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あだ討ちは仇討ちならず人生かす [2026年03月03日(Tue)]

fumihouse-2026-03-03T08_37_49-1-thumbnail2.jpg映画『木挽町のあだ討ち』は単なる時代劇かと思いきや、思いがけず人情噺のミステリー仕立てで楽しめた。しかもホロリとくること多く、文化文政、200年前の江戸の人情味を彷彿とさせてくれた。

「あだ討ち」と言うとおり確かに父の仇を討った。だが、仇討ちといえども仇討ちにあらず、徒花の「あだ」。人の命を無碍に失わない温かさに満ちたあだ討ち。決して無駄に終わることのない、感謝に彩られた実のある花が咲いた。人の心は徒花にはあらず。

それでいて、苦しむ者を助け、驕り高ぶる権力の亡者を奈落に落とす。歌舞伎小屋という虚実織り交ぜた雑多な集団が正義の鉄拳を食らわす、その痛快さに心躍った。
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