山と海お相撲さんの名を呼んで [2021年07月18日(Sun)]
山、川、海、といえば、力士の四股名に入る文字の定番である。故郷の懐かしい風景を思い出しながら苦しい稽古に耐え、出世して故郷に錦を飾ることを目標にがんばる。家族や地元の人も期待に胸を弾ませて毎場所を祈り観戦する。その象徴が山、川、海である。
それが定番ではなくなっているようだ。十両と幕内で勘定してみた。71人中『山』は7人。不祥事で謹慎中、大関陥落確実な朝乃山を筆頭に、豊山、松鳳山など。琴勝峰もよしとしよう。富士だって古里の山々をイメージした命名だろうから、5を加えて12人。横綱候補の照ノ富士が代表格だ。 『海』はどうか。島根期待の星だった隠岐の海をはじめとして御嶽海、志摩ノ海などいるが、6人。鳥取出身の石浦も故郷の因幡の浜にちなむ名だろうから勘定に入れて7とする。 なんと『川』は一人もいない。せせらぎに足を付けてバシャッバシャとはしゃいだ思い出。河口にたたずみ、水平線の向こうにある見果てぬ夢に向かう……そんな経験は若い力士にはないのかもしれない。 (昨夕の美しい夕焼け雲。『雲』はどうか。十両以上には一人もいない。雰囲気近いところでは霧馬山と天空海) |