欧米で築いて世界のスタンダード [2018年09月30日(Sun)]
今年は2018年、西暦はグローバル・スタンダード。日本では新元号が何になるかで気をもませるが、西暦にそんな心配はない。
欧米人というのは大したものだ。中世の暗黒時代、ヨーロッパが教会権力に圧迫されて疫病の蔓延も併せて衰えていたころ、イスラム社会の科学や文化が世界をリードしていた。今に残るスタンダードはあまりない。思いつくのはアラビア数字くらいだろうか。 ところがどうだ、欧米は近代以降、自由と平等というフランス革命理念をナポレオンが広めて世界の標準的理想としていった。枠をつくり、社会生活を変えていく。共産主義と独裁体制という徒花(あだばな)が咲きはしたが、グローバル・スタンダードの多くは欧米が築いてきたものだ。 金融や産業、経営、政治、交通、サービスのシステムの理念やルールはもちろんのこと、ウインドウズに代表されるコンピュータの世界もそうだ。アメリカは英語まで世界標準にしてしまった。もちろんそれがカネを生む。 貿易でもそうで、TPP(太平洋パートナーシップ協定)も同様だ。アメリカ主導で始まった多角的な経済連携協定はオバマの実績を破壊するトランプによって反古にされはしたが、二国間交渉の場に次々と引き出されて、恫喝と執念深さで米国有利の貿易協定を約束させられようとしている。トランプはこれもグローバル・スタンダード化したいのだろう。恐るべし、欧米の主。 |