ふっくらと福来雀が跳び行かむ [2021年01月13日(Wed)]
ふくら雀が雪の上を跳ねている。寒い冬なのに丸々太っているかと思いきや、さにあらず。膨らんでいるから、ふくら雀。寒さ対策なのだそうだ。全身の羽毛をふくらませて空気の層で体を暖める。
女性には常識のようだが、わたしは知らなかった帯の結び方、ふくら雀。袋帯で両側に角を出し二枚扇にした結んだもの。振り袖に使う若い女性向けの帯結びだそうだ。 縁起の良さから福良雀とか、福来雀と字を当てることもある。雀は稲が熟した頃に米を食い荒らす害鳥だが、害虫を食べるので益鳥でもある。さらに厄をついばむとも言われる。 雪に乗る雀をよく見ると、ボサボサした膨らみが寝癖のようで可愛らしい。顔の中でも真ん中下に目があり、赤ちゃんのような童顔がまた可愛い。食べ物が乏しい冬季。彼らも必死に生き延びようとしている。可愛らしいのは人間から見ての話でしかない。 (ふくら雀の姿は凍った池にも見えた) |