シュレーゲルひとの名前を冠してカエル [2017年04月17日(Mon)]
シュレーゲルアオガエルの初鳴きを聞いたのが3月の末。日を追うごとに合唱は大きくなる。彼らは愛らしく鳴く。「コロコロ、ココロ」と舌を回すように、良質のウッドブロックのように澄んで響く。心地よいリズムに歩みが軽くなる。
やがてニホンアマガエルが夜の田んぼを制覇する。数の力でシュレーゲルを圧倒する。彼らはたゆまず鳴きうるさい。余韻はない。「ジーコゲーコ」と板と板を乱暴にこするように鳴く。ともかくうるさい。 今夜はひどい雨。降りしきる雨を喜んでカエルたちは道路に跳ね出す。そして轢かれる。明日の朝、カエルたちは骸(むくろ)をさらす。雨の饗宴をカエルたちは後悔しない。明日も鳴いて騒いで恋をする。あるものは結ばれ、あるものは骸になる。それが自然の摂理。 (スミレもまた自然の摂理のままに咲く。道端に咲いて何かを訴える) |