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恋人の映像残る世紀なり [2019年11月30日(Sat)]

fumihouse-2019-11-30T23_08_00-1.jpgNHKスペシャル『映像の世紀』を見ている。加古隆作曲の『パリは燃えているか』。戦争の世紀・20世紀を20年以上に渡って描いてきたこの番組のテーマ曲である。戦争の悲惨さ、庶民の苦しみを描いたイメージが強いが、今回のテーマは恋人たちの愛。

人妻との恋を優先しイギリス国王を退位したエドワード8世。ナチスの宣伝大臣で演説とともに女癖が奔放だったゲッベルスと妻マクダ。おとぎ話と言われモナコ公妃となったグレース・ケリー。真実の愛を求めて映画監督と再婚したイングリッド・バーグマン。同性愛を迫害したナチスや戦後アメリカ。

運命の恋人たちには、栄誉もあり堕落もあった。旧時代の嗜癖に翻弄され、新時代をも切り開いた。運命の恋人たちが描いた愛の軌跡に感慨深く見いった。

(ほのかで柔らかな愛を描くサンタ印の雪だるま)
蒼然と古色なりけり昭和なり [2019年11月29日(Fri)]

DSC_1589~3.JPGわたしは昭和生まれ。冗談で誰かが言っていた。令和生まれが雑談に入ってくる頃になると、令和の青年たちにこう尋ねられるかもしれない。

 昭和生まれですか。
 あの戦争は大変だったそうですね。
 どんな体験をされたんですか? と。

昭和は約63年、平成は約30年。そして令和へ。年月は隔たり、忘れられていく。

(梅の古木と東屋。古色蒼然とした晩秋のたたずまい)
止めておけハマる気持ちもわかるけど [2019年11月28日(Thu)]

DSC_1381~3.JPG何ごとも適度であることは難しい。好きになったらそればっかし。ほかのものには目もくれず、ただ一筋にやり続ける、見続ける、聞き続ける・・・。もちろん上達の過程にはハマるときも必要だが、生活に悪影響を及ぼしてしまっては本末転倒である。依存症という病気がそれだ。

WHO(世界保健機関)がこの春、ゲームのやり過ぎ状態を依存症として認定したことを受け、国立病院機構 久里浜医療センターが全国初の実態調査を行った。

10歳代、20歳代の男女9千人を対象として、5千人余りから回答が得られた。ゲーム経験者は85%で8割がスマホを使う。一日のプレー時間は「1時間未満」が最も多く、平日で40.1%、休日で25.0%だったが、「6時間以上」という強者も平日で2.8%、休日は12.0%もいた。

「学業や仕事に影響が出てもゲームを続けた」のは、平日1時間未満者が1.7%だったのに対し、6時間以上者は24.8%と四人に一人を占める。6時間以上の14.9%は「友人、恋人らとの関係を危うくしても続けた」し、40.5%が「腰痛や頭痛など体の問題があっても続けた」。「睡眠障害など心の問題が起きても続けた」のも37.2%に上り、コントロール不能となり、生活が破壊されてしまっている。

ギャンブルにしてもアルコールも同じだが、依存症とはそんなものだ。わかっちゃいるけど止められない。悪の連鎖を断ち切るのは難しい。

(苔の微細な様子に目を凝らして楽しむのも、たまにはいいものさ)
10分を1日1回丹念に [2019年11月27日(Wed)]

DSC_0381~2.JPG歯は磨かない。朝の食前も食後も、昼の食後も。唯一磨くのは、風呂の湯につかりながらの10分間。これだけはみっちり磨く。固すぎない歯ブラシで強く擦り付けすぎないように注意して。そのおかげか、近ごろ虫歯に悩まされることがない。

キシリトール入りのガムをよく噛む。噛みだすと、親の敵!とばかりに思いっきり噛みしかめるのでアゴが疲れる。味もすぐに薄まってしまう。今夕仕事帰りに噛んでいたら、口中に違和感があった。右下の奥歯がとげとげしいのだ。昔虫歯の治療をして塞いだ詰めものが取れかけているようだ。ガムで引っ張られたのだろうか。

さっそく歯医者に電話して予約をとった。明日は休診のようだから明後日に。半年ぶりに歯石を取ってもらうのも含めて、歯のメンテナンスに励むことにする。

(白い歯、そして白い花)
唾付けてページのめくり順当か [2019年11月26日(Tue)]

fumihouse-2019-11-26T18_47_02-1.jpg唾(つば)。つばきとも言う。あまり良い形容には使われない。唾が臭いからか? よっぽど歯磨きを完璧にしない限り、手の甲に唾を付けて乾かしてご覧なさい。臭い。

「唾を吐か」れれば、嫌われきっていることは間違いない。声を聞くだけで「虫唾が走る」と嫌われたら、もう救いようがない。天に「唾する」とろくなことはない。「唾を引く」というと、よだれを垂らした物欲しげな奴と思われている。先に「唾を付ける」のは、ズルいことのように感じられるし、「眉唾」ものには騙されまいと用心するものだ。

横浜市のタクシー会社・三和交通の社長が社員向けにメールを出したという。クスリと笑える言い回しで、オヤジさんたちの反省を促す。

≪今後一切全ての書類において下記の行為を禁ずる。指先に唾液腺と口の粘膜腺によって口腔内に分泌される澄んだ液体等を施し、湿り気を得た指先を利用して書類や紙幣を改頁すること≫

お札を数える時に指をペロリ、書類や新聞をめくる時もペロリ、指舐めをしてしまいがちな中高年族を柔らかく非難した。タクシー会社は接客業。誰かに見られてると意識して衛生的に仕事をしてほしいという願いからである。さっそく社内で改善の動きが出て、指サックや粘着クリームを使うようになった人もいるとか。女性たちは今回の通達を、胸がすく思いで読んだそうだ。

わたしも無意識にやってはいないだろうか。確認してみよう。特に冬場は乾燥肌で紙はめくりにくくなる。

(コキア(ほうき草)が色づくと秋も終わり。乾燥肌になる冬は近い。島根は乾燥しにくいけどね)
辛抱しサクラの季節すぐそこに [2019年11月25日(Mon)]

DSC_1576~2.JPG出がけに近所の奥さんに会った。ちょうど受験生の娘さんを駅まで送ったあとだった。

 受験生くん、調子はどうですか?
  はい、がんばってます
 風邪をひかれませんように
  ありがとうございます

天王山と言われる夏休みはとうに過ぎ(今どきもそう言うかは知らない)、共通テストまで2月を切っている。がんばれ、受験生たち。サクラ咲かせよ、君たちよ!

(夏にフリフリのレースのような白い花を咲かせていたサルスベリには、テカテカの実がなっている。季節は移る、人は育つ)
変えていく悲劇の過去とギターの音色 [2019年11月24日(Sun)]

DSC_1582~2.JPG映画『マチネの終りに』。福山雅治が弾くギターに目を見張る。同じギターとはいえフィールドは違うが、クラシックギターを弾きこなしている。エンドロールによれば主題曲「幸福の硬貨」の部分は福山が実際に弾いたものが音源となったようだ。この才能を羨む。メロディの美しさとあわせて弾いてみたいと思う。

「大聖堂」(バリオス作曲)のクライマックス部では、不安と違和感がうごめく。何かが違う、主人公蒔野(福山)にとって自分が自分でなくなっていく不安を感じさせる速いフレーズ。「アストゥリアス」(アルベニス作曲)は再出発にふさわしい選曲だと思った。低音の旋律と高音のリズムが速く静かに、強弱を繰り返しながら進行していく。フラメンコ的な激しさとロマン派的な静謐さを兼ね備えている。「リュート組曲一番」(バッハ作曲)も深い精神性を感じさせる選曲だった。

蒔野聡史と小峰洋子(石田ゆり子)の人生に思いを馳せる。蒔野が男泣きに運命を嘆き、後先考えずに手に持ったグラスを握りつぶす。ギターの演奏に支障があることも考えずに。洋子は人目もはばからず泣き崩れる。それでも両者は今の生活を破壊し、二人だけの過去に戻ろうとはしない。クラシックギターの音色が、ハッピーエンドがない物語の結末の各シーンを語っていくのが強く印象に残る。

小説(平野啓一郎原作)と設定を一部変えてあったが、小説にあったこの文が主題である。二人は過去の悲劇をこれからの生き方を充実させることで意味あるものとしようとしたのだ。

≪人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える≫

(皇帝ダリアは堂々と咲く。過去は過去、そして今を生きる)
イクメンがイクボス進化世も進む [2019年11月23日(Sat)]

DSC_1579~2.JPGNPO法人ファザーリング・ジャパンの川島高之理事の講演を聴く機会に恵まれた。元祖イクボス。さらりと語られたが、スーパーを感じさせなくても実に超絶した方である。

イクボスとは自分でも育児家事に責任を持ち、部下の育児を助け、部下も自分も高められる(育自)ボスのこと。もちろん組織の成果達成に強い責任感をもつ。滅私奉公はもう終わり、優しいだけの上司、権利を主張するだけの部下も違うと強調された。なぜイクボスなのか。時代の変化から自ずと導き出されるという。

経済成長(高い ⇒ 低い)、人口(増加 ⇒ 減少)こうした180度変わった時代にあっては、
右肩上がり/単純 ⇒ 前例や成功体験が通用せず、
大量生産とモノ消費/成果は時間に比例 ⇒ 少量多品種とコト消費/時間に比例せず、
年功序列と終身雇用/長時間労働が美徳 ⇒ 転職と副業/残業多いのはカッコ悪く、
ど根性と気合い/金太郎飴が右向け右 ⇒ 承認と成長/多様な人材と自主性が求められ、
軍隊式経営/オレ様型上司 ⇒ フラット型経営/共感型上司が必要となる。

Life(自分ごと)とWork(しごと)とSocial(社会ごと)。三つの「ごと」すべては本業であるべきだ。人生は1回、だから3倍楽しもうと楽しげに語られた。三ごとは効果が相乗され、視野は拡大し、発想力や集中力は増す。生活者視点がわかり、マネジメント能力、コミュニケーション能力、段取り力、多様性など多くの力が獲得できる。

結果として笑顔が増え、働く意欲は高まり、健康になる。ワークライフバランスをとるために福利厚生を充実させることは、福祉ではなく、経営戦略であり成果に直結すると。

管理職の皆さんも、やりたくても封印してきたことを思い切って実行してみてほしいと。他人事ではなく自分事としてやりたいことに本気になる。忙しい今こそやりたいことを見つけるチャンスだと訴えられた。働き方改革は上司のためにある。モーレツ昭和型の経営陣と権利主張型の部下に挟まれた中間職の悲哀からつぶれないためにも改革しようと。

「子育ては期間限定の特権」─ こんな名言も聞かれた。子どもは常に今が旬だと思ったほうがいい。しないと後悔する。わたしもこの気持ちよーくわかる。

速効性はないけれど、漢方薬のように、日々のストレッチのように、自身を健康にしていくのが真の働き方改革だと、講師に励ましていただいた。わたしも地道にやっていきたい。

(松江の仕事人はたぐいまれな良き環境にあると、講師に誉めていただいた。ならばそれを生かそうと。その日の宍道湖は静かに青く美しかった)
鬱陶しい漢字が醸す感情世界 [2019年11月22日(Fri)]

fumihouse-2019-11-22T17_57_53-1-thumbnail2.jpg鬱陶しい(うっとうしい)。すごい文字だ。鬱鬱として陶器のように冷たく固い様子が見えてくる。

漢字の成り立ちとしては、大地を覆う木の象形と、飲み物を入れる膨らみのある蓋つき土器の象形と、穀物の粒と容器とさじに加えて豊かでつややかな長い髪から良い香りが漂う象形。これを合わせて「鬱」なのだそうだ(OK漢字辞典による)。

「陶」は陶器のほかに、気持ち良くなる意味(陶酔)があるのだが、二つの字を合わせると、気が塞いで楽しめないことや煩わしく思う意味になるというのが面白い。

辞典の用例としては、「鬱陶思君爾」(鬱陶して君を思うのみ/君のことを思うと気が晴れない/孟子)がある。派生語として、鬱陶しいが登場したわけだが、現代はこの形容詞でしか使わない。

これから寒くなって冷たい雨が降る日が続いたら、鬱陶しくなるが、めげずに歳末を乗り越えたい。読者のみなさん、どうぞお大事に!

(鬱陶しいとは対極にある紅葉。色は出なかったが、バックは朝の青空)
上を見て落ちやしないか不安なり [2019年11月21日(Thu)]

fumihouse-2019-11-21T18_02_38-1-thumbnail2.jpgビルの工事現場の横を通り過ぎるとき、上を見て確かめて歩くことにしている。建材が落ちてきやしないか心配だからだ。小さなボルトやネジが落ちてきたらどうするって? 不運を嘆くしかないが、鉄パイプや角材の落下を見逃すよりはましだと、日頃思っている。

和歌山でビル工事の足場から鉄パイプが落下し、銀行員を直撃した事件が痛ましい。NHKの調べによると、この10年で落下事故は44件、なんと14人が死亡したというではないか。わたしの心配も決して杞憂でないことがわかる。

その現場では死亡事故の4日前にも鉄パイプが落下して落下防止措置をとったが、反省は生きなかった。ヒヤリ、ハッとする影に重大事故が潜んでいる。工事現場に限らない。クルマの運転しかり、歩行者であることしかり、高所の荷を取ることしかり・・・ちょっとした油断の瞬間の後に、長い嘆きの時間が続く。

(亡くなられた方々に対し静かに花を手向けたい)
アイデアはトントン拍子に飛んでいく [2019年11月20日(Wed)]

fumihouse-2019-11-20T18_33_59-1-thumbnail2.jpg協議中にふと思いついた。今夜のブログ&フェイスブックにいい話題だと。言葉の綾で面白い記事になりそうな気がした。

毎日どういうふうに書いてやろうかと長年考えるうちに、わたしの脳はいつでも文をやりくりしている。誰もが言葉を使って生きてるからには、頭の中は文に満ちているわけだが・・・。記事にしようといつも考えてしまうことを、わたしはブログ脳と称している。もちろん仕事そっちのけでやっているわけではないので、念のため・・・。

さて、書こうかとスマホを広げたのだが、思いつきはもう3、4時間前のこと。あとかたもなく消えていた。残念だ。思いついたら紙の切れ端にでも書いておく。いいアイデアこそ、羽を生やしてたちまちに飛んでいく。

(菊の字は、散らばった米を1ヶ所に集め、花弁を米に見立てたもの。人が手を伸ばして抱え込んでる象形。大輪の菊が咲き誇ったのはもう一月も前のこと)
寒い朝ほのかに湿り美肌かな [2019年11月19日(Tue)]

fumihouse-2019-11-19T08_14_59-1-thumbnail2.jpg寒い朝です。家を出る頃には日の出の時間となりますから、雲間から朝日の前哨が輝いています。ほんのりと朝焼け。雲がうっすらと淡いオレンジとほのかなピンクに染まっていました。

冬です。西高東低の気圧配置の季節がきたのです。雨も降りやすい、ときどき雪もちらつく冬です。瀬戸内や太平洋側と違って、冬場にも乾燥することはありません。美容に良いのです。ポーラが毎年発表する美肌ランキングのトップ常連として、島根の美肌は定着したようにも思えます。

島根県は県外に向け、美肌に関するイメージを戦略的にプロモーション展開し始めています。その効果のほどは、まだ杳(よう)として知れませんが、美肌県しまねよ。永遠なれ!
晩秋に調べを奏で音の色 [2019年11月18日(Mon)]

fumihouse-2019-11-18T08_12_02-1-thumbnail2.jpg “ネイロ”という言葉は
 「音の色」と書くと教わってから
 あらゆる音に色の波が押し寄せた。
 五線譜の世界は、音符の丘を駆け上る。
 わたしの指の呼吸に合わせ、
 濃くなったり 淡くなったり─
 次第に色づいていく。
 その調べを突き進め。
(「命の伴奏者/詩のとびら」詩人・文月悠光,聖教新聞11月16日付)

暗譜をしてしまったら楽譜は必要なくなるのか。いや違う。改めて見直してみると見落としがあったり、音符を間違っているときがある。譜面をしっかり見返して自分の音楽を作ろう。音符の丘を駆け上がる音色が感じられるにちがいない。そこまでいくと、きっともっと楽しくなる。

(音色を響かせそうなクレオーメ(西洋風蝶草)。今はもう咲いていない)
アイデアを書き記しては何千枚 [2019年11月17日(Sun)]

fumihouse-2019-11-17T22_06_02-1-thumbnail2.jpgブックデザイナーの鈴木一誌氏はアイデアカードを作り続けたそうだ(聖教新聞11月16日付け「スタートライン」)。若いころ本を装丁するにあたり、自分なりの道を開きたいと思ってカードにまとめ始めた。思い付いたアイデア、気になったデザイン、色、写真を集め続けて何千枚。

≪記録しなければ、自分が感じたことや考えたことは過ぎ去り、忘れてしまいます。今この瞬間に自分が何に興味を持ったのか、何を考えたのか。その思考の断片を記録し、蓄積していくのです。デザインを考えるとき、そのカードを無心にめくると、いくつかのアイデアが心に留まり、それを組み合わせることで、一つの案に結びつくのです≫

集め続けること、記録し続けること、発信し続けること・・・。継続は力なり。何年も前の記録ならば、記憶の表舞台からは消えてしまうだろう。しかし、続けることで何らかの化学反応が起こる。見返すことで、アイデアが相乗効果で新しい何かを生んでいく。

この稿も書き続けて十数年。感じたことや考えたことを記して数千回の歴史ができた。何らかの化学反応が起こってくれると信じたい。
幻想の人の命とよきホール [2019年11月16日(Sat)]

fumihouse-2019-11-16T23_48_44-1-thumbnail2.jpg門脇ギター教室の発表会は終わった。境港シンフォニーガーデンのホールにて。300人ほどの小さなホールだが、アコースティックな音楽にぴったりな会場だ。クラシックギターの音色が柔らかく周囲に広がり、弾く者にとっても心地よい(はずだが、聞き惚れるほどの実力がないのが残念)。

わたしが弾いたのはバロック時代のリュート奏者兼作曲家のヴァイスの幻想曲ホ短調。3分あまりの曲である。別名の「ファンタジー」を想起させるほどに私は弾けない。これからも弾き続けて自分のものにしていきたいものだ。

この曲は亡くなったある人に捧げる気持ちで弾いている。無念にも亡くなった彼の葬送の儀があったのは暑い夏。その頃に練習を始めていただけに、彼を悼むことと不思議な接点を感じるのだ。もの悲しい短調ではあるが、後半部の展開は力強く、よしっ!やろうという気持ちで奏でられる名曲である。できるならば彼の仏前にて弾きたいと思っている。彼の奥さまもきっと許してくださると思う。

(高いポプラも色づき、散りゆく時が迫っている)
油断すな注意一秒ケガ一生 [2019年11月15日(Fri)]

fumihouse-2019-11-15T08_06_15-1-thumbnail2.jpg信号機が青になった。2台前の車がスルスルと前に進んだところで、指先が気になったので目を離した。同時にブレーキペタルから足を離す。ほんの一瞬だったが、前を再び見て驚愕。車が迫っている。正確に言えば、わたしの車が前の車にぶつかりそうだった。あわててブレーキを踏む。前の車は動き出した。スマホの着信かなにかの確認をしていたのだろう。

注意すべきは予断。「2台前の車がスルスルと前に進んだ」からといって、前の車が直ちに進み始めるという保証はない。きっとそうだ、という予断が油断を呼び事故を起こす。

注意一秒ケガ一生、という標語がかつてあったが、零コンマ何秒かの不注意で、警察を呼び現場検証し保険屋さんにも来てもらって手続きをする・・・そうした莫大な手間を要することになる。小さいとはいえ事故には違いない。油断大敵、注意注意。

(油断大敵。柿でも食おう)
北風がぴーぷー吹いて西高東低 [2019年11月14日(Thu)]

fumihouse-2019-11-14T17_53_17-1-thumbnail2.jpg北西の風が吹いている。松江の朝は13℃。昼間は10℃程度に冷え込んだ。風があると体感温度はさらに下がる。昨夜は大きな月が輝いていたが、きょうは鉛色の雲がたれ込めている。時折小雨。西高東低・冬型の気圧配置で、北海道・東北の日本海側では雪になって荒れているとか。冬が駆け足でやってきた。

唱歌「たき火」が耳に入った。今となっては歌詞が時代に合わなくなって時代の変化に驚かされる。替え歌にしてみたが、思いの外つまらない。

 山茶花山茶花 風に揺れ
 (山茶花山茶花 咲いた道)
 たき火は 禁止だ 落ち葉舞う
 (たき火だ たき火だ 落ち葉焚き)
 ぬくぬくと 防寒着
 (あたろうか あたろうよ)
 しもやけする子は もういない
 (しもやけお手てが もうかゆい)

(クレマチスの咲く頃が懐かしい。早く春になあれ)
宍道湖の名前を読んでくれたまえ [2019年11月13日(Wed)]

fumihouse-2019-11-13T18_32_14-1-thumbnail2.jpg松江しんじ湖温泉駅から一畑電車に乗る、と聞いて違和感があった。昔の「北松江駅」を思い出したのか。いや「松江温泉駅」だ。しんじ湖温泉駅は愛称とばかり思っていたのだが、正式名称のようだ。

松江温泉は半世紀前に採掘された。そこで一畑電車は北松江駅から松江温泉駅に改称。当時はホーム近くに宍道湖が迫っていたという。その後、埋め立てで温泉街ができた。2001年に古い駅舎から新駅舎に建て替えられたのを機会に、松江温泉が公募によって松江しんじ湖温泉となったものだから、松江しんじ湖温泉駅となったということだ。

松江は宍道湖で売っている。日本一の大和しじみの産地・宍道湖。だが、「宍道湖」を読めない人が多いようで(あなみち湖と読むのかな?)、温泉名はひらがなとしたのだろう。たしかに、宍戸(ししど)さんくらいしか、この字にお目にかかったことがない。

どうぞ、宍道湖へおいでくださいな。そして一畑電鉄を使って、出雲市へ、出雲大社へ行って、神存月の出雲をお楽しみください。
手早くてピンストライプにアイロンを [2019年11月12日(Tue)]

fumihouse-2019-11-12T07_10_52-1-thumbnail2.jpgワイシャツにアイロンをかける季節がやってきた。夏はポロシャツにチノパンツ、軽い薄手の上着で楽チンだったが、この時季はそうもいかない。

雑にアイロンをかける。襟だけはバシッと平らにして、前と背中、肩、腕の辺りをざっとやる。浅いシワならやらないでおく。その点、ノーアイロンシャツは楽だ。かつてノーアイロンと銘打っていてもシワはできていたが、今は違う。本当にそのとおり。

古いものを順次換えていく際には、アイロン不要を買うことにする。それと白やブルーの無地のシャツはやめておく、シワが目立つから。細いピンストライプの柄がわたしの好みだ。

(無垢な白一色の山茶花。シワなんてどこにもない)
記念日の文字って楽し1111 [2019年11月11日(Mon)]

fumihouse-2019-11-11T08_05_54-1-thumbnail2.jpgきょうは11月11日。介護の日だそうだ。「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」をモチーフに厚生労働省が2008年に作った。「いい月、いい日」の語呂合せ。もじった記念日がほかにもいろいろある。

配線器具の日は、コンセントの差込口の形から。並べたら“1111”に見えることをこじつけているものが多い。もやしの日、煙突の日、箸の日、きりたんぽの日、麺の日。チンアナゴの日は巣穴から頭を出した様子を示している。

「サッカーの日」サッカーは11人対11人で行うスポーツだ。「ポッキーの日」これは知っている。ポッキーやプリッツを並べると、“1111”に見える。

近頃急造の「ととのえの日」。サウナーたちにとって、1が四つととのって、気分リフレッシュ。サウナに行けるかどうかは知らないが、快調な一日でありたい。

(大輪の菊が見事に咲きそろって、見る方も気持ちがととのう)
幸せは近きにありて思ふもの [2019年11月10日(Sun)]

fumihouse-2019-11-10T22_35_49-1-thumbnail2.jpgふるさとは遠きにありて思ふもの、とは室生犀星の詩だが、幸せは近きにありて細やかに思ふものと言いたくなる言説があった。

≪「幸せって何?」と問うても幸せになれるわけではありません。いや、そう問うているうち、不幸の影を意識することも増えていきます。(中略)幸福は、小刻みにしておくほうがいい。今日の晩ご飯は美味しかったとか、あの人とおしゃべりできてよかったとか、いい本に出会ったとか、小さな歓びを一つひとつ大切にしつつ生きること。そして、ちょっとでもいいことがあれば「ラッキー」と言えるくらいがちょうどいい≫ (哲学者・鷲田清一『幸せって何だろう』JAFMate2019年11月号)

ああ、いいなあ! はもちろん、あっこれまた善きかな から まっこれもいいかっ! と段階はあるものの、どれもひとつの幸福のかたちとして大切にしていきたいと思う。チルチルミチルではないが、幸せは身近にある。小さな幸福感を大事にしていけば、きっと幸せが満ちてくるにちがいない。

(純白の一部に淡いピンクをまとった山茶花を見て心休まる。これもまた幸せなり)
大丈夫きっと見えるさ変幻の [2019年11月09日(Sat)]

fumihouse-2019-11-09T21_37_33-1-thumbnail2.jpg大丈夫?と聞くと、大丈夫ですと返ってくる。ほんとうだろうか?

いろんな大丈夫がある・・・・反射的に応じる大丈夫。詮索されたくないから拒否的に応えて大丈夫。ほんとに何でもない大丈夫。不安を悟られたくない大丈夫。痛くても我慢してると大丈夫。泣きたい気持ちを堪えて大丈夫。大きな男、大丈夫。返す言葉が見つからなくて大丈夫。なんだか分からぬが大丈夫。あとのことは知らぬとばかり大丈夫・・・・。

多色の大丈夫がある。どれもみんな本当の大丈夫。聞く人は手品のような色合いを見極めて、大丈夫の真意を知る。研ぎ澄まして言葉を聞こう、振る舞いを観察しよう。見えてくるくる、大丈夫!

(ダイヤモンドリリー。光が当たると宝石のように輝くという鮮やかで元気なピンク色)
気持ちよし眼鏡洗えば心の窓も [2019年11月08日(Fri)]

fumihouse-2019-11-08T19_10_54-1-thumbnail2.jpg朝食のあとにメガネを洗う。眼鏡はわたしの窓。心の窓でもある。外気にさらされて汚れる。本を読んだりスマホをいじるときにポケットに入れると、汗や手の油がつく。1日に一回はぬるま湯で洗ってやると気持ちよい。

コンタクトレンズはやらない。付けてみたこともない。裸眼に直接異物を付けるのが怖いということもあるが、眼鏡は目を守ってくれる。強い風や雨、埃、紫外線、そして寒さ。風を伴った寒さは目にも堪える。意外といいんだ、これが。

メガネを洗おう。心の窓もしっかりきれいにしよう。多くの情報が研ぎ澄まされていくだろう。もちろんこちらの気分も相手に伝わっていく。

(ペコちゃんはメガネをかけない。意外とかわいくて似合うかもしれないな)
寒い夜あしたもやっぱり寒いのか [2019年11月07日(Thu)]

fumihouse-2019-11-07T19_46_41-1-thumbnail2.jpg寒い朝が続きます。しっかり防寒、手袋で。ネクタイ絞めて首回りは暖かい。雨が降れば傘をさし寒さが和らぎます。

ポケットにホカロンを入れておくのも手です。コートだって羽織るときがきます。それでも体を動かして内側から暖めるのがあったかい。体を鈍らせておくと、良いことはありません。

公園の桜の葉っぱは風にさらされると、やがて散りゆくのです。葉がなくなって裸になる頃に木枯らしが吹くでしょう。もうすぐ冬・・・・・あんまり得意ではありません。
蜜蜂は森の中にて音奏で [2019年11月06日(Wed)]

fumihouse-2019-11-06T20_24_26-1-thumbnail2.jpg映画『蜜蜂と遠雷』。笑みを浮かべて見ていました。いろんな笑顔です。

主人公・栄伝亜夜が回顧して亡き母と連弾したのを見ながら笑顔。天才児・風間塵の型にはまらない天真爛漫な演奏に笑顔。伸びやかに振る舞う様子を見るのも微笑ましい。マサル・カルロスや栄伝の悲しみに同化して泣きそうなのを堪える笑顔。晴れた海岸で遠雷を見て聴いて地球の音楽に感嘆して笑顔。亜夜やマサルがコンクールを通して成長を遂げる姿にほころぶ笑顔。最初から最後までピアノの旋律が絶えないことにも笑顔。音楽っていいなと思って笑顔。ピアノではないけれど私はギターに出会えてよかったと思う笑顔・・・・・。

本は前に読んだのに、また読みたい、と強烈に思いました。国際ピアノコンクールをめぐる若者たちの群像劇。素敵な物語を見事に映像化して、音楽の素晴らしさを称えた映画です。

(花にもリズムがある。メロディもハーモニーもある。そして静寂もたたえている)
奏でよう私のメロディゆっくりと [2019年11月05日(Tue)]

fumihouse-2019-11-05T18_32_19-1-thumbnail2.jpg音楽を奏でることは難しい。メロディとリズムを明快に、ハーモニーもバランスよく演奏できればこの上ないが、そうは問屋が卸さない。特に左手で押さえ右手で爪弾くギターは、指使いに四苦八苦する。

≪ある壮年が一念発起し、ギターを始めた▼以来、熱心に練習を重ねるが、指が思うように動かない。“やはり無理か”と諦めかけた時、友人の音楽家が助言した。「楽器を速く弾きたいと思うなら、とにかく、ゆっくり弾くことです」▼曲が速いか、遅いかは表現の違いで、本質的には「同じ音」。“遅すぎる”と感じるくらいのテンポで正確に音を出し、少しずつ速めていく。「どんなにゆっくりでも、音楽は楽しいもの。その過程で、自然に指が覚え、耳も育っていきます」。言われるままに実践すると、壮年は驚くほど上達したという≫ (聖教新聞〈名字の言〉2019年11月1日)

わたしも指が思うように動かない。人前で弾くと緊張もして、なおさらミスタッチを連発する。そもそも、プロが弾く演奏を聴いて模範とするから、その速さで弾こうと無理をする。自ずと弾けない、弾けたと思っても数日経つと元の木阿弥。うまくいかないから楽しさが減じていく。その悪循環を断ち切るのだ。逆説的にゆっくり弾こう。やがて美しいわたしの音を獲得するんだ。

コラム氏はこう文を結んだ。ギターに限らない。生活全般わたる奮闘においても同じことが言えるのだ。自分らしい表現を日々探すのだ。長い先の果てに到達点があると思うのではなく(それだと苦しい)、小さな成長を喜び、去年より今がよし、として楽しんでいこうと思う。

≪課題に向き合い、全力で格闘し、一つ一つ乗り越えていく中で、少しずつ自分が変わり、人生を勝ち抜く底力が磨かれる(中略)焦らず、一歩一歩を踏みしめながら、自分らしい“勝利と幸福の曲”を奏でよう≫ 

(サフランは6つの花びらが調和をもって咲く。ゆっくりゆっくり育っていく、焦らない)
この冬はウォームビズで暖めて [2019年11月04日(Mon)]

fumihouse-2019-11-04T18_08_41-1-thumbnail2.jpg今でもTシャツで街中を歩く人がいる季節だが(確かに日中は暑いくらい)、ウォームビズだという。暖房によって排出される二酸化炭素削減が目的である。

【衣】では首、手首、足首の三首を暖めよう。マフラーや手袋、ひざ掛けを利用しよう。

【食】は鍋ものを多用して体も室内も暖めよう(湯気の加湿効果も大)。ゆず湯、しょうが湯、大根湯が暖め効果大。

【住】は家族が集まって暖房や照明を節電し、上にたまった暖かい空気を扇風機で循環させよう。エレベーターも遠慮して体温を上げるのもいいことだ。

暖房運転は始めていないが、どんな冬になることやら。
歯と口に興味をもって長生きを [2019年11月03日(Sun)]

fumihouse-2019-11-03T23_02_53-1-thumbnail2.jpg島根県歯科医師会の県民公開講座で『世界で一番聞きたい歯と口の話〜口の中はふしぎがいっぱい』を聞いてきた。講師は歯科医師の岡崎好秀氏でテレビでもおなじみの方。有益なだけでなく、ユーモアたっぷりで笑顔も溢れ、涙腺まで刺激される内容であった。

あいうべ体操もおもいっきりできた。口角を最大に開いて上げて、あ・い・う・ベー(舌を出す)とやることによって、舌の筋肉が鍛えられる。イビキやむせやすい、滑舌が悪い、飲み込みにくいといった衰えを逆回しにできる。

体操を10回やる前に、口を閉じたときに舌が上顎から離れていた会場の人の多くが、上顎に付くようになったではないか。百聞は一見にしかず、体験することでその気になれる。

55歳から75歳の千人に聞いたそうだ。「若いうちにやっておけばよかったことは何か」。4番目が腹八分目にしておけばよかった、3番はよく歩けばよかった、2番がスポーツで鍛えておけばよかった。そして1番は歯の定期健診だそうだ。

腹八分目を除けば、わたしはやっている!と誇らしかった。八分目を達成するためには、講演の中でも強調されたが、一口につき30回噛むことだ。唾液がしっかり出る。そして満腹中枢が刺激されて、適当なところで箸が止まる。毎回の食事でこれを忘れずにいこうと思った。
新しき年の始めはあと二月 [2019年11月02日(Sat)]

fumihouse-2019-11-02T18_17_52-1-thumbnail2.jpg万葉歌人は歌った。新年を迎えて雪が降った。あるいは年越しの宵のうちにうっすらと積もったのかもしれない。吉事であれ、良き年であれ。幸多き年であってほしいと、願いがこもっている。

 新しき
  年の始の
   初春の
  今日ふる雪の
   いや重け吉事  大伴家持

あたらしき/としのはじめの/はつはるの/きょうふるゆきの/いやしけよごと  おおとものやかもち

重複もあり、技巧的にみてとても感心するというわけではないが、有名な歌だから吉しとしておこう。

新しき年の始めは二月後に迫った。暑い秋の長かったこと、各地を襲った大雨と台風被害が酷かったこと、わたしも忙しすぎたこと・・・秋も終りに近いはずなのだが、晩秋感がない。こんな秋の暮れもあるのかもしれないと思いつつ、できればこの冬は雪の少ないことを願う。
不快なり府会の人も上着着る [2019年11月01日(Fri)]

fumihouse-2019-11-01T17_49_07-1-thumbnail2.jpg上着を着るのが不快だ。今時分は特にそう。夏にポロシャツ一枚に、冷房対策として羽のように軽い上着を羽織ってはいたが、今着るのは重みがあるやつだ。肩に重さが加わって不快だ。

財布や手帳、スマホをポケットに入れるとゴワゴワしてさらに不快だ。朝や夜はいい。寒さ対策になるからだ。昼は日を浴びて気温が上がって着続けるのがこれまた不快。

深い不快にからだの不調をきたす。深い森に迷いこんだように上着でもってわたしは不快になる。

かといって嫌いではない。通りのウィンドウに映る姿。上着なしより、上着を着ていたほうがカッコいい。段違いに違う。さすがに英国紳士が育んできただけの文化というものだ。

まっ、適度に上着を楽しもう。そして敬遠しよう。

(上着はグラデーションで色変わり、そして寒さに向かう。さてこの冬は寒いのか?)