乗りこえて雪が溶けたら春になる [2018年02月11日(Sun)]
飽きもせず、また雪の話題。
雪道の歩き方は心得ているつもりだったが、溶けかけた雪には思わず足を取られてしまう。不安定で疲れる。凍りついたアイスバーンやつるつるの雪面はけっこう単調である。思いがけず滑ったときの心理的衝撃は大きく、ケガをする確率も高いけれども、用心を重ねればなんとかなる。 溶けかけの雪道は違うのだ。人が足を踏み入れていない雪はさくさく歩けるが、今回のように深い雪だと抜き上げるのに余分な力がかかる。人が踏み固めたところはがっちりしているとはいえ、ゴツゴツとして足場が不如意だし、意外にも一角が崩れてズルッといく。固まったところと軟らかいところの境目は、雪質が違って足をくじきそうになる。 除雪車がかいた硬い雪によって歩道が埋まっていることがある。クルマに注意しながら車道を歩く。これまた大変だ。クルマの轍がある。ガチガチのところ、溶けかけのところいろいろだ。歩道よりは雪解けが進むから、水でベチョベチョしているところも多くて不快極まりない。 暖かい室内から眺める雪景色は最高だ。外に出て、白銀の異世界を目にしたときの感動もある。木も草も家もクルマも道も純白の陰影におおわれて、この上なく美しい。しかし、そのあとを考えると雪というやつは、人間にとってままならないものだ。 それでも、ひとはこう言った。「雪が溶けると何になる。雪がとけると春になる」 (芝生のような滑らかな曲面。大雪の上に大ぶりの霜が舞い降りて、手入れのよい芝生に見える) |