巡りくる葉書に気持ちのせていく [2017年05月17日(Wed)]
葉書を受け取った。転勤にともなって近くに転居したと。二週間ほど間をおいてしまったが葉書を書いた。葉書受け取り嬉しく思う、一杯やりましょうかと、太字の万年筆で書き上げた。会心の文面とはならなかったが、出すことが大事だと思って投函した。
≪投函口で手紙を放した瞬間、かさりとささやかな音がした。 いってらっしゃい。 まるで、自分のかたわれを旅に送り出すような気分だった。手紙は、待つ時間も楽しい≫ (小川糸『ツバキ文具店』幻冬舎,2016年) メールやSNSは即時にレスポンスが可能である。それだけに待ち難い心理が生まれる。返ってこないとどうしたんだろうと疑心暗鬼にもなる。その点郵便は待つことが前提である。小説「ツバキ文具店」の鳩子ほどの筆力はなくても、自分なりに筆記具と文章を操ることはそれなりに楽しい。さて、次はどんな手紙を書こうか。 (見事に咲いた松葉菊。きらびやか過ぎて目もくらむ) |