きょうだいを持って自身の行き先を [2020年05月25日(Mon)]
【きょうだい児】という言葉を知った。自分の兄弟姉妹に、障碍者がいる人のことをいう。
親は障碍のあるきょうだいに手を取られて、自分をかまってくれない。無視というほどではないにしても、きょうだい児は寂しい思いをしている。親も大変なんだから、自分がなんやかんやと言って困らせたくない。甘えたいのに、言いたいこともあるのに我慢している。相談できる人もいない。孤立感を抱えているところに、きょうだいのことでからかわれて傷つく経験もする。きょうだい児の悩みは尽きないのである。 きょうだいは障碍をもっていて可愛いそうだ。かといって哀れんでばかりで接するのはしんどい。枠に押し付けられた義務感にがんじがらめになっていく。きょうだいを嫌いになる子もいるようだ。世間的に引け目に感じる必要などないのに、そんなきょうだいがいることで悶々と悩む。親も大変だし、きょうだいも快適そうではない。自分もたいそう不自由だ。この生活がずっと続くのか、と不安を抱えていくのは生きづらい。 人によっては、きょうだい児は幸せになってはいけないと考えることがあるそうだが、きょうだいと一緒に生きるか、関わりを最小限にして別に生きるか。それを決めるのは、きょうだい児自身。自分の人生の選択権は自分にあると、大上段に構えてやっと自分を納得させる。どの道を行くかを選択しても、必ず心に引っかかる。それは家族だから、血の呪縛だから・・・きょうだい児って大変だ。 |