こそあどは適度に使いコミュニケーション [2020年08月18日(Tue)]
出雲徳洲会病院に行ったら、こんな標語がありました。医療安全標語・川柳の優秀作品の一つです。
あれ! これ! それ! あれ? あなたのそれは これですか? 「あれ」という指示代名詞を唐突に使われると戸惑います。これちょうだい? とか、それ何? であれば目が届く範囲にあって何とか分かっても、あれどこにある? と尋ねられて応えられる人は余程察しのいい人です。 【こ・そ・あ・ど】は、話し言葉における指示語の体系です。話し手から近いもの(近称)が【こ】、中くらい(中称)が【そ】、遠いもの(遠称)が【あ】、不明なもの(不定称)が【ど】です。 これ、それ、あれ、どれ/こう、そう、ああ、どう/こんな、そんな、あんな、どんな/この、その、あの、どの/こいつ、そいつ、あいつ、どいつ/こちら、そちら、あちら、どちら 代名詞となり、副詞や形容動詞として使われ、体言にまたがって使用頻度は高いのです。ついつい、多用しがちです。具体的な名前が口に出てこなくて、苦し紛れの「あれはどうなってる?」などは、短い一文に こ・そ・あ・どが二つも入っています。年をとるとやむを得ないこともありますが、なるべく使いたくないものですね。 (これ何の花だっけ? ダリアだよ) |