厳かにミンミンミンミンとくり返す [2017年08月25日(Fri)]
今日は出雲工業高校の二学期の始まり。多くの生徒が賑やかな空気をかもし出してくれて嬉しく思った。始業式でのこと。体育館の外の森で忽然とミンミンゼミが鳴きだした。
いつもの当たり前のパターンではない。耳をそばだてた。「いつもの」というのは最初の「ミーン」をのばして次の「ミンミンミン」を3、4回。最後に長〜い「ミーン」を終えたら一瞬小休止して、同じことを繰り返すものだが、今朝のは違う。その日手始めの鳴きだったのだ。 「ミンミンミンミンミンミンミンミンミン・・・」と際限のないほどに同じリズムと小さめの声でミンを繰り返す。ゆったり粛々と鳴くのだ。わたしは回数を数えた。その厳かさがずっと続いてくれるよう願った。 ミンミンゼミは50回ほど厳粛なミンを繰り返してから止まった。そして「いつもの」のように鳴き出した。もちろん「いつもの」ヤツも好きだ。森や林の中で響いて外までよく聞こえてくる。ミンミンのひと声をとっても微妙な揺らぎがあって味わい深い。それでも今朝の初っぱなの鳴き声を十数年ぶりに聴き惚れてしまった。 いつもの鳴きが始まったとき、校歌斉唱が始まった。なんてステキなタイミング。わたしはセミのように朗々と校歌を歌った。宇宙を拓く工業の学びの道に励まなん、このフレーズがよく響いた。 (セキチクは大和撫子の仲間だが、長らく咲いている。梅雨のころから今もなお) |