日本の質の高さとワークライフ [2016年06月12日(Sun)]
ワーク・ライフ・バランスの研修を受けてから少し意識が変わりました。仕事と私生活とのバランスをとること、それは人生そのもの。偏ってしまっては人生が歪みます。平凡な幸福などどうでもいいと思う人は少ないでしょう。
講師はまずワーク・ライフ・バランスに関して一般的に誤解があることを指摘されました。ワーク・ライフ・バランスとは、育児中の女性のため/残業代を減らすため/福利厚生を良くするため/ほどほどに働くためのものではない。仕事で高い付加価値を生むために、広い視野や人脈をもち、家庭生活を充実させる。そのことが短時間でより高い仕事の成果を上げることだと強調されました。 「マネジメントが21世紀に果たさなくてはならない最も重要な貢献は、知的労働者の生産性を高めること」というピーター・ドラッカーの言葉も紹介しながら、周到に計画を練り集中して大きな成果を達成するには、特に管理職の動きが肝心だと。 さらに行政は、他人事、個別企業の問題として放置せず、長時間労働削減が企業だけでなく地域社会にとっても有益なことを理解させ、成功例や魅力的な事案を効果的に拡散して企業に追随してもらうべし。それが地域活性化につながることを忘れてはならないとおっしゃいました。行政組織の生産性も上げるべしとも。 効率的に仕事するためにはどうしたらいいのでしょうか。講師の提示です。 @業務の見える化(朝に行う業務をリスト化、夕に実績をチェック/毎日毎週毎月毎年のゴールに向かって逆算して動く) A優先順位を明確にするマトリクス(緊急かつ重要/緊急だが重要でない/重要だが緊急でない/緊急でも重要でもない) B業務の課題点の要因分析(例;資料が丁寧すぎ/文章が回りくどすぎ)とともに、見直し対策を実行(時間を意識するための取組み例/ちょっといいですか?の排除、強制的ノー残業デー導入、効率的会議の運営、メールルール設定) メールの具体的な工夫として例示されたのは、判断に5秒以上かけない/筋肉質の文章にして短く結論を先/何日も放置しない/文章は1ページで読み切れる量にする/10行以上なら電話か面談にする、というものでした。 それでも思うのです。プロの誇りに裏付けられた製品やサービスの質の高さ。丁寧で清潔で、多くは誠実であること。日本の良さも同時になくしてしまうことはないのか、と心配になるのです。 (赤花夕化粧。淡いピンク色が少女が染めた頬紅を感じさせる) |