信念を貫くために守れや命 [2020年07月18日(Sat)]
三浦春馬のこと、テレビテロップに流れた。
我々から見れば羨ましいほどの容姿を持ち、俳優として着実に伸びている。NHK「世界はほしいモノにあふれてる」のMCを見ても、実直にして才気煥発な印象を持つ。若者は誰も悩み深きものではあるが残念だ。 以前、パパゲーノ効果のことを書いた(2019年12月18日)。モーツアルトのオペラ「魔笛」でパパゲーノは愛するパパゲーナを失って悲しみにくれる。死のうと思ったが周囲の助けで乗り越えた。タミーノ王子も王女パミーナとすれ違い絶望したがこれも死なずに、ハッピーエンドとなる。 厚労省は、パパゲーノ効果の言葉もあげて、≪自殺に関するメディア報道は、模倣自殺を最小限に留めることもあれば、そのリスクを上げてしまうこともある≫と警鐘を鳴らし、報道がやってはいけないことを列記している。 ・自殺を目立つように報道しないこと。過度に繰り返さないこと。 ・現場の詳細を伝えないこと。写真、映像、デジタルメディアへリンクしないこと。 ・自殺をセンセーショナルに表現する言葉、よくある普通のこととみなさないこと。自殺を問題解決策の一つであるかのように紹介しないこと。 著名人の死は多くの人にダメージを与えるが、自殺の誘導となってはならない。パパゲーノ効果とは反対のウェルテル効果になってしまう。 報道よ、真実を知りたい、知らせたいと言うなかれ。情報を個人が取捨選択するにあたって、生殺与奪の特権を持つのは報道である。心していただきたい。ともあれ三浦春馬氏に合掌。 (木槿(ムクゲ)の花言葉は信念。夏空を爽やかに染める赤紫や白、ピンク) |