陣取りに負けじ魂子の心 [2021年06月09日(Wed)]
子どもの頃やった陣取りゲームがある。土の広場(たいていは誰かの家の庭)に目一杯に四角を書く。角にそれぞれが基礎陣地をつくる。角に親指を置いて小指を広げて弧を描く。手の大きな上級生が有利だった。
小さめの石を弧内に置いて順に弾く。3回で自陣に戻すと直線で結んで陣地が広がる。失敗すると次の順番を待つ。最初はちびちびと慎重に弾く。陣が広がるうちに第1投を思いきって打てる。ただし四角い境界をはみ出して外へ出たり、相手陣に飛び込むと無効となる。 境界と自陣が広げた指で届くようになればしめたもの。線を引いて狭いほうの空間は陣に組み込むことができる。あれよというまにゲームの終局は近い。 上級生相手が多かったから大抵は負けた。ときには勝った。負けじ魂でもって人差し指で石を弾く練習をしたり、良い石を拾い集めたおかげで、たまに勝てたのが懐かしい。 (スプレー菊の同心円のように、陣取りは広がっていかない) |