巣籠もりで歌舞伎の黒衣感じけり [2021年01月10日(Sun)]
![]() 演技や舞台進行を助け、多くがベール付きの黒頭巾など黒づくめの衣装を身に付けることから黒衣。「見えない」「そこに居ないことになっている」という約束事のもとに舞台を動き回る。 意味が転じて、表には名を出さないで裏方に徹する人を意味するようになった。さらに、黒幕やフィクサーといった闇の要素も入った言葉になった。 行事や会議の進行中に、会の主催者が場内のカーテン開閉をしたり、次の場面の準備やカメラ撮影を行うことがある。その際、静かな会場に気後れしたためか、腰を屈め、手刀を切るようにして会場内を横切る人がいる。目立たないようにしているつもりだろうが、反対にこれが実によく目立つ。黒衣を着ていなくても会議関係者は黒衣なのだ。堂々とすたすたと歩こうではないか。黒衣の美学と言えるかもしれない。 (昨夜から積もった新雪は10センチほど。各地で大雪の被害が出ている。このくらいにしてくれんかね) |