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死を恐れ穢れ嫌って幾世紀 [2022年10月19日(Wed)]

fumihouse-2022-10-19T19_18_16-1-thumbnail2.jpg日本人の宗教的通念の一つ。死は穢れており、なかでも不遇に死んだ者をないがしろにすると祟りがある・・・怨霊思想は生きていると思った。

自治会に棺台小屋という使われなくなったボロ屋がある。築何十年も経った小さな木造だ。死者を仏教式に弔い墓に納める際に、お棺を墓へ多数で担ぐ。まだ土葬の時代である。重い棺桶を運ぶのは大変だったであろう。霊柩車はもちろんない。人が棺を担ぐための荷台が棺台であった。葬送に使った紙飾りや看板の木片が朽ちた状態で転がっている。先日の台風で扉が壊れたので、解体して更地に戻そうと自治会長が提案した。

異論が出た。坊さんに拝んでもらうべきだ、と。言葉では言わないが、穢れた死を扱った道具や建物を処分する際には祀っておかないと後が怖いという発想である。単なる道具でしかないと、わたしも含めて反対した者がいたが、会議は空気で動いた・・・。

本来怨霊を祀るのは神式であり、菅原道真の天満宮や平将門神社が代表であろうが、死者に祟られて災難が起こってはかなわない。多くの日本人にとって神も仏も一緒くたにして恐れてきた宗教的信念は、千年を遥かに超える大昔から続いている。

科学が言い伝えや不可思議な現象を解き明かす時代となってもなお、多くの人にとって見えざる怨霊やお化けは畏怖すべき、いや恐怖の対象なのであろう。

(サルスベリの葉は枯れて朽ちると祟るのか? 植物は怨念を残さないので祟らないようだ)
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