人口は日常大事にあらざれど [2017年06月24日(Sat)]
ある試験を主宰した際に面接で、島根県の人口はいくら?と受験者に問うた。わからないと正直に答えた者に、20万、70万、130万人の三択を示したが間違えられた。意外に知らないことに驚いた。しかし、現に島根に住んでいるとはいえ、5万人だろうが100万人だろうが生活に関係はない。新聞にたまに載るとはいっても(読まないかもしれんが)、68万人の数字を知るのは行政関係者と県全体の動向が業績に影響する企業くらいかもしれない。日本全体で人口減少が問題になってはいても、日常的な重大事ではないのだ。
さて、島根県の人口はこの5月1日現在の推計で685,541人。住民票は残していても転出している大学生もいれば、住民登録とは無縁の人もいるだろうから、あくまで推計であるが、膨大な数だと思う。下から数えて全国2番目の小さい県。世界で74億人の数値に比べれば塵ほどでしかない68万人だ。 しかし考えてみよう。全員を仮に一列に並んでもらったとして、カウンターで一押しずつ数えたらどうなるか。1秒間に2人として順々に移動しながら数えていく。途中交代したとしても、94時間かかる計算になる。これを膨大と言わずして何と言おうか。しかも、68万人それぞれに人生があり人間模様がある。その膨大さの上に成り立っている日々の暮らし。大事にしたいと思う。 (ミントの葉っぱと花の蕾に日があたっているのも、なかなか見所がある) |