ヒヤリとし無事か事故かと心揺れ [2015年12月15日(Tue)]
【無事】に過ごすか、【事故】に遭うか。誰でも安全に過ごしたいのが当然です。そうは問屋がおろさない。危険な局面に針が振れることがあります。ハインリッヒの法則で示されたように、ヒヤリとする局面が300回あれば、そのうちの29回が危機一髪の場面となり、うち1回は重大な事故となる。ヒヤリハットの局面を少なめていかなければなりません。注意していても一定の確率で事故は起こってしまうのが悲しいところです。
【無事】と【事故】の間には無数のグラデーションがあり、刻々と針が振れていきます。クルマの運転を例にとってみましょう。恋人と喧嘩して捨て鉢になった状態で運転し故意同然に起こす事故もあるでしょう。注意を重ねて運転し家が近づいてきた安心感から油断して起こしたものもあるでしょう。 事故は自分の責任だけでは起こらない。無謀運転の対向車がハンドルを切り損ねるケースもあれば、後続車にあおられてスピードを出し過ぎて側壁にぶつかってセンターラインをはみ出すケースもあるでしょう。欠陥車が偶然にぶつかるケースや、道路上に思わぬ障害物が現れて不幸を引き起こすケースだってある。 雨や雪、夜間の条件不良で起こることもあれば、一つの条件では事故にならなくても不運が重なって事故につながる場合もあります。あらゆるバリエーションを考えてしまうと、運転なんて出来なくなってしまうでしょう。 リスクをあらかじめ想定しておくリスクマネジメントも必要です。十分に備えても事故は起こります。起こったときにはどうするか、というのがクライシスマネジメントです。なんとかやりくりして危機を脱しなければなりません。【無事】に過ごすことって難儀なことなんですね。ホントに、誰にとっても。 (蓮の葉の上にのる水玉。表面張力でコロコロと揺れて気持ちがよさそうだ。揺れ過ぎると蓮池の藻屑と消えて楽しみは終わる) |