家族とは浅田一家の肖像よ [2020年11月12日(Thu)]
![]() 自分がやりたいこと、アイデンティティなんてものは自分ではなかなか見つけられないものだ。だが他人の要望に応えて動くうちに、意外に自分の何たるかが見えてくる。浅田は、父と母がなりたかった職業をやってみたいという希望を叶えようと、家族のコスプレ写真を撮った。やがて奮闘するうちに賞をとり、一人前の写真家となった。おもしろ可笑しくて、ちょっと変な家族のおかげである。 家族とは何か?と大上段に迫るのではなく、写真を通して家族の肖像を描いて、幸せとは何かを問う。写真を通して家族の一員それぞれが成長していく。浅田が撮る写真は、その家族が一番輝く姿を表現した。 やがて東日本大震災、大津波という外因によって浅田は境地を開く。もちろん、もがき苦しんで恋人(黒木華)に助けられつつも、利他の行動で人生を開き、新しい家族をつくっていく。第二部は重いが、忘れがたい印象を残した。 (わかたけ学園で忘れがたい印象を残す楓の紅葉) |