「悪口は依存症である」と考えると、非常に腑に落ちます。誰かの悪口を言うと、やる気や快楽に関与するホルモン「ドーパミン」が放出されます。
(中略)ドーパミンはよくばりな脳内物質でもあり、一度放出されると「より大きな刺激」を求めるようになります。
(中略)悪口を言えば言うほど深みにはまってしまう。これはアルコール依存症や、薬物依存症と同じ原理です≫
さらに、悪口を言うとストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されるというから大変だ。悪口でストレス解消、なんてとんでもない。害悪だらけ。
氏曰く。悪口を止める一番の近道は、自分を褒めることだと。ささいなことでよいから、自分の良いところとか成功体験を独り言でいいので褒めることがよいという。自慢話を他人に振りまいてしまうと、反対に害があるので注意したいものだ。
(花はそれぞれが美しい。自分は美しいとも思わず、花は凛と咲いている)