リデュースで脱リサイクル優等生 [2018年07月13日(Fri)]
ペットボトルはリサイクルの優等生と言われます。飲み終えたら洗浄し細かく砕いて再生フレークにする。それを原料にシートや容器、繊維製品をつくる。言うことなしと思いきや、そうではありません。8割は集荷されても残りの2割は廃棄されます。数えきれないペットボトルが海に流れ込んでマイクロプラスチックになる。海洋環境を崩します。
それに加えて中国ショックが出現しました。半年前に中国政府は突然、資源ごみの輸入を禁止したのです。国内のリサイクルでは追いつかない日本にとって中国頼みだっただけに、日本中でペットボトルごみが行き場を失っています。 中国はなぜ輸入を禁止したのか。仕分け、汚れを薬品で洗うときに河川を汚染することに政府は業を煮やしたのです。自分のところでも便利なペットボトルは爆発的に増えている。他国の分まで面倒見切れないこともあるでしょう。 ペットボトルに10円程度のデポジット料金を上乗せする手もあります。飲んだ後に店に持って行って返金してもらう(もちろん自動で)。回収率は高くなるでしょう。が、再資源化にも膨大なエネルギーを要します。そもそも、使わない、何度でも使うという選択が必要なのです。 リユース(再使用、または修理して使う)、リデュース(使うこと自体を減らす)が求められます。便利だからと使い過ぎてしまうのが問題なのです。循環型社会がどうあるべきなのか。中国ショックを機会に考えてみたいものですが、あまり大きく取り沙汰されている様子はありません。わたし自身がペットボトルに囲まれた生活をしています。脱ペットボトル、大変な難儀になりそうです。 (出雲工業高校のウツボグサ(靱草)。新校舎整備でかき回したのでダメになったと思っていたが、片隅に生き残っていた。気持ちのよいライラック色) |