色彩を広げて小さなオケに魅了され [2020年12月22日(Tue)]
![]() 消え入る微細な儚さを表現したあとには、ダイナミックに観客を震わす演奏もできる。柔らかく甘い音、硬い緊張感のある音、響かせずくぐもらせた音、ネックを叩いて音階のある不思議な音、金属弦を絡ませて打楽器風、速いパッセージの音階、トレモロ・・・その他たくさん。指爪の角度でも音は変わる。自在に駆使すると多彩な表現が可能だ。 一方で本物のオーケストラはどうか。管楽器がフルート、ピッコロ、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーン、テューバ。打楽器がティンパニ類。弦楽器楽がヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス。個性豊かで大音量も出る楽器ばかり。構成によっては百名近くの奏者による音楽は圧巻だ。 「ギターは小さなオーケストラ/無限の色彩」というには少し無理があるが、身体をギターの胴に引っ付けて生身の身体で演奏する。気持ちが音に反映していく。距離が近いほど豊穣な響きが輝いて、聴く人をロマンチックな気分にさせてくれる。もちろん奏者自身も気持ちいい。技量レベルに応じてではあるが、コロナ禍の外出規制があるなかで、ギターを楽しむことは無上の喜びである。 |