ありがとうそのままどういたしまして [2021年09月03日(Fri)]
「ありがとうございました」と感謝されて、「いえいえ」と応えてしまいがちだ。別に間違った使い方ではないのだが、ほんとうは「いいえ、どういたしまして」と返答したい。
「どういたしまして」に「いえいえ」を足すと、腰が低くなる。有り難いと感謝されるほどの大それた行為ではないですよ、と否定を意味する。それが元々ではあるが、否定の意味は弱くなり、柔らかい謙遜表現となった。あるいは「どういたしまして」だと自信満々と解釈されるのもイヤだ。だから控えめに遠慮した、という意味でもあるだろう。 なぜ「いえいえ」と応えてしまいがちなのかと言えば、堂々と「どういたしまして」を加えられないのだ。感謝に応えて自然に謙遜の意を込めて「いいえ、どういたしまして」、あるいは「いえいえ、恐縮です」と大人らしく返答したいと思っている。 |