自戒せよ命が大事まずもって [2012年08月28日(Tue)]
大型で非常に強い台風15号、続いて14号が韓国方面に大きな被害をもたらしている模様だ。幸い日本では、史上空前の大風が吹くとされていた予報が外れて、被害はすくないようだ。それにしても、天災がおこるたびに「なんで?」と首をかしげるような事故や被害が報告される。
例えば、田んぼを見廻りに行って流されたとか、大きな津波が来るのに逃げなかったとか、木の下に雨宿りしていて雷に打たれたというたぐいである。危険なことは充分予知できる、報道でも外に出ないよう忠告もされているはずだ。わたしには、原因が三つあるような気がする。 まず、常日頃気にかけているものが心配でたまらないから。丹精こめて作った稲が収穫間近になって大水に浸かるのを見るのは耐えがたいものがあろう。屋根瓦が飛びはしないかとヒヤヒヤすることもあるだろう。が、命には代えられない。 次に、怖いもの見たさの気分があるから。人生経験のなかでかつてないほどの大雨が降って、どこまで川の水位が上がるかは興味深いことかもしれない。が、客観的にみれば自分にも危険は迫っている。 最後に、自分だけは大丈夫だと思うから。根拠のない安心感である。自分の身にはきっと降りかからない、自分は別だ、今までだってなにもなかったという気分は誰にでもある。が、それは確信ではなく、薄弱な祈りでしかない。心の奥では一抹の不安をいだいているが、それを打ち消して無謀に行動する。たいていは破滅にはいたらなくても、不運にも奈落に落ちると、「こんなはずではなかった」という悲鳴があがり後悔に襲われる。 災害に限らない。あらかじめしておくべき準備、リスクマネジメントなど、この三つは様々に当てはまると思う。と、自戒を込めて。 |